第六話 お弁当


「ふぁ……」あ……八峡。やっほやっほ。


「お、おう」そういえば、八峡って私と同じあさがお寮だったっけ。


「まあ、帰る場所ないしな」ふぅん……じゃあ。はい、これ。


「あ?んだよこれ」お弁当。夜々さんに頼んで台所貸してもらったの。


 事後だけど。一応はそういう関係じゃん?「あぁ……」だから、さ。私、この前は取り乱してたけど。


 案外……満更じゃないって言うか……うん、悪くは無い、って奴。


「……」……ん?どうしたの、八峡、そんなに見つめて。


「……時間あるよな?」え、これから眠ろうと思ってて……。


「じゃあ、俺も一緒に」一緒って……だ、ダメだからっ!八峡、そういうえっちな事、しようとしてるでしょ!!


「え、あ、うん」認めたッ!?い、いや、あのね、八峡。そういうのは、ダメだから。


 私と八峡、しちゃったけど……本当はそういうのはダメ。そういう事は、お互いの仲を深めあってから。


「あ?もう深い関係だろ」そういう意味じゃなくてっ……あっなにその手!わきわきさせちゃって!ダメだからッ!絶対しないんだから!!


「大丈夫大丈夫……先っぽだけ……」テレビで見たことあるッ!絶対先っぽじゃ済まない奴!!


 もう!なんでそんなに煩悩の塊なの!?「お前が悪い」えあ!?わ、私が悪いの!?


「お前の格好知ってんのか?」私の格好?……え、普通にジャージだけど。


「ブルマ履いてんだろうが!!」えぇ!?え、いや履いてるけどさ「扇情的なんだよッ、なんだそのムチムチな太腿ッ誘ってんのかコラァ!!」横暴過ぎるんだけど!!


 って、言うか、そ、そんな太くないし!!「いいや、その太腿は人を絞め殺せる」どういう意味!?


「とにかく……これ以上は此処で話すのはまずい、部屋に行くぞ」え?あぁ、うん。え?私の部屋?「あぁ」あ、うん。分かった。お話、其処でするんだね。


 ………ん?………んんん?


え?なにかおかしい……なに?なんだろう?


「おい、早く行くぞ」あ、うん。……ん?………んんん???

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