第106話 2人でお風呂です!
私は和幸さんに会いに行く時に来ていた服を脱ぎ、キチンと畳んでから浴室へと足を踏み入れたのでした。
まず先に、体と頭を洗って汗を流したのですが、汗でベタベタしていたのが落ちたことで、ものすごくサッパリしたのです。
そうして湯船にゆっくりと指の先から湯船をくぐっていくのですが、外が寒かったこともあり、お湯の中は天国のように感じられました。
「ふぅ~、やはり寒い日のお風呂は極楽なのです……」
そんな時、脱衣所のドアがゆっくりと開きました。脱衣所に入って来たのは、誰でもない茜ちゃんです。
「ハルさん、私も一緒に入って大丈夫ですか?」
「私は構いませんが……」
浴槽の大きさから考えて、とても私と茜ちゃんが2人入れるとは……
私がそのことを茜ちゃんに伝えようと脱衣所を見ると、茜ちゃんは下着姿なのでした。そんな状態の茜ちゃんに入れそうにないから、服を着て欲しいなどとは言い出せず、言葉をグッと喉の奥へと押し戻しました。
「ハルさん、失礼します……!」
遠慮がちに入ってくる茜ちゃん。普段の服を着ている状態でも分かる小柄な体に、ボンキュッボンな体型が、一糸まとわぬ状態で目の前に。
思わず、私は目で茜ちゃんの体のラインを上から下まで見てしまうのでした。
「わぁ、ハルさん。足細くて長い……!私ももっと足が長ければ良いんですけど……」
茜ちゃんはそう言って、頭を洗い出しました。腰元まで届く長い黒髪を洗うのは大変そうですが、つやのある黒髪は憧れます。それに、髪を洗うたびに揺れるお胸の方もうらやましい限りです。
そのように茜ちゃんを見ながらふしだらなことを考えているうちに、茜ちゃんは頭だけでなく体も洗い終えてしまわれました。
「それじゃあ、入りますね」
茜ちゃんは指先からゆっくりと入り、ほとんど音を立てず静かに湯船に浸かりました。さすがに、浴槽からお湯が溢れてしまう形になりましたが、なんとか2人入ることができました。
そんな私、戸倉千晴の絶壁には茜ちゃんの背が当たっている状態なのですが、茜ちゃんの頭を見ると自然にお胸の谷間に目がいってしまうのです。これは危険です!うかつに下を向けません!
「ハルさん、なんだかこうしてお風呂に入っていると、お姉ちゃんと一緒にお風呂に入っている感じがします」
「私もほとんど年の離れていない妹とお風呂に入っている感覚はしますね」
「私がまだ小学生だった時、7つ上の――ちょうど今のハルさんくらいの背丈のお姉ちゃんがいたんです。でも、5年前に両親が離婚してしまって……」
私は茜ちゃんからお姉さんの話を聞いたのですが、茜ちゃんが無事にお姉さんとまた会えますように、と祈りたくなってしまうのです。
そんな茜ちゃんのお話を聞いてお風呂を出た後は、2人で楽しくSdnGで遊び、遊び疲れて眠ってしまったのでした。
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