ーー主要登場人物紹介ーー
年齢、称号、肩書は王国歴1117年、第五話の頃のものです。登場人物も多く架空の設定なので、混乱を避けるため貴族は姓と名のみに統一しました。
この時点でまだ登場していない人物も居ますし、ネタバレを大いに含みます。ご注意ください。
ガブリエル・テネーブル(23)
テネーブル公爵家の長女。十四の歳で大黒魔術師として覚醒した。子供の時は薄茶色の髪に、青色の目だったのが、覚醒後、髪も眼もどちらも黒に近い濃い茶色になった。片割れザカリーの幸せが彼女の幸せである。
ザカリー・ルソー(8)
ガブリエルが覚醒した時にはまだ母親のお腹の中に居た彼は、その時の黒雷を受けて彼女の片割れである白魔術の力を受けた。庶民のフォルジェ家に生まれるも、生後間もなくルソー侯爵家に養子に迎えられる。透き通るような白い肌、銀髪に灰色の眼をしている。愛称ザック。
フランソワ・テネーブル(21)
ガブリエルの弟であり、この物語の語り手。特にガブリエルやザカリーに対しては結構な辛口である。金髪に青緑の瞳で見目麗しい彼は次期公爵という肩書もあり、初等科の頃からモテていた。そんな彼も職場の後輩クロエに不器用な恋をして……? 物語途中で公爵位を受け継ぐ。
テネーブル公爵夫妻
ガブリエルとフランソワの両親。高位の貴族である彼らだが、おおらかで優しく、子供達の幸せを願って止まない。爵位をフランソワに譲ってからは引退して領地に越す。
レオン、ポーレット・フォルジェ
ザカリーの実の両親。レオンは鍛冶職人。頑固で実直な人物である。ポーレットはザカリーが養子に入ったルソー侯爵家で下女として勤めている。二人共ザカリーの奇妙な運命を受け入れ、彼を支えている。ザカリーには兄と姉がいる。
クロエ・ジルベール(18)
フランソワの職場の後輩。男爵令嬢の彼女は経済的な理由で貴族学院には通えず、一般侍臣養成学院で好成績を修め、高級文官として王宮に就職する。フランソワの猛アタックにも中々陥落しなかった、彼曰く手強い女性。栗色の髪に茶色の瞳で背は高くほっそりしている。
ルソー侯爵夫妻
ザカリーの養父母。養父ベノワ・ルソーは魔術師で魔術院の幹部であることからザカリーを養子にすることになった。彼らには既に侯爵位を譲る長子が居る。ザカリーとガブリエルのことをいつも見守る親切な夫婦である。
ロラン・フォルタン(25)
ガブリエルの先輩魔術師。テネーブル家とは家族ぐるみで付き合いがあり、ガブリエルやフランソワとは幼馴染みである。フランソワによると、性格良し、見目良し、血統良し、魔術師としての将来も安定の好青年だそうだ。「この世界の何処かに」で魔術院総裁を務めていたブリューノ・フォルタンの子孫。
グレタ
テネーブル家の優秀な侍女。ガブリエルが離れに移ってからは彼女の世話を一人で担当している。色々なことを見聞きしているが、もちろん口外することも使用人の間で噂をすることもない。
ジャン=クロード、ビアンカ・テネーブル公爵夫妻
ガブリエルとフランソワの高祖父母。この物語の時代より百年前にクロードは黒魔術を覚醒した。片割れとして生まれたビアンカは王都よりもずっと離れた地で生まれ育ち、二人が出会えたのは覚醒から何と二十年近く経ってからだった。
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