ソラカケノネ

笑わない仮面は

その心を露呈する

誰もがそれで

幸せを植え付ける


それでも君はまだ

不十分だというのかい?

君を輝かせる

ただの包装紙にだって

吐瀉する権利くらいある


君はそこに何を植えたのか

もう覚えていないだろう

それは日に日に成長し

見えないところに

届いてしまった


君はまだ不満を謂うのかい?

そうやって僕を剣山に落として

もういいのかい?

逃げられやしないよ

もがれた足も

腐っちまった


それでもまだまだ

僕は仮面を求めてる

誰も見たくないだろ?

見てくれないだろ?


ああ

もっとも僕は

誰からも見られてなかった

君はそこで輝いてるね


痛いよ

吐きそうだよ

辛いよ


届かないね

ようやく仮面は剥がれたけど

周りにいたのは

君が育てた屍だけだ

お飾りだったこの言葉も

もう意味なんて持たないね


どれだけ叫んでも

君は遠く向こう側

今なら叫んでもいいかな?

君が知らない

仮面の下の僕のこと


辛くて辛くて

怖くて怖くて

申し訳なくて悲しくて

痛くて痛くて

寂しくて

腹立たしくて憎らしくて

それでも君が居なきゃ

僕は生きて居られなかったんだ


だから君が見えなくなったらもう


大丈夫

ダイジョウブだよ

まだ生きてるよ

ボクはずっと

ココニイルヨ


大丈夫

大丈夫

ね?

だから泣いてるんだよ

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