カクヨムユーザージャパリパーク旅行記
継月
旅の準備
パークの外では梅雨も明け、夏の日射しが 徐々に強くなる季節となった頃
「継月さーん!フルルさーん!」
ジャパリパークでいつもの通りにフルルと
戯れていると聞き覚えのある声が聞こえた。
「あっ、ミライさんだ~」
「どうしたんですか?ミライさん」
声は大きかったけど遠くから声を掛けただけで息が上がってるわけでもない。
用件はそこまで急ぎでもなさそうだ。
「実は、パーク開園に向けてちょっと相談があんるですけど。今、大丈夫ですか?」
「いいですよ。俺でよければ」
「ありがとうございます。それで相談と言うのが」
ミライさんの相談の内容としては
『着々と復興も進んでいる今、
閉鎖前のセルリアンの一件もあって、
今のパークが比較的安全で開園しても問題ないと世間に知って貰う必要がある。
そこでゲストを何人か招待してパークの各地を観光し、その人達の目線で判断して貰おう』
……とのことだった。
「なるほど、それはいい考えですね」
ミライさんの提案はかなり的を射ていた。
基本的にこういった場所に来るのは家族層や
学生がメインとなってくるし、
それにSNSも普及してるこの現代だ。
こういう時は下手にお偉いさんを呼ぶよりも、
パークの裏側だとか、そういう項目があまり
関係しない一般客の目線で見て貰う方が
パーク内の現実味が強くなる。
「それでミライさん。どうやってゲストを呼ぶの?」
「まずは、パークの外にいる……出来れば、一般の方から参加者を募り、その中から私達で対象者を5名程に絞りまして……」
それから対象となった方には日程等の詳細を
載せた用紙と、同行して貰いたいフレンズさんの希望を書いていただく用紙を送付し、
当日は俺達の先導の元、パークの各エリアを
旅行と称して回っていく……といったプランらしい
「フレンズとのふれあいを兼ねての旅行企画
……って訳ですか」
どうやらミライさんも同じ考えたったみたいだ
それに実際、動物園や水族館でもお気に入りの
案としての現実性もある
「わかりました、それで行きましょう」
「ありがとうございます!では、早速準備致しますね!」
ミライさんが駆け出そうとして何かを思い出したように立ち止まってこっちを向く。
「それとなんですけど。継月さんには、
フルルさんが同行して頂けると嬉しいです。
勿論、継月さんのご希望やフルルさんが都合が合わない事もあるので別の方でも構いませんが……」
「俺はそれで構いませんよ。フルルは?」
「フルルも参加した~い」
「決まりですね」
本人には了承を取れた、後はプリンセスや
マーゲイに相談するとして……
こっちのパークを旅するとなると……
兼ねてから話し合ってた彼女も呼ぶか
「それとミライさん。俺の方から一人だけ推薦で参加させたい方がいるんですが、いいですか?」
「わかりました!では、また後日!」
……
それからというもの、俺たちは旅企画に向けて着々と手続きを進めていった。
各エリアへ向かい移動する手段やルート、
エリアでの行動スケジュールの念密な打ち合わせ
ミライさんへ送られてきた数多の応募者から
参加者の選定
選出された対象者への必要書類の送付
そして、送り返された書類に書かれていた
対象者が希望するフレンズに旅企画の詳細の
説明と参加可能の是非の確認
これは全員から了承を受けることが出来た。
ミライさんから知らされた日程で
フルルも離脱していいかを聞いたら、
マーゲイからもプリンセスからも
問題なしと返ってきた。
と、言うより寧ろたまには二人で羽を伸ばしてこいとまで言われた
そして、ミライさんから企画の提案があった日から約3ヶ月後、遂にその日を迎えたのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます