化け物殺人事件~人狼伝説・狼の哭く夜~

あっちゅまん

まえおき

【人狼の習性(ルール)】

 この世には、化け物と言われる存在がいる。


それは、ひっそりと、または大胆に人間社会に溶け込み、人を食らう危険な種も存在する。


 人類の天敵とも言える存在。だが、その個体数は非常に少なく、それらはひっそりと人間社会の闇に溶け込み、今日も人を食らっているのだ。




 さて、本作『化け物殺人事件~人狼伝説~』に出てくる『人狼』なる化け物について少し説明をしましょう。




 人狼にはいくつかの習性があります。基本的にこれらは人狼の本能に根ざしたものなので、作中でこれらが破られることはありません。



 1つー。 人狼はその血を味わった人間に化けることができる。


 1つー。 人狼はその血からその人間の記憶や体質など遺伝子情報まで読み取ってなりきってしまう。それは、親しい人間でさえ、見分けがつかない。


 1つー。 人狼はその化けた相手の記憶から、獣としての獲物を狩る本能を結びつけ、次の獲物を決めて襲う。つまり化けた相手の殺意を引き出す。


 1つー。 殺意の衝動は夜時間に限られる。昼間はじっと人間に化けたままで、人狼に変身することは無い。


 1つー。 人狼に変身した時の肉体は強化されているが、不死身というわけではなく、銃でも死ぬ。また、力も人間の2倍程度しかない。


 1つー。 知能はその化けた相手に左右され、知能の高い人に化けた時はそうとう賢い行動をすることもある。







 最初の人間を襲う前は、野生の動物と同じだった。


 つまり、人間に化けたことで殺人を犯すようになったというー。


 人を殺すものはやはり人というわけか。






 以上の習性はこの人狼なる『化け物』においての本能に根ざしたものであり、本文中に破られることはないと言っておきたいと思います。





 例えば、人狼がその血を味わってもいないのに、その人間に化けちゃうとか……。


 探偵が、疑うべき根拠もないのに、直感で人狼が化けた人を怪しいと当ててしまうとか、親しい人でもわからないはずなのに……。


 人狼化したときに無茶苦茶な怪力で、逃げるとか……。





 そういったことは決して起こり得ないのであります。





 これらを踏まえ、懸命なる読者諸君には、出題部分を読んでいただいた時点で、すべての証拠が提示されていることをご理解いただきまして、


 犯人たる人狼がいったいどのような順番でその人に成り代わり、どのようにして犯行を為し得たのかを推理していただければ、


 おのずからその手口がおわかりいただけるものと思います。




 つたないものではございますが、その点をご容赦いただき、楽しんでいただければ嬉しいなぁ……。




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