妄想狂の僕でも世界は変えられる!?
そこらへんの社会人
第1話 プロローグ
妄想。
それは人間に与えられた究極の娯楽。
道具も技術も必要ない。ただ考えるアタマがそこにあれば十分。
何もしていないのに、何も使っていないのに幸福を感じる、満ち足りた感覚になる。
現実の再現も、未来の予想も、過去の改変も、妄想の世界であれば自由自在。
他の誰に邪魔されるわけでもない。一人だけの天国、楽園。
妄想の世界の中でなら、僕は勇者にも英雄にもなれた。
一撃必殺の居合術も、アッと驚くような凄まじい魔法も、逆境を跳ねのける精神力も僕にはない。
でも、いや、だからこそ、
――僕には妄想だけが取り柄だった。
そして今、これまで積み上げてきた僕の妄想を解き放つべき瞬間が迫っていた。
もう独りよがりのくだらない妄想で、自分一人を満足させるだけの時間は終わったんだ。
僕の妄想で、この力で、世界を変える。創り変えてやる。
これは想像を超えた、妄想だ。
妄想による創造だ。
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