第44話 お互いのステータス

「ルビアさん、今日はお疲れさまでした」


「ハルさんこそお疲れさまでした。あれだけの数のコボルトを一人で倒したわけですから」


「いえいえ、それこそルビアさんがおられなければどうなっていたことやら……」


 ルビアさんは私の言葉に謙遜しておられましたが、事実、ルビアさんの治癒魔法ナシでは勝つことは難しかったです。


「そういえば、ルビアさんのステータスはどうなっておられますか?」


 そうなのです。先ほどの戦いでの経験値などもステータスに反映されているはずなのです。


「えっと、ステータス、ステータス……」


 ルビアさんは相変わらず慣れない手つきでステータス画面を表示してくださいました。


 ―――――


 プレイヤー名:ルビア


 累計ステータス値810


 体力 128

 魔力 162

 力  126

 耐久 128

 敏捷 132

 魔耐 134


 治癒魔法レベル1


 ―――――


「おお~!ステータスが全部3ケタになっているのです!」


「私、戦いでは回復に専念していただけなのに……!」


 何やら、ルビアさんは申し訳なさそうにしておられましたが、コボルトの群れと戦った時も累計ステータス値もこれくらい上昇していたので、妥当な感じがしたのです。


「そういうハルさんはどんな感じですか?」


「私ですか?私は……」


 ―――――


 プレイヤー名:ハル


 累計ステータス値3717


 体力 541

 魔力 714

 力  550

 耐久 579

 敏捷 788

 魔耐 545


 氷魔法レベル4


 ―――――


「ハルさんのステータス、スゴイ……!」


「いえいえ、これでも私はまだまだですよ。同じパーティのカズさんやワカナちゃんはもっと強いです」


 その後もルビアさんとお話しした後、コボルトロードのドロップアイテムの話に移りました。


 ちなみにドロップしたのは、コボルトロードの皮でした。


「これ、どうしましょうか……?」


「何か防具とかの装備品に加工とかできないんですか?」


 加工……できるのかどうかすら私には分からないのです。


 とりあえず、私が預かっておいて、ログアウトした後に調べて二人一緒にいる時にもう一度話し合う、ということで話がまとまりました。


「それでは、ルビアさん。一度ログアウトしましょうか」


「はい、もうリアルだと8時も回ってますし……!」


「あ、ルビアさんをパーティに入れてもよいかどうか、カズさんとワカナちゃんにも話をしておきます」


「よろしくお願いします!」


 私とルビアさんは一度、SdnGをログアウトしました。


 思い出したのですが、私もルビアさんも私の部屋からSdnGにログインしていたのでした。


 その後、お別れの挨拶をもう一度したうえで、部屋の前でお別れしました。


 ……といっても、お隣の部屋なのですが。


 何はともあれ、私たちに新しい仲間が一人、増えそうな感じです!

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