ぶれない軸は欲しいけど 大槻ケンヂと絶望少女達「人として軸がぶれている」
私は、やることなすこと全てがコロコロ変わる。
ギターソロのある曲を練習していたのに、イントロしか弾けないまま挫折。勉強を始めて、わずか30分で別の本を読み始める。王道のSFを書こうとしていたのに、冒険小説っぽいプロットが出来上がったこともある。
要するに、人として軸がぶれているのだ。
今回は、そんな人間を歌った曲を紹介する。
大槻ケンヂと絶望少女達の「人として軸がぶれている」。アニメ「さよなら絶望先生」第1期のオープニングに使われた。「絶望少女達」とは、「さよなら絶望先生」に出演した女性声優のユニットのことだ。
演奏は大槻ケンヂが率いるバンド「特撮」のメンバーがしている。そのため、特撮に絶望少女達がゲスト参加したともいえる。
この曲の存在を知ったとき、「変なタイトルだなぁ」と思った。
しかし、そこは大槻ケンヂ。ただの変な曲ではなかった。ピアノの入ったパンク風の曲に乗せて、ダメ人間の劣等感と開き直りを歌っているのだ。
「わかったぜ 報われぬ そのわけ 人として 俺、軸がぶれてんだ」
そんなことを思う人は、実際にいるだろう。周りになじめず、自分を通そうとしても軸がぶれる。そして、変わろうとしても変われない。
サビで
「それならば居直れ!もう ブレブレブレブレブレまくって 震えてるのわかんねぇようにしてやれ!」
と開き直りながらも、
「ずれるぜ!もうブレブレ人間でもきっと 君がいたら変わる?」
と、変わる意志を捨てていないようなことを言う。それでも「君」に頼ろうとするあたりが、他力本願のダメ人間をよく表している。
直後、女性声優が歌う
「アタシがいるよ、気付いて」
のフレーズは、誰が言っているのだろう。
私も、開き直りたくなることはいろいろある。人に頼りたくなることだってたくさんある。
この曲の歌詞では、変えてくれる誰かがいて、主人公は気づいていない。でも、現実には気づかないどころか、そもそもいない。だから、自力で変わっていかざるをえない。
わかっちゃいるけど変われない。そんな私もブレブレ人間。
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