日常② 夢。


ボクは夢を見ていた…



???「最近の調子はどう?元気にしてる?」



ソラ「楽しいよ、最近は元気すぎるぐらい。お兄さんは最近どう?」



???「充実した毎日だよ。楽しすぎて、幸せすぎてここは夢の国かなって思う時があるよ」



ソラ「ぼくと似たような毎日だね。お兄さん名前はなっていうの」



???「名前は君と同じソラって言うだ。少し先の未来の君だよ」



ソラ「そっか!未来から会いに来てくれたんだね」



大人ソラ「そう、子供のぼくが楽しく過ごしているか見に来た」



ソラ「それなら大丈夫!楽しすぎて困ってるぐらい」



大人ソラ「最高の日々だね」



ソラ「うんそうなんだ。未来のぼくはどう?」



大人ソラ「どうとは?」



ソラ「なにをやっていて、何が好きで、何が楽しいって感じてる?」



大人ソラ「それは伝えられないかな」



ソラ「なんで?」



大人ソラ「それを言うと、君はそれを意識してしまうだろ。それだとぼく以外の君が消えてしまうんだ」



ソラ「どういうこと?」



大人ソラ「今のソラには無数の可能性、未来が存在するだ。これから先ソラはいくもの選択をして生きることになる。つまり選択されなかった未来は無くなっていく。ぼくが今、君に未来を伝えてしまうと、他の可能性を消してしまうことになるだ」



ソラ「もしかしたら、ぼくはお兄さんの世界を消してしまうかもしれないよ。教えてくれたらお兄さんの世界は消えないかもしれないよ」



大人ソラ「ごめんね、少し脅かしてしまったかな。大丈夫、ソラの未来は明るい。ぼくだけの世界が良いって言ってるわけではないだよ。無数にあるソラの明るい未来をぼくの世界に絞るのはもったいないと思ってるだけだよ」



ソラ「プロサッカー選手にもなれる?」



大人ソラ「もちろん!」



ソラ「でもサッカーはあまり興味がないんだ」



大人ソラ「今のでプロサッカー選手の未来は消えたね」



ソラ「仕方ないよ」



大人ソラ「そうだね、でも例えばもっと幼い時にサッカーの試合を見に行っていて、肌でサッカーというものを感じて、触れていたら。興味がないって未来は無かったかもね」



ソラ「いじわるしてる?」



大人ソラ「感謝してる。今のぼくが幸せでいるのは、君がその選択を一つ、一つ、してきてくれたからなんだ。だから、ありがとう。って言葉を言いに来たんだ」



ソラ「なにかアドバイスはないの?」



大人ソラ「そうだなー、、、他人の人生を生きるな、かな」



ソラ「なにそれ。他人の人生なんて生きれるわけないじゃん」



大人ソラ「君は人に褒められるどう思う?」



ソラ「それは嬉しい!」



大人ソラ「例えばそれが自分のやりたかったことではなくても」



ソラ「う〜ん。わかんない。でも褒められるのはわるいことではないよ」



大人ソラ「悪い事とは言っていない。だからと言って良い事とも言っていない」



ソラ「ぼくでもわかるようにいって!」



大人ソラ「人に褒められたくてなにかを行動するのと、自分がやりたくて、好きで行動するのとでは大きく違うだ」



ソラ「…」



大人ソラ「相手がいて初めて褒める、褒められるがある。やりたくて、好きで動く方は自分がどう思うか、どう感じるかなんだ。相手がいなきゃいけない行動は他人の人生を生きてると言える。やりたい、好きで行動するは自分の意志で生きてると言える。周りの評価より自分の意志を大切に」



ソラ「そんなアドバイスして良いの、周りの評価を気にして生きてるぼくの未来は消えるかもしれないよ」



大人ソラ「それはこれから君自身で体験して決めれば良い。周り評価されるのが最大の喜びと感じるのならその世界のソラは幸せに過ごしていると思うから」



ソラ「そっか!わかったよ!」



大人ソラ「もうお別れの時間が来てしまったね。最後に一言」



ソラ「なに?」



大人ソラ「大好きな人には、ちゃんと気持ちを伝えてね」



ソラ「わかった!」



ぼくは目を覚ました。



ソラ「お母さん、いつもありがとう!」





大人ソラ「………」

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