招き猫

私は今、ニューヨークに出張に来ている。

会社にとって、大きな商談を明日に控えているのだ。

この日の為に、何年もかけてプロジェクトを進めてきた。



話は変わるが、友人からこんな話を先日聞いた。

招き猫の話しだ。


その招き猫は、多くの人を幸せにして来たらしい。



小さなIT企業の社長の手に渡った時は、5人だった従業員がたった3年で250人の企業に成長した。



ある時は、売れない貧乏劇団の手に渡った時は、連日の超満員の人気劇団になったとか。



また、ある時は、

日雇いで生計を立てていたら若者が

鞄の底から見つかった、五百円で

ジャンボ宝くじを1枚買った。

すると一等の1億円が当選したとか。


しかし、いい話ばかりではない。

この招き猫にはルールがあるようだ。


一、自宅の居間若しくはリビングに飾ること。

一、毎日、手を合わせること。


このルールを破った瞬間から、今以上に不幸になるらしい。


IT社長はインサイダー取引で逮捕

劇団は劇団員内でのイジメが週刊誌に載り劇団が潰れた。

宝くじが当たった男性は、交通事故に合い帰らぬ人となった。


そして、

その招き猫は今ここにある。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る