第308話 狙われてる…
昨夜は遅い時間に緊急招集を掛けたせいか、翌朝は普段よりも少しばかり全員が寝坊してしまった。何時に起きるとか決まってるわけじゃ無いから、別に良いんだけどね。
起床は少し遅くなったものの、きちんと身だしなみを整えてから食堂に集まるあたり、我が家って躾けがしっかりしてると思う。
何たって、周囲の貴族や領民達からは、アルテアン一家は父さんを始めとして武闘派だとか思われてるらしいし。
武闘派ってガサツなイメージ確かにあるよな。いつもきっちりとした身なりの我が家のメンバーは、結構驚かれたりするんだ…失礼極まりないけど、まあ仕方ない。
最近では、王女殿下であるメリルまで武闘派と思われてる様で、当初は心外だと怒ってたが…メリルも立派に武闘派に育ってしまった。
出会ったころからするとすっかりと成長し、少しずつ女性らしい身体つきへと日々変わってゆくのは、彼女だけじゃない。ミルシェもミレーラも、成長している。
マチルダとイネスは、元々女性らしいスタイルだったが、最近妙に色っぽくなった気がする。
前世おっさんだった俺としては、嬉しい限りなのだが…順調に肉食系女子として覚醒しつつあるのが、ちょい不安だ。
おっさん、もうすぐ食べられるのね…婚約者~ずは、俺が熟すのを今か今かと待ってる狼さんなんだよなあ。
いや、こんなシチュエーションを羨ましいとか思う奴もいるだろうが、羨ましいなら替わってやるよ。
実際、日々5人から狙われ続けりゃ怖いもんだぞ。
エロ本とかエロ小説みたいな展開なんて、一般社会じゃあり得ないんだから。
前世で結婚してたけど、毎日エッチなんて出来ねーぞ? だけど求められるんだぞ? 嫁さん1人でもそうなのに、飢えた狼が5人もいたら、身体が持たん!
ラノベでよく見るハーレム物とかは、憧れるだけにした方が良いぞ…現実になったら、大変なんだからな!?
『5人で打ち止めならいいですね、大河さん』
ああ、そうだよなあ…俺ってめっちゃ狙われてるんだよなあ…
『マスター、私も頭数に入れてください!』『『『マスター、いつでもおっけーです!』』』
うん、こいつらも居たんだよな…
『大河さん、最近ではドワーフさんだけでなく、エルフさんも、魔族さんも、人魚さんも狙ってますよ?』
うわぁ…聞きたくない情報だな、それ…
『『『『マスター、愛されてますね!』』』』
そうなんだろうか? そうかもしれないけど、何か違う気がするのは、俺の気のせいなんだろうか…
『あ、魔族さんと人魚さんとエルフさんは優秀な子種だけ下さいって、言ってましたよ』
俺って種馬扱いなのか…
『仕方ないですよねえ。だって周囲の人からしたら神の使徒様なんですから、優秀にしか見えませんし』
『そうです、マスターは優秀です! 私達まで 子作り出来る身体で生み出して頂けたんですから、きっちりとその役目は果たします!』『『『マスター、子作りしたいです!』』』
うん、やっぱ怖い…子作りすりゃいいじゃん…でもね、その為の行為が大変なんだよ…体力的にも精神的にもさ…
『脱どう~て~い、し~たら~。脱どう~て~い、し~たら~。子作り100人でっきるっかな~』
変な歌はやめろ! それは100人は友達だろ!
『マスター、100人だとかなり大変です。今から始めないと、目標到達までかなりの時間を要すると思われます』
あのね、ナディア…子供が100人もいたら変でしょう?
『大河さん、大河さん。古い記録だと、地球でも子供を数百人作った人もいますよ?』
マジか! どんだけ好き者なんだよ!
『かのチンギス・ハーンは妻と妾が3000人だとか。子供も2000人とか歴史書には載ってましたね』
そう言えば、そんな事を聞いた様な記憶もあるな…
『大河さんだって、望めば100や200ぐらいの妾はすぐですよ!』
俺は絶対にやだ! もう、お腹いっぱいなんだよ!
『マスター、まだ朝食前です』
そっちのお腹じゃない! ってか、変なツッコミすな!
5人で、もう十分だって言ってるの!
『はたしてそれが許されるでしょうかねえ(笑)』
サラよ…止めてくれ…露骨なフラグは…それは笑えないから…
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