23 裏切り



 くそっ、くそっ、くそっ。

 あたしが馬鹿だった。


 あいつ、クランっ!


 あたしを裏切りやがった!


「世界を救うのは私だ」、とか言ってあたしを攻撃してやがった。


 一瞬死んだかと思ったじゃねーかよ!


 でも、生きてた。

 運が良かったんだ。


 奥に着く前に、あいつにおいつかねーと。

 そんで、あのお綺麗な面をひっぱたいてやるっ!


 あたしの事「好きだ」とか言ったのも嘘だったのかよ!

 油断を誘うための、策の一つだったってわけか!?


 でも、シェフィが助けてくれたのは嬉しかった。

 そのおかげで半分は冷静になれてる。


 どうやってここに来たのか分かんないけど、元気そうなのは確かなようだ。

 クラン、あの馬鹿にも一応良くしてもらってたようだ。


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