第99話 許してつかーさい!
コルネちゃんの魔改造計画もきちんとイメージ出来たんで、もういつでも創造できちゃうよ~ん!
すんすんす~ん♪ いぇぁ~! す~んすんす~ん♪
『ご機嫌ですね、何か良い事ありましたか?』
めちゃめちゃあったぞ~!
『ほっほー⁉ おかしいですね、大河さんの思考はずっとモニターしていたはずなんですが……』
お前、ずっと監視してたのかよ!
『もちろんです! 最近のお気に入りは、お風呂でお湯に浸かっている時ですね。なかなかお棒ちゃま君も立派に成長されてきたようで、もう見てるだけで涎が止まりません!』
お……お前、何てとこ見てんだよ! プライバシーの侵害だ!
『大河さんにプライバシーなんてありませんよ? 輪廻管理局では常時思考も行動もモニターしてますし、録画も録音もしてます』
盗撮だ! 肖像権の侵害だ! 思考まで? 人権侵害だー!
『それじゃ、私の裸も見せてあげますよ? 余すとこなく全ておっぴろげて、見るだけじゃなく触らせてあげますから、拗ねないでください』
お……おま、マジで恥じらいは無いのか! お前の羞恥心はどこいった!
『10年ほど前に家出して、行方不明です』
捜索願を出せ! 全力で探してもらえ! すぐに連れ戻せ!
『知ってます? 失踪期間が7年以上続くと、家庭裁判所に失踪宣言を申し立てて、行方不明者を法律上死亡したものと見做す事が出来るんですよ。つまり、すでに私の羞恥心は法的に死亡扱いです』
Oh my God!
『それで、私に察知され無い様にしてまで、何をしてたんですか?』
ふっふっふ……俺には新たなスキルが生まれたのだ! 並列思考という強い味方だ! これを使って普段の意識とは別領域で作業をしてたわけなのさ。
こいつはサラにも感知できない事は、すでに実証済みだ。
やーい! サラのマヌケー! 聞こえないだろう~! がっはっは!
まあ、普段の生活はメインの思考領域なんでサラに筒抜けなんだけど……。
『おかしいです。何か考えているのは分かるんですが、内容が全く読み取れません。これは、いやらしい事を想像してるはずです』
ちげーよ!
『じゃあ、何ですか?』
お前に考えを読まれない方法を編み出しただけだよ!
『がーーーん! それでは、今後のお楽しみタイムが……』
何だその不穏な言葉は? お楽しみタイムだと?
『大河さんが、1人で部屋で隠れてこっそりと自家発電した後の賢者タイムの気だるげな思考は、私の好物です!』
自家発電なんて、してないだろーが!
『ふっ……見なかった事にしてあげますよ……』
マジでしてねーからな! お前、一体どんな思考を読み取ったんだよ!
『大河さんって、妹×兄物とか好きなんですか?』
オイコラ、マテ……どこからその情報出して来たんだ?
『‟さす兄”って言ってもらいたいんですよね?』
チョット、マトウカ……そんな性癖はないはずだぞ?
『‟さすご主”も好きなんでしょ?』
モウ、ヤメヨウカ……何だか胸が痛いぞ?
『コルネリアが萌え萌えミニスカメイド服を着て、お帰りなさいお兄様って言いながら、薄い本みたいにエロエロガーターストッキングのベルトまで見えた日には……間違いなく悶え死にますね』
もう、許してつかーさい!
『全部、正直に話したら許しましょう』
くっ……殺せ!
『ふむふむ……思考領域を分割して秘密の小部屋を作る事が出来たと。まあ、それはいいでしょう。少しはプライベートも必要ですし。どっちにしても管理局でモニター出来てますので、後からアクセスして確認すればいいだけですから』
え? それじゃ隠し事が出来ないって事?
『出来ますよ? リアルタイムでは。記録画像や思考を確認の為ダウンロードするのに10分程の時間が掛かりますが』
10分しか隠せない俺のプライベートって……
『どんまい!』
……。
『なるほど、コルネちゃん魔改造計画ですか、それは良いですね。ですがそれだけで済みますか?』
それだけって、どゆこと?
『メリル、ミルシェ、ミレーラの婚約者3人組は、魔法少女セットを絶対に欲しがりますよ?』
あ~そうか~、欲しがるかあ~、そうかもなあ……。
『もし、これでエネルギー変換玉を合計6個使用する事になったら、光の強い変換玉は残数不足ですね。光の弱い変換玉も残数3になりますから、そろそろ変換玉の増産も視野に入れなければなりませんよ?』
う~~~~む……それはまだちょっと保留。取りあえずコルネの装備を充実させて、結果あの3人が欲しがったら考えるよ。
『わかりました。でも妖精種を創造ですか。確かにこの世界に妖精種という亜人は居ませんが、まさか亜人を創造するとは……いよいよ神となる心構えが芽生えてきたようですね!』
そんなんじゃないんだけどなあ……。
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