ゆびきりげんまん、約束のお狐様に押しかけ女房されました

峯松めだか(旧かぐつち)

第0話 ゆびきり

 ゆーびきーりげーんまーん♪

 うっそついたらはりせんぼんのーます♪

 ゆびきった♪


 可愛らしい声が響く、しかし、こう言った童謡を歌う子供と言う物は可愛らしくて良いが、先程謡った内容は中々怖いモノだ、約束相手次第で本当に成ってしまう。

 未だ怖いと言う感情と知識が足り無いのだろう、神霊である儂相手には他に懼れ(おそれ)と言う物が必要でも有るが、其れを儂自身から教えても其れは其れで面白くない。

 小さな頃はそんなこざかしい事を考えなくても良い、子供の頃は器を大きく伸ばす時期だ、器にはめて小さく削るのは後からで構わないので、先ずは大きく育てて見たいが、儂が口出しするのも野暮と言う物だ、程良く遠くから見守ろう。

 服の器はある意味女物で固定されて居るのが、少し可笑しく、可愛らしくも有るが、良くも悪くも似合って居るので大した問題は無いだろう。


さあて、どの様に育つか、今から楽しみだ。

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