多利末睦歩の殴り書き
詩一
紫陽花色の風がいつか交わるとき
群青に溶ける夕 空白を溢れさせた
心の隙間に差し込む 物差しのミリメートル
夏季限定の風の匂い その色のタイムリミット
知るまでの未知 標なき黄道
フェンス越しに凪いでる 柔らかな校舎裏
履き潰したスニーカーに あられあばら骨のスーパースター
紫陽花が雨を連れてきて 溶けだす土の生命体
海の先に見果てる夢の夢
裏の裏は表じゃあなくて裏の裏だ
とても辿り着けない平行線
球体の上でいつか交わるって知ってる
僕らの行く末に 差し込む夕ご飯
当たり前の日々を 嘲笑うカタパルト
自傷行為への憧れ 利他症患者の相互フォロー
僕らのSOSサインは 古びたナイフに切り裂かれた
温故知新の上に胡坐をかいて木魚を叩いてりゃバチが当たる
折れたバチで叩きつけて 哀れ暴れ出すロックンローラー
先生の言うことを聞かないで 夢を叶えた奴の姿
海の先に見果てぬ裏の裏
夢の夢は今じゃなくて夢の夢だ
とても引き返せない平行線
球体の上でいつか戻るって知ってる
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