異世界転移 チートなステータスをほぼガチャに使ってしまいました

かな

第1話ガチャ廃人チートステータスを無駄にする

「おめでとうございます!あなたは異世界転移の抽選に当たりました!」


パーンとクラッカーが飯坂ましろ(いいざかましろ)の耳元で鳴らされた。


「耳痛ったぁ!おま、耳元でクラッカー鳴らすのは犯罪だろうが!」


と声がした方を向いた。

しかし、姿は見えず場所もまったく見覚えがなかった。

真っ白い床が永遠に広がっており、それ以外何もなかった。

いや、まじでどこだよ。ここは。

すると再び声が聞こえてきた。


「ここは転移の間です。あなたガチャ廃人で、20

0万借金をして面倒になって自殺しましたね?」


「おいおい!デリカシーとかないのかよ!」


と人の癒えていない傷をえぐってくる謎の声に怒るが


「え!?俺本当に死んでるのこれ?ちょっと待ってくれよ。俺死ぬつもりはあっだけど誰かが助けてくれると」


謎の声のとんでもない言葉にびっくりする。

確かに俺は大量の睡眠薬を飲んで死ぬつもりだったが正直助かると思っていた。それで親の同情を買って借金を払ってくれたらいいなって。


「どうやら気道に嘔吐したものが詰まってしまったみたいですね。」


まじかよ。ゲロで死ぬなんて最悪なんだけど。


「そんな親不孝者の駄目人間は本来地獄行きですが」


「辛辣!事実だけ言われているのに自然に辛辣になる不思議ね!」


改めて自分を再確認すると本当に何をしてきたんだ俺。

そんな居間まで見ようとしなかった事を見せられていると


「しかし、あなたは抽選に当たりチートステータスで異世界に送られます!」


「はぁぁ!?俺最強の引き運してんじゃん!」


思わずガッツポーズを決める。

200万の不孝貯金はここで使う為だったわけだ!


「本当は、ステータスを使ってガチャを出来たりするんですが貴方はガチャに、懲りているだろうしやりませんよね。」


と謎の声はとんでもない無いことを言ってきた。


「ガチャがあるのか?」


「あれ?やるんですか?」


「内容によるがとりあえずどんなやつだ。」


とガチャと聞いたらガチャ廃人が黙ってない。そんな訳でどんなものか見せろと言ってみると飯坂の前にいきなりガチャが現れた。

真っ白のキャンパスにガチャを付け足した感じだ。

そのガチャには様々な少女描いてあった。


「まさかこの子達が当たるのか!?」


「はい。あなたのステータスだと200回くらい引けますよ。」


「まじかよ!じゃあこの子達とのハーレムとかあるの!?」


「もちろん。あ、10連で引くとSR確定ですよ。」


とテンプレのガチャ設定にびっくりしたがSR確定は大きい。

そして俺はチートステータスを削ってガチャを引き続けた。

しばらくして、


「おいぃぃ!なんで、190連して全部素材なんだよ!確率おしえろ!」


なんと190連して、全て素材だった。どうやら少女を強化する為に使うらしいが少女がでなければ話にならない。


「もうやめた方が。」


「ここまで来て後に引けるわけないだろ。」


とほとんど諦めた状態で最後のガチャを引いた。

すると今までにないガチャから虹色の光が周りを照らしはじめた。

まさか、


「SSR確定演出!」


と今までにの事もあり、ましろのテンションはピークに頂点になった。


案の定最初は白いカプセルから素材ばかり出てくるが

一番最後に虹色のカプセルが出てきた。


「うっしゃああ。どんなもんじゃい」


と言ってカップセルをあげた。

カップセルから虹色の光が出た後にその場所には真っ黒服を着た少女が座っている。

真っ赤な目はこちらをじーっとみており、品定めをしているように見えた。

見ただけで分かるただ者じゃないオーラが漂っていた。


「これ?すごいじゃないの!ねぇ。」


と先程の声に確認を取ろうとするが、どこからも声が聴こえてこない。

どうしたんだ?思い白い世界をフラフラしていると


「お前がレベル低くし過ぎたせいでナビゲーターの声が聞こえなくなったんだよ。ボケが。」


え? と思い振り返るとさっきほどの少女が立ちあがっており


「しゃーねぇから俺が連れていってやるよ。」


と一瞬で距離を詰められて逃げる暇もなく強引に腕を捕まれた。


「じゃあ、久々の外の世界を楽しもうとするか。」


と聞こえた後に飯坂の意識は闇に落ちていった。

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