Factorio Space Age 特急便(40時間以内クリア)達成

 "Space Age"で40時間以内にクリアし、実績「特急便」を解禁した。


 私はこういうゲームで時間に追われてプレイしたくないので、当初、この実績を取る気はなかった。


 しかし、"Space Age"は時間経過で生産物が変質する仕様が追加されたため、結局、普通にプレイしても時間に追われることになる。グレバの生産品が腐ったり、敵生物の卵が孵ったりしないように管理しながらプレイしなければならない。

 そもそも"Space Age"はかつての"Factorio"のように、ダラダラプレイするには向いていないのである。


 どうせ時間に追われてプレイするんだったら、ついでに40時間以内クリアを目指したほうがいいか、と思った。



 この「40時間以内クリア」という時間制限は、やってみると実はそんなに厳しくないことに気づく。

 重要なのは急ぐことよりも、生産ラインが滞らないようにすること。生産ラインがちゃんと稼働して、サイエンスパックや宇宙船の発射がコンスタントに行える状態を作れば、40時間以内クリアはそんなに難しくない。

 どこかで資源が枯渇するなりして生産が行き詰まってしまったら失敗、ということになる。その場合はやり直し。



 おおざっぱなタイムスケジュールは、最初のナウヴィスで10時間かけて地盤を築き、次の10時間でヴルカヌス、フルゴラ、グレバを開拓。ナウヴィスから必要な物資を全部持ち込めば、1惑星あたり3時間で開拓可能。

 アクィロは凍結解除と発電機の稼働に時間がかかるので、開拓は5時間くらいかかる。そこから必要なサイエンスパックを産出するのに、さらに数時間。

 つまり、5惑星の開拓は25時間、そこからサイエンスパックの産出と研究に5時間かかると見積もっても、30時間あれば恒星系の辺縁には問題なく到達可能。プラス10時間の余裕があるので、多少ミスってもなんとかなる。



 私は当初、かなりこの時間制限は厳しいものだと思っており、最初の10時間を6回くらいやり直している。とにかく素早く、かつ、今後に備えて大量に資材を生産できる態勢をナウヴィスに作るために何度もやり直した。


 しかし、8時間で宇宙に進出し、12時間でフルゴラとグレバの攻略を終えた時点で、「これは別に焦らなくてもいいな」と気づいた。

 そこからは急がず、多少ミスしてもそのままやることにして、最終的には32時間でクリアできた。


 たぶん、当初のまま、ずっとタイトにプレイし続ければ、遅くとも23時間くらいでクリアできたと思う。しかし、それをやるにはちょっとのミスで何度もやり直す必要があり、結局は時間がかかる。

 私はそもそもタイムアタックがしたいんじゃなくて、この実績を片付けたいだけだったので、間に合えばOKということで、もうそこからはストイックに詰めないことにした。



 最初のナウヴィスの開拓は、"Factorio"の8時間クリアとほぼ同じ手順で進めればいい。"Space Age"は"Factorio"よりも宇宙船を飛ばすのにコストが掛からないので、あの実績をクリアした経験のある人なら、あれよりは楽に感じるはずである。


 8時間クリアの時は輸送ロボットの研究はしなくて良かったが、"Space Age"では輸送ロボット、建設ロボットは使うことになる。どの惑星にもロボットステーションと、各ロボットを50体ずつは配備したい。

 ロボットを配備しておけば、自分が惑星にいなくても遠隔で建設や撤去が可能になる。何かトラブルが起きた時、いちいち現地まで宇宙船で向かわなくてもよくなり、だいぶ時間短縮になる。


 ナウヴィスでの目標は、少なくとも宇宙船発射台を2基、できれば3基建設して、それをコンスタントに稼働できるようにすること。青基盤、軽量化素材、ロケット燃料が尽きて、打ち上げに時間がかかってしまうような事態は避けたい。

 あと、インサータやベルト、パイプ、保管箱、組立機などの必需品のオート生産態勢を築いておき、必要に応じてすぐに建設ロボットに配置させたり、宇宙船に積み込んだりできる態勢を作っておくといいだろう。

 いちいち自分がナウヴィスに下りて手作業で何かしなくても、全部遠隔操作で行えるようにするのが理想。


 ただ、バイオ研究所を作るために、最低一度はナウヴィスに戻ってくる必要はある。



 航行用の宇宙ステーションを建設したら、グレバ、フルゴラ、ヴルカヌスを開拓することになるが、どの順番で行くかは人によるだろう。

 私はフルゴラ、グレバ、ヴルカヌスの順番で攻略した。グレバで原子力発電を使いたくて、その研究と、燃料棒の生産を待つ間にフルゴラを攻略した、といった感じ。

 ヴルカヌスはデモリッシャーを倒すのが結構大変なので、最初に選びたくなかった。



 一番必要な研究が多いのはグレバの農業サイエンスパックで、理想を言えばグレバから進めるのが最も時間短縮になる。

 ただ、グレバは一度開拓を始めてしまうと、変質との戦いで常に面倒を見なければならなくなるので、後回しのほうがいいと思う人もいると思う。


 初期に電力供給手段が乏しいのも難しいところ。水はあるが、燃料が不足している。燃やせるものはたくさんあるが、どれも効率が悪い。

 私のおすすめは、原子力発電を行うこと。燃料棒は50個くらいあればいい。貯蔵タンクを大量に設置して蒸気を貯めておけば、燃料が尽きてもかなり長い間発電してくれる。20個くらいタンクを作って蒸気を貯めておけば、30時間くらいは保つだろう。

 グレバの生産が安定してきたら、原子炉を給熱塔に変えて、ロケット燃料で熱を発生させるといい。ついでに余った腐敗物も燃やしてしまおう。


 グレバの研究を進めるとバイオ研究所が建設可能になるが、これはサイエンスパックの消費を半分に抑えてくれる。これは特にアクィロのサイエンスパックの必要量を半分にしてくれる、という意味で意義が大きい。

 作るのは面倒くさいが、10基くらいは作っておきたい。

 注意点として、バイオ研究所を作る際にはウラン235が1基あたり3個必要になる。ナウヴィスで燃料棒を生産している場合、ウラン235を消費してしまうので、バイオ研究所用に必要な分だけ残すような仕組みを作っておくといいだろう。


 グレバは種不足で生産が止まってしまうことがままある。開拓完了後もちょくちょく様子を確認したほうがいい。


 グレバは、ロケット燃料は簡単に作れるが、軽量化素材はちょっと面倒くさく、青基盤はさらに面倒くさい。なので、現地生産するのはロケット燃料だけにして、軽量化素材と青基盤は別の惑星から持ち込んだほうが楽だと思う。


 ゲーム開始時のカスタマイズで変質時間を変更できるが、時間を延長すると、サイエンスパックの腐敗や卵が孵るまでの時間が大幅に延びて管理が楽になる一方、バクテリアが鉱物に変質するまでの時間がかなり延びて、グレバでの鉄や銅の調達が難しくなる。

 40時間クリアを目指す場合、変質時間を最大まで延長したほうが楽なんじゃないかと思う。どうせタイムアタックをする場合、必要物資は持ち込むことになるし、サイエンスパックの腐敗が遅くなるのはだいぶ助かる。それに、バクテリアの生産ラインを作らなくてよくなるので、大幅な時間短縮になる。



 フルゴラは、敵がいないし、リサイクルするだけでほとんどの資源が手に入るので楽。ただ、40時間クリアを目指す際、電磁サイエンスパックは最も必要数が少ないので、あまり急いで開拓する必然性も薄い。


 発電は避雷針で落雷を集めるだけでいける。500個くらい蓄電池を持ち込んで並べまくれば、それで電力は足りるだろう。


 フルゴラの問題は、資源が詰まりがちなこと。放っておくと、氷、歯車、石、コンクリートあたりがよく詰まる。箱を多めに配置しておくなどの対策が必要。


 氷に関しては、蒸気発電をすることである程度消費できる。電力は避雷針と蓄電池でだいたい足りるから蒸気発電は特に必要ないが、安定性向上と氷の消費を兼ねて、あえてちょっと建設してもいい。燃料は重油の海からいくらでも作れる。


 歯車はベルトやインサータ、電気エンジンなどを生産すれば消費できる。


 石とコンクリートはあんまり減らす方法がない。コンクリートはアクィロで必要になるが、需要を遥かに上回る量が生産されてしまう。保管スペースを大量に用意しておくくらいしか手がない。


 余って困る資源が多い一方、ホルミウム鉱石は不足気味で問題になる。フルゴラ滞在中は、ある程度周辺を探索して、雷閃石を解体して補充しておきたい。


 フルゴラは宇宙船の打ち上げ素材が簡単に手に入るので、アクィロ攻略用の拠点として便利。ここからコンクリートを積み込みまくることになるので、宇宙船発射台は4基は建設しておきたい。



 ヴルカヌスは、太陽光発電の効率がめちゃくちゃいいので電力供給は楽。太陽光パネルと蓄電機を大量に持ち込みたい。

 資源も豊富で、鋳造炉さえ作ってしまえば、資源を高速でいくらでも作れるようになる。

 ただ、石油系の資源だけは入手に手間がかかり、そのために軽量化素材とロケット燃料の生産性は低め。


 一方、鋳造炉を作るまでは、石炭や硫酸くらいしか資源が手に入らないので、少なくとも鋳造炉を作るまでの設備と物資は持ち込む必要がある。


 ヴルカヌスの問題は、デモリッシャーを倒さないとタングステン鉱を採掘できないこと。

 倒し方はいろいろあるが、貫通弾を積んだマシンガンタレットを50基ほど並べて、そこにうまいこと誘導するのがもっとも簡単。ただし、運も絡む。

 ある程度物理ダメージアップの研究を行ってからの方が楽ではある。

 おとり用のマシンガンタレットを用意して、それにデモリッシャーが突っ込むと、ちょうど他のマシンガンタレットが比較的安全に一斉射撃できるようになる、という感じの配置にすると倒しやすくなる。


 鋳造炉は宇宙ステーションにも設置可能。宇宙ステーション内で弾薬を作る際に大変便利なので、6~7基は宇宙ステーションに持ち込みたい。

 普通、宇宙ステーションのマシンガンタレット用には、鉄板だけで作れる黄色弾を使うことになると思うが、鋳造炉があれば貫通弾も結構簡単に作れるようになる。隕石の処理がかなり楽になる。



 アクィロの開拓は面倒くさい。とにかく凍結解除と発電機の稼働までに時間がかかる。発電機が稼働しさえすれば、あとは早いのだが。


 タイムアタックをしていると、アクィロに急ぎたくなる気持ちが先走りがちだが、アクィロの開拓では資源を他の惑星から持ち込まざるを得ず、特にコンクリートの原料である石は、現地でも宇宙ステーションでも採取できない。どうしても他の惑星との行き来をすることになる。

 そのため、宇宙ステーションはかなり余裕を持って隕石を対処できるだけの武装をしたい。フルゴラ-アクィロ間を往復しても弾切れにならず、ノーダメージで楽々航行できるだけの備えが必要。


 太陽光発電は効率が悪いが、蒸気発電が稼働するまでは太陽光に頼らざるを得ない。太陽光パネルと蓄電池を大量に持ち込み、基地から遠い島に並べまくるといいだろう。


 アクィロでも、グレバでやったように、初期に原子炉+燃料棒50個を使って解凍と発電を行い、安定してきたら吸熱塔に変える手が楽。これだと宇宙から炭素を大量に投下して吸熱塔を暖める必要がなく、その分別の仕事に手を回せる。


 原子炉を使わない場合は、発電機を稼働させ、原油から燃料を現地生産できるようになるまでは、宇宙ステーションから炭素を大量にガンガン投下しまくることになる。

 注意点は、アクィロの宙域は氷の隕石の割合が多く、放っておくと炭素が枯渇しがちなこと。氷の隕石を他の隕石に変換する仕組みを設けたほうがいい。


 大量のコンクリートとヒートパイプが必要になるが、コンクリートはフルゴラで余って困っているはずなので、そこから拝借する。

 ヒートパイプは、宇宙ステーションに鋳造炉を設けている場合、楽に鉄鋼と銅板が作れるはずなので、それをどんどん投下して現地生産するのが簡単。

 そうでない場合は、アクィロに来る前にナウヴィスで生産して搭載することになる。500個くらいあったら当面はなんとかると思うが、それでも足りなくなりがち。


 研究は、レールガンを先にやるのをおすすめする。先にレールガンを研究しておけば、核融合炉やプロメテウスサイエンスパックの研究が終わるのを待つ間に、辺縁系到達用の宇宙ステーションの建設により早く着手できる。


 アクィロのサイエンスパックを生産する際、リチウム板の生産で詰まりやすいが、氷を砕けばリチウムの原石が手に入るので、生産待ちの暇な時間に周辺の氷を片っ端から砕くといいだろう。


 アクィロで問題になりがちなのは、アンモニアが過剰生産されすぎて氷の生産が滞り、水が枯渇して蒸気発電が止まってしまうパターン。それを防ぐために、アンモニアから固形燃料を作るのがおすすめ。固形燃料は原油からいくらでも作れるので、わざわざアンモニアからも作る必要はないのだが、これをやっておかないとアンモニアが過剰生産されがちになる。

 ただ、固形燃料を作りすぎると逆にアンモニアが不足するので、アンモニアの量を監視して、固形燃料の工場の稼働を制御するような仕組みを作るといいだろう。



 辺縁系への旅は、弾薬が尽きないようにすることが最も大事。弾さえ尽きなければなんとかなる。

 普通にやると、だいたい生産が追いつかなくなって途中で枯渇するので、事前に宇宙ステーションの保管庫に大量に弾薬を溜め込んでおき、足りなくなりそうになったら放出する仕組みを作っておくといいだろう。



 結局、時間的には余裕で間に合ったが、めちゃくちゃ大変だった。もうやりたくない。


 しかし、これでようやく本作をゆっくりプレイできるようになったかと言うと、そうでもないのが悲しいところ。結局"Space Age"では、グレバの変質管理に気を取られることになり、一時たりとも気が休まらない。"Factorio"のように、工場を放置して寝落ちとかできないのである。


 ……変質なしモードが欲しい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る