彼女の歪んだ家族計画
花崎有麻
プロローグ
その日、初めてラブホテル街に入った。
その日、初めてラブホテル街で女の子と手を繋いだ。
その日、初めてラブホテル街を走った。
そして、その日。
初めて女の子にこんなことを言われた。
「――じゃあ、先輩があたしに家族を作ってくれませんか?」
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