第16話 リルとの特訓

 数日後、俺はリルとの特訓を初める。リルに聞いたことだが、リルは生後10年、召喚獣となったので今は多少違うらしいが、竜の中では赤ん坊だったらしい。強さでいったらリルは竜王の娘だったらしく、普通の人間では全くというほど敵わないらしい。そこで、俺はリルにお願いしたわけだ。少しでも強くなれるように教えてくれと。リルはたまたま二三年前に竜王である父に人間の鍛え方について聞いていたらしい。ということで引き受けてくれた。

 

 [シード、じゃあとりあえず走ろうか]

「え。」

 [じゃあ行くよ]

 といって跳びながら追いかけてくる。羽を広げて跳んで少し滑空するように追ってくる。調整しているのだろう、全速力で走るとギリギリ届かない。


 —————————

「し、死ぬぅ。」

 [あ、止まってもいいけど、私は突っ込んでいくから止まるなら避け続けてね。]

「はっ何言ってんの?![#「?!」は縦中横]」

 [走る♪走る♪]

「ちょっ。」

 一回目の突進を避けて、2回目と衝突した。目の前が暗転した。

 

 暖かく感じる。

 [シード、起きろー]

「あ、リル。さっき、結局どうなったの。」

 [簡単に言うと、避けきれなかったシードに私が突っ込んでシードが気絶して、10m位飛ばされた。それで、私が治癒術分野の魔法を使って助けた。それだけ。]

 いやいや、10m飛んだら普通にトラックと正面衝突とかだろ。普通に死ぬって……俺長く生きられるのかな……。

 [怪我したし今日は終了ね。明日は、朝からまた同じことするよ!]

「……。」

 [返事は?]

「は…い……。」

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