第8話 カレーと何かが衝突せざるを得ないメニュー

 2021年10月29日(金)。

 この日私は、かれこれ忙しかった。

 とにかく昼には、別の章でも述べるつもりだが、とある中毒性の高いカレー店に行こうと思った。前々回の店とは、また別のところ。それは、岡山市北区奥田にある、カレーナナという店の本店。

 だが、そこの店主が子どもさんの参観日ということで、昼の営業はお休み。

 やむを得ない。

 よそに、行かざるを得ない。


 結局、別の用事がある場所のすぐ隣に数年前に開業したカレー店に飛び込んだ。

 金曜日だから、カレーが食べたくなったというのも、ないわけじゃない。


 その店は、日乃屋カレーというそうな。何でも、なにがしかのカレーのコンテストでいいところまで行ったこともあるそうな。これまでにも何度か食べに来たことがあるにはあるが、自宅からはそれなりの距離があるため、そうは来ていない。

 さて、とにかく、用事が済むまでの時間が40分ほどあるというので、その間に少し遅めの昼食にすると、しよう。

 私は早速、名物のカツカレーを頼んだ。

 それを頼んで提供されるまでの間、とにかく、メニューをじっくりと見た。


 この店のシステムは、どうやら、カレーには何かをトッピングしてくれというものだな、ということを、理解した。

 で、一番手ごろな値段でぶつかってくるのは、何だろう?


 やっぱり、ね。

 生卵と、温泉卵。

 これらはどちらも、トッピングすれば90円。

 手ごろにカレーに衝突してくれる卵ってことだな。


 さて、肝心かなめのカツカレーを食べてみた。

 辛さは調整できるようで、さらに辛くもできるのだが、それは、しないでおいた。

 そのためか、大して辛いというほどでも、ない。

 だが、コクは結構ある。

 ちなみにこの店、福神漬のほかにガーリック入りの天かすもあるのだが、こちらはセルフサービスでかけ放題。

 でも、周り中にカレーが盛られていて、なんか、置きにくいのだ。

 しょうがないから、それでも、福神漬を右端に幾分置いた。

 で、天かすは、しっかり、かけました。

 これで、食感がまた、違ってくるのよね。

 

 カリコリ、サクサク。


 名物のうす手のカツのサクサク感と、天かすのカリコリ感が、心地、よい。

 あまり辛くはないと言ったが、しばらくすると、存外、辛みがジワリと聞いてくる。おかげで、頭には汗をかく。

 でも、某店の激辛カレーのような感じでは、ない。

 あまり中毒性は高くはなさそうだが、存外、はまる人ははまるだろうなという味。

 そういうカレーの常として、一方で、アンチもいるだろうということ、想像に難くなさすぎる。


 まあその、そういうわけで、今回のカレー、卵の衝突は、もちろん事前に回避いたしました。

 なんでこんなこと書いたかというと、30年ほど前の学生時代、カレーを頼んだら必ず生卵をつけてきた喫茶店があって、卵外して50円安くしてくれと頼んだら、勘弁してくれと言われたことがあったから。

 とはいえ、今どきのこんな店で、生卵を必ずつけてくるところは、まず、ないよね。


 ただこの店、ハヤシライスもあるみたいだから、ハヤシライスに温泉卵を衝突させてみるのは、いいかもしれんなと、ちょっと今、これを書きながら思っている次第。

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