31冊目 セメント怪談稼業

 セメント怪談稼業

 松村進吉 角川書店


 セメントマッチ的なものを想像して読んだら、建設業と怪談作家を兼業している方の本だった。

 幽霊ものから人間怖い系、ただ何となく不気味な話までオールラウンドに9話を収録。いわゆる小説とはちょっと違い、作者本人の体験談や関係者の話を取りまとめた本になっている。区切りとしては9話だが、その中で「こんな話も誰それから聞いた」と、1話中に2個以上の怪談話が出てくる場合もある。それを考えると、掌編に近いくらいの短めの話が好きな人にも向いていると思う。

 個人的に、飲食店のお兄さんが狸に化かされる話、好き。

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