小花の丘を綺麗と言って

星の咲くような緑の丘を

横たわるわたしを


瀟洒な閨だと言ってください

わたしの体を包み込む

いつかのグリーンスリーブス


なにが過不足なのかなど

誰も問うてはいないでしょう

あなたの思い出だけでいい


太陽の落ちた草に跪き

夜が来る意味に落涙すれば

わたしは再び生まれるでしょう


白い小花の姿をして

陽気にジグを踊るから

あなたは得意の笛を吹いてよ


小花の丘を綺麗と言って

風吹き渡る緑の丘を

わたしの棺を


瀟洒な庭だと言ってください

あなたの瞳を緑に染める

聴こえるグリーンスリーブス





20210214

第107回 詩コン「洒」 佳作

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