活劇フェイズ

GM:活劇フェイズだー!

ヴァイオレット:どんどんぱふぱふ!

圭斗:いよいよだなぁ。

GM:進め方は調査フェイズとだいたい同じです。抑圧と設定効果の出し惜しみはしないように。


▶設定効果

 パーソナリティの過去、経緯、特徴、職業のいずれかの演出をするとボーナスを得られます。自分自身か関係性/感情欄に記入されたPC1人に対し、各シナリオ1回宣言可能で、同時に複数使用も可です。

 プレイヤー自身が「うまく演出できた」と判断したら適用してよい。使用したらキャラクターシートのチェック欄にチェックします。


GM:では、演出いきます。

 カリーノの地下研究所は蒸気と数々のパイプや機械類で埋め尽くされていました。その奥には怪しげな手術台と鉄格子。そして、シーツをかぶせられた大きな蒸気機械らしきもの。

圭斗:あからさますぎる(笑)。

ヴァイオレット:いなくなった人たちは無事?

GM:その鉄格子の奥に、ぼんやりした表情の人々がいます。失踪した人たちの特徴と合致しますね。

ヴァイオレット:じゃあ、飛び出しかけるんだけど、ぐっ……とこらえる。

圭斗:その様子を見て「成長したな?」って少し笑う。

ヴァイオレット:「あなたの言葉を借りるなら『もっと証拠を集めてから』でしょ?」

圭斗:「言うじゃあねぇか」

GM:では、その手術台の前に歯車やら部品やらを抱え、よれよれの白衣をまとった男が現れます。あれがカリーノですね。

ヴァイオレット:怪しすぎるよぉ(笑)。

GM:カリーノがシーツをばっと取り払うと、そこにはドーム状のスカートをはいた機械の歌姫みたいな蒸気機械がありました。カリーノは愛おしそうにその蒸気機械に触れて、「今日も新鮮な実験体を頼むぞ、我が女神ミューズ」と言います。

圭斗:さて、どう飛び込んだものか。

GM:ではですね、カリーノが突然振り返ったと思うと「誰だ、そこにいるのは!」と叫びます。

ヴァイオレット:それじゃあ、出て行くしかないなぁ!(嬉々)。「人々を弄ぶのはそこまでだよ!」

GM:なんでそんな嬉しそうなの(笑)。

圭斗:「うちのお嬢様はほんとお転婆で困るな」ってぼやいたあとにカリーノに向き直って「さてと……悪いが、研究はそこまでだぜ、カリーノさんよ?」

GM:えっと、圭斗って軍服?

圭斗:うん? ああ、マントを羽織ってはいるけど軍服だよ。

GM:カリーノはですね、「くそっ、どうして軍がここに……! ミスター・クロウは何も言っていなかったぞ!」ってうめいてます。

ヴァイオレット:まあ、そうなるよね(笑)。

圭斗:相手は俺がスチームパンカーだって思ってないだろうしな(笑)。ま、ありがたい勘違いだ。「調べはついてる。派手に動きすぎたな?」って、にやって笑おう。

GM:「このっ……こうなったら!」とカリーノが指をぱちんと鳴らすと後ろにあった機械の歌姫が顔をあげます。そして、かぱっと口を開くと甲高い音が響き渡ります。

ヴァイオレット:あっ、まさか。

GM:すると、鉄格子の向こうにいた失踪者かがふらふらと立ち上がって、ナイフ型のスチームギアを手にして出てきます。さあ、戦闘開始です。勝利条件は「カリーノを倒すこと」!


▶活劇フェイズ1 行動順

12 カリーノ

9 ヴァイオレット

6 失踪者

5 圭斗


GM:活劇フェイズも先制値が一番高いキャラクターから動きます。ので、先にカリーノの行動です。

 エネミーはダイスを振って、その出目に応じた成功数を相手に与えます。カリーノと失踪者はどっちもダイスを1個振ります。なお、このゲームに回避なんて概念は存在しないので悪しからず。成功数分がそのままダメージになります。

ヴァイオレット:ひぇっ……。

圭斗:全部守ってやるから安心しろ。

ヴァイオレット:圭斗かっこいい(笑)。

GM:では、振るよ。……5。なので、圭斗に白兵の成功数7です。自ら改造したスチームウェアの義手で殴りかかってきます。大量の蒸気を熱を発しながら。

ヴァイオレット:まって、いきなり高くない!?

圭斗:このままだと7点ダメージか。

ヴァイオレット:……あっ! ちょっと待ったぁ! ≪マグナレゾナンス≫!!!!

GM:≪マグナレゾナンス≫はこのフェイズが終了するまで、対象1人の成功数をマイナスできるアビリティですね。……えっと、何枚手札捨てるの?

ヴァイオレット:じゃあ、スチームを3枚使うよ。

圭斗:おい、抑圧的に大丈夫か?

ヴァイオレット:設定効果もあるし、大丈夫だ問題ない!

GM:それフラグでは……?(笑)。 では、成功数がマイナス1されますね。

ヴァイオレット:「同じ研究者なのに、あなたはボクの父様と母様とは全然違う……。技術は――研究は、みんなが笑顔になるために使われるべきだよ!」って言って、蒸気帽から取り出したフラッシュボムでカリーノを妨害する。[研究者の肉親]の設定効果を使用! ボーナスで抑圧2枚もらうね。

GM:おお。では、圭斗に6点のダメージ。

ヴァイオレット:それでも6点……ごめん、圭斗。

圭斗:回復手段はあるからいいさ。

GM:では、ヴァイオレットの行動です。

ヴァイオレット:はあい! じゃあ、≪正義の言葉≫を使用。判定ダイスをコスト分プラスして、策略で判定できるよ。対象はカリーノとコストは……パンク AP×2?

GM:「パンクを、現在の活劇フェイズの値×n枚までの任意の枚数使用」ってことです。今はフェイズ1なので、1~2枚ですね。

ヴァイオレット:じゃあ、2枚使う。だから、9個振るね! ……[4,6,2,5,1,5,5,2,2]。成功数は5かぁ。

圭斗:安定はしてるが、このままだと微妙に低いな。……ああ、そうだ。俺も設定効果を使おうか。

 一瞬だけ特殊部隊上がりの冷たい表情になって、ヴァイオレットを銃で援護しよう。カリーノには割と容赦なく。スチームとパンクを1枚ずつ渡すから、≪スチームパンク!≫で振り直せ。

GM:かっこいいけどなんか設定重くない?(笑)。

ヴァイオレット:圭斗ってなかなかに闇が深いような……?(笑)。5個振り直すね。……[2,2,2,3,6] 。成功数が2増えて、成功数7。

 ついでにね、「ヴァイオレット・フォーゼンティアの名において、みんなを返してもらうから!」って[貴族]の設定効果を使って、成功数+2!

GM:合計で成功数9か……。失踪者は一撃で落ちる。カリーノは――残り14だね。

ヴァイオレット:まあまあかな。

GM:さて、次は圭斗の行動です。

圭斗:おう。そうだな、≪戦場の技≫で攻撃しよう。判定ダイスを+2して、白兵で判定。……[1,4,1,6,3,1,3,2,1]。……あのさぁ……(ため息)。

GM:圭斗ってオンラインセッションだと出目荒ぶるよねぇ(爆笑)。

ヴァイオレット:ダイスの女神様ぁ!(笑)。

圭斗:大人しく振り直すわ。……[5,1,1,2,4,4,2,4] 。うーん……。もう一回……[1,4,6,3,2,3,4] 。

ヴァイオレット:い、1が多い……(不安そうな顔)。

圭斗:最後のスチームだが、まあ、いいか。……[3,5,4,6,1,5] 。今の合計が成功数9か。

GM:設定効果は使う?

圭斗:そうだな。「……今は、護るためにはなんでもするさ。だまし討ちだって言うなよ?」って、隠し持ってた蒸気ライターを放り投げて、カリーノの気を逸らそうとする。

GM:お? では、カリーノはライターに気を取られるね。

圭斗:それを銃で撃ち抜いて爆発させて、即席の目くらましにする。

GM:ひぇっ。

ヴァイオレット:うわぁ(笑)。

GM:カリーノは「目が、目がぁあ!」ってなってます(笑)。

圭斗:その隙に、がっ、と斬りつけよう。ボーナスで成功数+2と抑圧2枚引く。……うーん、パンク2枚か。

GM:合計成功数は11……カリーノの残り耐久値は3だよ(泣)。

圭斗:次のラウンドでいけるか?


▶活劇フェイズ2

GM:さて、手番が巻き戻ってカリーノです。……3。ヴァイオレットに白兵成功数4ですね。

圭斗:庇おうか?

ヴァイオレット:ううん、一撃くらいなら大丈夫。それに、次に攻撃するときの手札がきついでしょ?

圭斗:確かに今はパンクとジョーカーしかないから、まあ、キツイっちゃキツイが……。

ヴァイオレット:「大丈夫。ボクは戦う。父様と母様がいなくなった理由を知るまで!」。設定効果で圭斗にボクのスチームを2枚渡すよ。「そのために……圭斗、力を貸して!」

圭斗:……じゃあ、小さく微笑んで「御意に。我が麗しの淑女マイフェアレディ」って言おう。

GM:さて、ヴァイオレットの手番ですが。

ヴァイオレット:ボクは待機。圭斗、あとは任せた!

圭斗:おう、任された(笑)。さっきと同じく≪戦場の技≫。……[2,6,4,1,3,1,3,3,6]。ヴァイオレットがくれたスチームのおかげで一度なら振り直せるから、やってみるか。……[2,4,4,6,2,4,1] 。

GM:圭斗の出目ほんとに安定しないな????(笑)。

圭斗:花札があったらなぁ……(笑)。

GM:これそういうゲームじゃねぇから!(笑)。

ヴァイオレット:でも、6が3個で成功数6!

GM:というわけで、カリーノは倒れます。演出どうぞ!

圭斗:そうだな……。カリーノも義手だっけか?

GM:はい。

圭斗:じゃ、義手と生身の肩の付け根に刃を差し込んで、腕を動かせないようにする。

GM:痛い痛い!(笑)。

ヴァイオレット:敵には容赦ないよね、圭斗ってば……(笑)。

圭斗:「話は軍でたっぷり聞かせてもらうからな。ミスター・クロウの件もあるし」

ヴァイオレット:圭斗がカリーノを押さえてる間にボクは操られてた人たちのところに駆け寄ろう。

GM:カリーノのスチームギアが停止したことにより、『歌』も止まっています。鉄格子の向こうでは、正気に戻った人々が「な、なんだここは?」ときょろきょろしてますね。

ヴァイオレット:「今出してあげる! ちょっと待ってて!」ってスパイテックでちょちょいと鍵を開けるよ。

GM:というところで、活劇フェイズは終了です! お疲れ様でした!

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