幻獣召喚士2

湖南 恵

前書き

この作品は『幻獣召喚士』の続きです。

『幻獣召喚士』の第二巻だと思ってください。

したがって、第一巻に当たる『幻獣召喚士』を未読の方は、まずそちらをお読みください。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054889139047


なお、作品世界の地図については外部にアップしていますので参考にしてください。


https://36646.mitemin.net/i561002/



『幻獣召喚士』『幻獣召喚士2』の主な登場人物(Ver.2021/6.13)


■ユニ・ドルイディア(アラサー主人公)

 王国の二級召喚士。辺境で村を襲うオークを狩ることで生計を立てている。辺境ではそこそこの有名人。師匠の影響でサバイバル能力とセクハラ耐性が異様に高い。

 二十代後半の小柄な女性。大酒飲みで食い意地が張っているが、黙っていればそこそこ美人。別に貧乳ではないと思うが、本人は乳が小さいことを気にしている。

 二本のナガサ(山刀)が武器。つま先に鉄のカップを仕込んだ厚底ブーツを愛用し、マリウスを蹴ると「げしっ」という擬音が出る。

■ライガ(獣神)

 ユニと契約を結んだ幻獣。尻尾を含めると体長三メートルを超す巨大なオオカミ。若い女性の股間や脇の匂いを嗅ぐのが好きという変態。垂直落下式ブレーンバスターなどの技は使えない。CV:井上和彦。

■ヨミ(母さん)

 ライガが幻獣界から呼び寄せた群れのオオカミ。ライガの妻でメスとしてはかなり大柄。統率力に優れ、ユニを含めてオオカミたちからは「母さん」と呼ばれている。

■ハヤト(戦隊ものでいうとブルー)

 ライガが幻獣界から呼び寄せた群れのオオカミ。ライガに次ぐ体格と実力の持ち主。元は〝はぐれオオカミ〟で少しひねくれたクールな性格だが、娘姉妹には激甘。

■ミナ(KPOP)

 ライガが幻獣界から呼び寄せた群れのオオカミ。ライガとヨミの娘でハヤトの妻。

 弟のトキに対しては常に上から目線。

■ジェシカとシェンカ(破壊王)

 ハヤトとミナの娘で、この世界で生まれた双子の姉妹。ロキが生まれるまで、群れでは一番若くて小柄(というか、まだ中身は子ども)な存在だった。

 時々意味不明なメタ発言をして作品世界を壊そうとするが、最近は大人になってきたのかあまり目立たなくなってきた。

 フェイと仲がよく、なぜだか意思疎通ができる。

■トキ(長男です)

 ライガが幻獣界から呼び寄せた群れのオオカミ。ライガとヨミの息子。群れでは三番目に大柄だが穏やかで優しい性格。妻ヨーコの尻に敷かれている。名前に反して北斗有情拳は使えない。

■ヨーコ(横浜横須賀)

 ライガが幻獣界から呼び寄せた群れのオオカミ。トキの妻。幻獣に転生した元人間(召喚士)なので、ユニは「ヨーコさん」と丁寧に呼ぶ。2の第四章「白狼の娘」では主役を張った。現役(人間)時代には、犯罪組織と戦う過激な女性だったらしい。「あらあら」が口癖。CV:井上喜久子。

■ロキ(初代)(モデルは『狼王ロボ』)

 ヨーコが人間の召喚士だった時に召喚して契約したオオカミ。体格はライガを凌ぐ巨体だが、かなりの高齢で全身の毛並みは真っ白である。本人はこの毛並みの美しさが密かな自慢で、汚れると水嫌いなくせにヨーコに洗ってもらっている。

 元々は自分の群れを率いていたが、高齢のため引退して一匹狼となっていた時に召喚されたので、ライガのように群れを呼び寄せることはなかった。CV:大塚明夫。

■ロキ(二世)

 トキとヨーコの息子。ヨーコの召喚獣だったロキそっくりの真っ白な毛並みをしている。まだ子どもなので〝小さなロキ〟と呼ばれることもある。

 群れの最年少者なので、順位は最下位だが大切にされ、女衆には大人気である。特にジェシカとシェンカの姉妹は、自分たちより下位の存在ができたので大喜びしており、何かとお姉さん風を吹かせて迷惑がられている。

■アスカ・ノートン(鎧巨女)

 蒼龍帝麾下王国第四軍の女性騎士。三十代半ばで身長二メートルに近い大女。蒼龍帝フロイアから拝領したプレートメイルを日常的に身に着けている。オークとまともに打ち合えるほどの怪力で剣術にも秀でている。

 登場時は大佐で大隊長だったが、最新話では少将で連隊長に出世している。

 根っからの依存体質で、かつてはブラコン、その後は蒼龍帝を篤く敬愛しており、本人にその趣味はないのにフロイアの女性ファンからは〝ネコ役〟に認定されている。体格に反してモフモフした動物やかわいいものが好き。

■ゴーマ・ノートン(前半の隠れ主人公)

 エルルというサラマンダーを従える召喚士。先代の白虎帝に仕える准将だったが軍を辞め、辺境で警備兵をしていた縁でユニと行動を共にするようになる。召喚能力が枯渇して幻獣界に転生した。ユニはちょっと彼に惚れていたらしい。ゴーマは通称で本名はゴルディアス。アスカの兄。

■フェイ・ノートン(ケモ耳属性)

 獣人(ライカンスロープ)の父と人間の母との間に生まれたため、かなり毛深い。両親を幼い頃に亡くし、港町カシルで生きるためには何でもしてきた。ユニとアスカと出会い、アスカの養女となった。ジェシカ・シェンカのオオカミ姉妹と仲がよく、意志の疎通ができる。運動神経抜群で頭もよく、まだ中学生だがユニより背も胸もでかい。現在医者を目指して勉学に励んでいる。

■エマ(実はいい人)

 アスカ家の家令をしている六十代の独身女性。アスカを娘のように愛している。フェイを厳しくしつけているが、実はアスカ以上に溺愛している。家令(執事)であってメイドではない。趣味はお菓子作りで、アイスクリームはフェイが絶賛する美味しさである。

■アリストア・ユーリ・ドミトリウス・スミルノフ(陰険メガネ)

 王国参謀本部の首席副総長で実質的な責任者。ミノタウロスを従える国家召喚士。スミルノフ伯爵家の長子だが、召喚士であるため家督は弟に譲っている。先輩なのをいいことにユニに無理難題を押しつける人。

■ロゼッタ・ファン・パッセル(完璧超人)

 アリストアの秘書。〝秘書の中の秘書〟との呼び声高いアラサーの眼鏡美人で階級は中尉。仕事に関しては超有能で女子力も高いが、恋愛に関しては奥手で臆病。誘拐事件をきっかけに、密かにアリストアと付き合うようになり、非常に遺憾ながら深い仲になっているらしい。実家のファン・パッセル家は総合商社的な豪商。

■アラン・クリスト(魔性のショタ)

 ロック鳥という超大型鳥類の幻獣を従える国家召喚士。魔導院時代に数々の修羅場を巻き起こした金髪の美少(青)年。飛行能力がある幻獣は希少なため、いいように酷使されているが、その分出世が早く、初登場時は少尉だったのが現在は大尉である。

■マリウス・ジーン(マゾ疑惑)

 元帝国軍魔導中尉で防御魔法のスペシャリスト。ある事件で王国に亡命した。帝国では作戦行動中の行方不明で戦死扱いとなっている。王国では遅れている魔法技術の教官的な役職を与えられているが、実際にはユニの監視兼ボディーガードという、はなはだ損な役割を命じられている上、大した理由もないのにユニに蹴られる日常に耐えている。

 最近は情報部に使われて、いろいろ怪しいことをしているらしい。

■ミア・マグス(歩く発情期)

 帝国軍魔導大佐。帝国でも数人しか使えないという爆裂魔法のスペシャリスト。〝爆炎の魔女〟の二つ名で恐れられている三十代後半、赤毛と目つきの悪さがトレードマークのとてもエロい人。癇癪持ちで執念深く、性欲が強い上にサディストという性格破綻者で、童貞の新兵(ただし美形に限る)が大好物。

 指揮官としては極めて有能で、意外にも部下から慕われている。

 2の第二章「災厄の日々」(番外編)で主役を張ったが、そもそも本編でも帝国が登場するとユニより主役っぽい活躍をする困った脇役である。CV:朴 璐美。

■カメリア・カーン(モンゴリアン・チョップ)

 帝国軍魔導大尉。三十代半ばの独身女性。重力魔法を得意とし、黒龍野会戦では巨石をぶん投げる〝バリスタ〟という攻城魔法でアスカを倒した実績がある。マグス大佐とは旧知の仲だが、なんの因果か大佐のもとで副隊長を務める羽目となった。極めて有能で料理も上手いしコーヒーの淹れ方も絶品なので、嫁(お世話してくれる人)が欲しいマグス大佐が手放すとは思えない。

 背が低く貧乳なのに童顔という三重苦を背負っているが、なぜか自分は〝素敵な大人の女性〟であるという根拠のない自信を持っている。しかし、部下からは〝小学生おばさん〟とあだ名されている。

■イアコフ・ホフマン(ラインハルト・フォン・ローエングラム)

 帝国軍魔導少尉。二十代前半の独身男性で、金髪の巻き毛に青い目の美青年だが、背はやや低く本人も気にしている。全般に天才的な魔法能力を有しているが、防御や補助系魔法を得意とする。近衛教導団でマグス大佐に目をつけられ、副官として抜擢された。大佐は彼を〝金髪の小僧〟と呼んでいる。

 実家は、かつて貴族にも列せられた名家だが、現在は没落している。父も軍人だったが戦闘で負傷、退役し、その後の無理がたたって四十代で死亡している。最愛の母をある大貴族の子息によって凌辱のうえ殺害され、復讐を心に誓っている。

■イムラエル・マイヤー(ジークフリード・キルヒアイス)

 帝国軍魔導少尉。二十代前半の独身男性で、赤毛でとび色の目をした長身の美青年。攻撃魔法においては同世代の魔導士の追随を許さない能力を誇る。近衛教導団でマグス大佐に目をつけられ、イアコフとともに副官として抜擢された。大佐は彼を〝赤毛の小僧〟と呼んでいる。

 実家と両親を戦争で失ったが、イアコフの父によって命を救われ、母によって心を癒された。イアコフの親友であるが、彼に対して騎士の誓いをたて、その剣となって復讐を果たそうとしている。

■フロイア・メイナード(宝塚)

 王国第四軍の指揮官にして東部の古都・蒼城市を治める四帝の一人、四神獣の一柱・蒼龍グァンダオを従えることから蒼龍帝と呼ばれる。三十代前半の女性で身長は百八十センチを超える長身。メイナード侯爵家の三女という出自だが、格闘技オタクで、関節技では王国に並ぶ者がいないという達人。圧倒的な美貌とスタイルのよさを持ちながら、短髪・男装を好むため熱狂的な女性ファンが多く、市中にはアスカと絡む薄い本が多数出回っている。CV:沢城みゆき。

■グァンダオ(水虫治療器で卵から孵化した)

 王国四神獣の一柱である蒼龍。種族はフロスト・ドラゴンで何でも凍らせる冷気のブレスを吐く。体長十二メートルほどの中型龍。背中から虹色殺人光線を放つ設定にすべきだったか、真剣に悩んでいる。琵琶湖が嫌い。

■エラン・ワイズマン(先天性被虐的弟体質)

 王国第一軍の指揮官にして中央部の古都・白城市を治める四帝の一人、四神獣の一柱・白虎ラオフウを従えることから白虎帝と呼ばれる。三十代前半の美男子。蒼龍帝フロイアとは魔導院の同期で仲がよいが、彼女より背の低いことをイジられている。年上の女性に一方的に気に入られ、理不尽で暴力的な愛を注がれるという面倒くさい弟体質の持ち主だが、四帝に就任したことでその被害から脱することができた。その地位を無視して、今なおエランを支配下に置こうと狙っているのは、フロイアと現国王のレテイシアの二人だけである。CV:福山潤。

■ラオフウ(尻尾はオカマ)

 王国四神獣の一柱である白虎。体長十メートルほどの巨大なホワイト・タイガー。尻尾が蛇になっていておネエ言葉で人語を話す。雷を操る能力があり、数種類の雷撃を放つことができる上、肉体的な戦闘能力は四神獣随一と言われている。

■エディス・ボルゾフ(百合姫)

 白虎帝エランの副官の一人でゴーゴン三姉妹の一人エウリュアレを使役する国家召喚士。階級は中尉。大富豪である商家・ボルゾフ家のお嬢様。初登場時はまともな人だった(遠い目)。

 ユニに百合的な意味での好意を持っていて、〝お風呂メイド隊〟というエロい女性たちを操り、隙あらばユニにエロいことをしようと狙っている、マグス大佐に次ぐエロい人。

■リディア・クルス(手乗りタイガー)

 王国第三軍の指揮官にして南部の古都・赤城市を治める四帝の一人、四神獣の一柱・赤龍ドレイクを従えることから赤龍帝と呼ばれる。登場時には二十歳になったばかりの娘で、四帝の中では最も若い。

 軍人としても政治家としても優れた能力を持っているが、無鉄砲で派手好きの性格のため、教育係の副官ヒルダ大尉を困らせている。

 本性は武闘派だが、見た目は華奢で可憐な美少女であるため、赤城市民からは〝姫さま〟と呼ばれて愛されている。CV:釘宮理恵。

■ドレイク(赤色火焔怪獣)

 王国四神獣の一柱である赤龍。種族はファイア・ドラゴンで炎のブレスを吐く。体長二十メートルほどの大型龍。別名「赤い悪魔」。代々木の旧国立競技場で天敵の青色発泡怪獣と戦ったことがあるらしい。

■ヒルダ・ライムクラフト(めんどくさい人)

 赤龍帝リディアの副官でグリフォンを使役する国家召喚士。階級は大尉。貴重な飛行幻獣の使い手として参謀本部で酷使されていたが、アラン・クリストの任官に伴い第三軍に異動した。銀髪の美女であるがコミュ障で、リディアの教育係になってから少しずつ周囲と人間関係を築くようになった。生まれつきの色素欠乏症(アルビノ)で野外では目を保護するためサングラスをかけている。

■ヴァルター・グラーフ(モデルはクルピンスキー)

 王国第二軍の指揮官にして北部の古都・黒城市を治める四帝の一人、四神獣の一柱・黒蛇ウエマクを従えることから黒蛇帝と呼ばれる。豪胆な武人として知られている。

 四十代前半で召喚士としては晩年を迎えているため、近い内に黒蛇帝の交替が噂されている。CV:若本規夫。

■ウエマク(あしゅら男爵)

 王国四神獣の一柱である黒蛇。蛇体だが全身が黒い羽毛に覆われている。本当は蛇ではなく、ケツアルコアトルという神獣らしい。体長は五、六メートルほどで、四神獣では最も小さい。地脈を操る力を持ち、地震や地割れ、山崩れなどを起こすことができるらしい。王国の成立以前に出現した最も古い神獣で、現在の召喚士育成システムはウエマクが作り上げたものと言われている。人前に姿を現すのは稀で、その正体は謎に包まれている。

■レテイシア・オルティス・リンデルシア(出戻り姫)

 リスト王国第十四代国王。急死した先王ネメシス三世の実姉で、皇太子がまだ三歳であることから、急遽その後見人を兼ねて国王に推挙された。三十代後半のバツイチ女性。十代でケルトニア王国の第七王子に嫁いだが、子が授からずに悩んでいる最中に、夫が自分の寝室で侍女と浮気をしている現場を目撃、ブチ切れて王子を半殺しにしたため離縁されたいう武勇伝の持ち主。

 勝気な性格だが、国民思いの聡明な女性。大貴族と豪商に支配された政治体制に不満を持っている。人がいいだけで愚昧な弟(先王)を早々に見限り、白虎帝エランを勝手に自分の弟分(奴隷)に認定している。

 ユニを気に入っており、時々王宮に呼びつけては猥談を聞かせるという困った人。CV:中原麻衣。

■ルカ十二世 (ダブルラリアット)

 ルカ大公国の大公。リスト王国の王室とは縁戚関係にあり、両国は同盟を結んでいる。ユニとは個人的な親交があり、かなり気に入っている模様。

■アッシュ(ペコリーヌ)

 大陸中西部にあるという西の森に属する黒森エルフの女性。エルフ王の後継者である〝巫女〟であったが、行方不明となった王を探してはるばるイゾルデル帝国にまで旅をしてきた。ユニとマリウスの協力を得て、帝都でエルフ王との対面を果たし、エルフの秘儀を継承して新たな西の森王に即位する。

 彼女の名は人間に発音できないが、〝龍の灰〟という意味であることからユニたちからアッシュと呼ばれるようになった。

 強大な魔力を内に秘めているが、見た目は華奢な少女である。エルフとしてはやっと成人したばかりだが、その年齢は三百歳である。

■ネクタリウス(自己陶酔王)

 西の森のエルフ王。ある日突然エルフの国から失踪し、なぜかイゾルデル帝国の帝都に隠棲している。帝国と何らかの密約を交わして魔法知識を与えているらしい。彼を探しに来た巫女であるアッシュにエルフの秘儀を授けて譲位した。

 アッシュが人間風の名前を名乗っていることに嫉妬し、自らを魔導王ネクタリウスと名乗ることにした。

■ダウワース(西田敏行)

 南部密林に棲むオーク一族の王。少年のころに呪術師によって拉致され、人間の言葉と知識を習得した。彼を養育していた呪術師が呪殺されたことで自由の身となり、故郷に戻ってオークたちの王となった。その知識の深さゆえに〝賢王〟と呼ばれる。

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