第10話 ストレス社会


魔法陣から土下座少女が現れた!!


そんな気はしたよ・・・


バカ鳥と間違えたんだろ?


展開読めてるよ・・・・・


『スジャクさん、その通りで御座います。』


うわっ、心読まれてるよ!


「お前がミヤか?」


『ハィ、私がこの大陸の管理者で御座います。』


「あぁ~ その、話しづらいから土下座止めてもらえねえ?」


『そうですか?でゎ、・・・・・』


いきなり目の前に丸テーブルと椅子、 梟カフェで見かけた止まり木っぽい物が出現した。


『まっまっ、御座り下さい。 スジャクさん。  バカ鳥はそこに留まってなさい!!』


うゎっ、バカ鳥に怒りが向かってるよ!

バカ鳥の事はほっといて先ずは現状に付いていて聞いてみなきゃな・・・


「取り合えず何が何だかさっぱり分からんので説明してもらえるか?」


『ハィ、スジャクさん』


「 あぁ~、 心が読めるなら俺の言いたい事分かるよな? わざとやってんのか? 嫌がらせか? 」


『そこからですか? 先ずは・・・嫌がらせ云々ですが嫌がらせでは有りません。』


「神の1柱なのに発音出来ねーの?」


『発音は出来ますよ? 貴方が朱雀と名乗っているのも知ってます。 ただ、召喚師に名付けられて魂の回廊まで結ばれたら貴方の真名はスジャクになりますからね?』


『赤木 朱雀はただの名称なだけになりますよ? お分かり頂けましたでしょうか?』


「はぁぁぁ~ 外国人ってスザクって発音出来ねーからな~ スジャクになるんだったら中途半端に妥協するんじゃ無かったよ・・・」


『お分かり頂けまして何よりです。』


はぁー、スジャクは諦めよう・・・


「でっ、名前の件は納得したが 今回の事は最初から説明してもらえるんだよな?」


『勿論です。スジャクさん。 スジャクさんに分かりやすく説明するにはスジャクさんの星の概念、風習、言い回し等を知らないと余計訳が分からなくなるので・・・ ちょっと失礼♪』


ミヤはいきなり俺の横に現れて口づけをしてきた。 ディープなヤツ。 レロレロ的な 


ミヤが俺の唇から離れて数秒


『では、 御説明致します。』


おっ、おぉ・・・ 俺は既に主導権をミヤに握られていた・・・・・


ザックリとしたミヤの説明はこうだった。


ミヤの管理している大陸に魔人が復活してしまい呪いを撒き散らしてるそうな。 

エリスの弟もその被害者らしい。


エリスが創った特効薬はミヤの上司の判断で地上にばら巻けないとの事だ。

ちなみに特効薬の名前は『女神の聖水』らしい。

俺には毒にしか見えない発光紫スムージーが女神聖水・・・


ミヤに「お前のマ○汁って紫なん?」って言ったらジトられた。 

洒落の分からん女だ。 そんなんじゃキャバで働けんぞ?


話しを戻そう。


厄災の魔人が呪いを掛け捲ってる相手って言うのがどうもミヤの使徒候補者らしかった。


まー魔人チームに先手打たれてワラワラワラワラ後手に回ってたって事だな。


それで・・・ ここからが問題だ!

何故俺か? 今回の黒幕はミヤだった・・・


ミヤがミヤ汁地上にばら巻けないからどうすっか?って考えた所バカ鳥の浄化の炎で解呪できるらしいって。 バカ鳥の鳥頭でも理解出来る様に分かりやすい神託送ったら バカ鳥調子に乗っちゃって自慢しまくりの召喚陣に遅刻。 バカ鳥らしいっちゃらしい。

でっ、何故俺が先かって?ミヤの厨二詠唱のせいだな!

ご丁寧に俺の本名を召喚陣に刻んでやがった・・・

俺の本名? 赤木 朱雀だよ!

アカキ フェニックス!

スザクと書いてフェニックスって読むらしいんだよ! 役所にもフェニックス登録だバカ野郎!

キラキラネームは俺の親にクレーム入れてくれ。 両親もう死んでるけど!


「経由は分かったよ。 でっ? 俺に何させたいの?」


俺はミヤを見つめながら今後の展開を聞いてみる。


『はぃ、スジャクさんはエリスちゃんの召喚獸として魂の回廊まで結ばれちゃったんで~ そのまま召喚獸やってもらうしか無いですね~』


軽いな、おぃ。


「ミヤ的には、俺がエリスの召喚獸としてその厄災魔人とやらと闘うと? それは分かった。 報酬は何だ? 今の仕事どーしたら良いんだ? 」


『現状、そうしてもらうのがベストかと思います。 今からじゃバカ鳥と魂の回廊は繋げられませんから。』


『報酬ですが・・・ それは神の使徒の召喚獸として孫受け的なポジションですので神への奉仕って形はダメでしょうか?』


「全然ダメだな! お前、俺から星の概念とか吸い上げてたよな? 俺の星じゃ神の使徒とかで飯は喰っていけんぞ?」


『え~っと~・・・ でしたらスジャクさんが星に帰っても使える異世界召喚バリューセットのスキルを前払いで付けちゃいますよ? これでどうですか?』


「異世界召喚バリューセット? 何だそりゃ?」


『異世界に勇者召喚とかされた人に付けるチートスキル詰め合わせですよ~ 知らないんですか?』


「知ってるの前提で話すなゴルァ!」


『しょうがないですね~ 説明しますね~♪』


異世界召喚バリューセット

①言語理解

②無限アイテムボックス

③鑑定

④錬金術

⑤鍛冶術


『これだけ有れば超~便利だし無双だって可能ですよ~♪』


「ちょっとひとつひとつ説明してくんねーかな?」


『えぇぇぇ~ めんど・・・ 今決めなくも大丈夫ですよ? 10日後の15時にまたココ通るんですよね?』


「えーっと 召喚陣の中継地点がココなら通るな?」


『その時までに決めてもらえば大丈夫ですよ~♪ 何なら舎弟のサブに相談して決めてもらえばOKですよ~♪』


「ん゛ん゛ん゛・・・ そうさせてもらおうか・・・ サブと相談して決めてみるわ 」


『後はスジャクさんの仕事の件ですよね? スジャクさん、893のフロント企業でしょ? 足洗っちゃえば?』


「オィ! 随分と生々しいアドバイスだなぁ~!」


『まっ、冗談は置いといて この部屋は時間が止まっています。 この部屋からスジャクさんが出ると召喚直後に戻りますよ?』


「どーゆー事だ?」


『召喚でこの部屋通った時点で扉の向こうのスジャクさんの時間は止まってます。』


「あぁ~ 謎空間ね。了解した。」


段々面倒臭くなってきた・・・


『そんなの私の方がもっと面倒臭いですよ!』


「心読むなや!」


『じゃ、お互い面倒臭くなってきたから10日後に問題先送っちゃいましょう♪』


賛成だ。


その扉開けたら召喚直後に戻るんだよな?


もう帰るぞ!


『イャイャ、読めるけども・・・ 声に出そうよ 』


「じゃ、マジで行くな! 10日後に!」


『はーぃ♪ お疲れ~』 


「オィ、バカ鳥、行くぞ! 背中戻れ!」


俺がバカ鳥に話している内にミヤが神パワーで服装を元に戻してくれた。

時計は? って聞いたら くれた物まで面倒見れん との事だ。


さっ、何処でもなドアでストレス満載の日常に戻ろう・・・

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