第1014話 えっち…
さて、我が家のメンバーだけとなった食堂。
そこでは、ダンジョンマスター達が皆に残していったお土産で、ちょっとだけ皆の声で賑わっていた。
何をしてるのかというと、各自のLシリーズで遊んでいるだけなんだけど。
では、簡単に各人用のLシリーズを紹介しよう。
まずはミルシェのLシリーズ。見る角度や光の当たり方により赤や青へと変わるマジョーラカラーの様な輝きを持つ直方体。
ミレーラのは、透明感のある青い輝きを放つ円筒形。
マチルダのは、まるでライラックの花の様に淡い紫の輝きを持つ円筒形。
イネスのは、淡く赤に輝き発光する不思議な色合いの円筒形。
そして、今は王都に行っているが、メリルのLシリーズは円筒形で、その輝きは見紛う事なきダイヤモンド。
まあ、つまりは各人の装備の色に合わせたカラーの様だ。
次いで、同じく王都に行っている、妹達やユズユズの装備だ。
コルネちゃんのは、真珠の様な輝きを持つ円筒形。
ユリアちゃんが黄金の輝きを放つ直方体。
ユズキのは深い赤色の直方体で、ユズカのがピンクゴールドの直方体。
こっちも見事に装備に合わせたカラーだ。
さて、最後に父さんと母さんのLシリーズなのだが、これは同じ物で、どちらも白と黒のマーブル模様をした正五角形の集まった形…つまりは正12面体である。
これって装備の色とはちょっと違う? いや、父さんも母さんもその時に身に着けている服装とかで装備の形状が微妙に変わるんだから、これで装備色と合ってるのかも?
兎に角、各人のLシリーズはこんな感じだった。
無論、王都に行ってる家族のLシリーズは厳重に保管するとして、この場にいるメンバーはそれぞれのLシリーズを手に取って楽しそうにメカ〇元…じゃない、それぞれのLシリーズが待機する別次元へと送ったり出したりして遊んでいた。
そんな嫁ーずと一緒に、きゃっきゃとはしゃぐナディア達。
嫁ーずは、Lシリーズを起動させた時、頭の中にその使い方が流れ込んだんだそうで、すでに結構自在に扱えて居る様だった。
まあ、そう離れた所に召喚する事は出来ないとは言っても、何も無い空間から飛び出して来るLシリーズは、なんだか見ていて確かに楽しいから、皆がはしゃぐ気持ちもわからんでもない。
自分の思った様に出したり消したり出来るという、恐ろしく高性能な玩具の扱いになってる気がしないでもないけど、それって兵器らしいからね。
えっと、でもそんなに出したり入れたりしてたら、エネルギー切れしちゃいませんか? いや、楽しそうに遊んでるみたいだから、野暮な事は言わないでおこう。
後でエネルギー切れの時の補充の方法を、モフリーナにでも聞いておけばいいか。
楽しそうな嫁ーずよ妖精達を、ぼへっと眺めていると、俺の服の裾をちょんちょんと引っ張られた。
うん、そこにいるのは知ってましたよ、ミヤちゃん。
日本人形の様なその容姿は、こうして改めて見てみると、とてもこの幼女に似合っていた。
七五三の女の子の様ではあるが、着ている着物は黒地で裾の方に赤白金の3色の小さな花の模様が流れる様に描かれていて、袖口や襟元、裾には黒いレースがあしらわれている。
帯も同じく黒地がベースだが、銀色の波の様な模様と真っ赤な帯留め。
黒髪には銀色に輝くカチューシャをしており、彼女の容姿を引き立てるワンポイントになっている。
まるで紅を引いた様な、小さく赤く少し薄い唇は、とても可愛い。
そう、間違いなく可愛いのである。
確かにユリアちゃんの容姿をモデルにしただけあって、どことなく似てはいる。
だけど、ユリアちゃんの元気はつらつ少女っぽい容姿とは違い、ミヤはどことなく眠そうな気だるそう目をしている。
まあ、声帯が無いらしいのでミヤは声は出せないそうだが、俺とは思念波で簡単な会話は出来るらしい。
なので、さっきからずっと俺の頭の中では、ずっとミヤの声? が響いていた。
『マスター…ゆび…なめたい…』
俺の裾をちょんちょん引っ張りながら…って、だんだん引っ張る力が血良くなってねーか? こんどはグイグイ…だと?
『はやく…ちょうだい…』
指を舐められない様に、腕を組んでLシリーズで遊ぶ我が家の面々の様子を見ていた俺だが、その組んだ腕を…正確には俺の指をじっと見つめるミヤ。
『…ねぇ…もう…がまんできない…』
…ミヤちゃん、ちょっとエロくないですか?
『その…ふとくてごつい…かたいもので…みやのぬれそぼった…あそこに…いれて…ください…』
言い方! 俺の指を口に入れろって言えば良いだろ! いや、入れないけどな!?
だって、遊んでる様に見えても、嫁ーずも妖精達も横目でチラチラこっち監視してるからな?
『はやくぅ…ちょうだい…』
何で指なんて舐めたいんだよ!
『…あつくてこいぃの…ほしい…えねるぎー…ほじゅう…』
魂のエネルギーって、熱くて濃いいのかよ!
あ、いや…そんな方法でしかエネルギー補充出来ないの?
『…………いやん…えっち…』
…その一言で、他の方法聞くの怖くなったぞ…。
ちょっと、モフリーナさーーーん!
ちゃんとしたミヤのエネルギー補充の方法を俺にレクチャーしてくれーーーー!
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