第2話 ステータスは凄い事になっていた
なぜか僕のステータスがおかしい。
トボトボと歩き、目的の草原にきたけど採取するよりもまず、自分のステータスを詳しく見る事にした。
きょろきょろと辺りを見渡す。誰も居ない。いや、居たとしても別に僕のステータスは見えないのだけど、何となく気になった。
「自分の鑑定」
もう一度見るもやっぱり同じだ。
えーと、バフの詳細って見れるだろうか?
見れた!
【バフ】パッシブ/レベル40
随時色んな能力を加算する。
『自分自身』
◆MP消費:一日換算100
◆パラメータに400%加算
◆パラメータに運100を追加(パーティーがいる場合一人につき10減る)
◆状態異常無効:毒・麻痺・呪い
◆耐性:炎
◆この魔法以外の魔法のレベルを10加算
『パーティー』
◆MP消費:一人につき一日換算10
◆パラメータに100%加算
◆状態異常回避10%:毒・麻痺・呪い
◆パラメータに運10を追加
なんと凄い効果があった!
400%加算ってなに? 5倍になってるの僕? しかもパーティーにも効果があったなんて。
そっか。この魔法は生まれた時から発動していたんだ。
生まれてすぐに鑑定され、どんな魔法持ちか調べられる。それは孤児も一緒だった。でも鑑定は魔法のチェックで内容までは調べないからパッシブだと気づかなかった。
って、滅多にないパッシブだなんて気づくわけがない。
総合レベルは、ステータスの総合の値だけど、加算分はその値に含まれていないんだ。一般的なバフなら一時的なものだからかな?
僕は自分を魔法系だと思っていたから、自分から剣を手にモンスターに斬りかかっていかなかった。荷物も持っていたし、僕は邪魔扱いされていたからな。手を出したら危ないからと……。それでも逃げ足は速かったよね僕。
……これもしかして、みんなと同じぐらいの強さがあったかもしれないんだ。僕もみんなも弱いと思っていたからなぁ。だから僕は、荷物持ち役だった。
って、今更仕方がないか。新しい仲間を入れちゃってるから戻れないし。
数値だけあったって、実践が僕にはないからな。
MPが凄く多いのは、生まれてから使い続けているからか。使い続けて16年で900オーバーか。それが5倍になって凄い事になっていたのか。
それよりも魔法のレベルも上げるなんて凄すぎる。
簡易系は上がりづらいらしい。レベル10まで上げて、鑑定のレベル1と同じ様になると聞いた。だから詳細が見れたんだ。
どうせだから簡易鑑定も見てみよう。
【簡易鑑定】レベル11
生物やアイテムなどの情報を簡易的に数値化する。
◆消費MP:10
『自分自身』
◆全ての情報を見る事が出来る。
『生物』
◆レベルとパラメータと魔法を確認出来る。魔法などの詳細は不可。
『アイテム』
◆アイテム名と状態の確認ができ、ランクが低い場合は詳細も見れる。
◆装備品の場合は、ランクとパラメータも確認出来る。
『範囲鑑定』
◆前方50センチ四方内で指定した物を判別する事が出来る。
うん。これは、レベル10以上のになってるみたいだ。
簡易魔法は、範囲鑑定は出来ない。レベル10になって初めて出来る様になる。
よし範囲を使ってみよう。
「チクチク草」
そう言うと、足元から少し先の50センチ四方内の数か所の草が光って見える。
範囲は狭いけど、一つ一つ鑑定を掛けて行くよりはいい。本当はそうやって地道に探すつもりだった。
まあ一つ見つければ、同じような草を鑑定していくつもりだったけどね。
これでだいぶはかどる。
暫くすると、依頼の数の倍採取する事ができた。それを持って、街へ戻る。
討伐でなくて採取なので貰えるお金は少ないけど、結構簡単に出来ちゃうから沢山受けるといいか。
どうせだから自分で錬金もやりたいなぁ。
あ、そうだ! 簡易でもいいじゃないか。覚えれば、レベルに10プラスされる。
そうと決まれば、その為の資金集めだ!
朝はパーティーから出されてしょげていたけど、今はそれはよかったかもしれないと思う。自分の好きな様に出来るのだから。
一番いいのは、みんなの荷物を持たなくていい事。あれ、結構大変だったんだよね。
よーし、がんばるぞ!
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