崖崩れ
筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36
(一)
カッとなったとはいえ、野上省吾はしまったと思った。とっさに手にした包丁で、同棲していた樋口和葉を刺し殺してしまったのだ。
まだ息をしているかもしれないと体を何度も揺さぶってみたものの、彼女の目は見開かれたまま、揺さぶられるがままに中空に視線を上下左右へと漂わせるばかりでまばたきを全くしなくなっていた。
さてどうしようかと案じた野上は、小説やテレビドラマなどでよくある、死体を埋めて隠すことに決めた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます