東京武蔵野物語

みずき

武蔵村山

「昔、武蔵村山という鉄道が通っていない辺境の地域があったといいます。それを見た多摩の偉い人は『武蔵村山に鉄道を通すべきでは?』と発言し、府中から武蔵村山を経由し入間に至る路線の北多摩鉄道が開業したと同時に武蔵村山に県の支所が置かれました。」


 これは、多摩県で学ばれている地域史の書物の一節である。ここで異界から来訪した者とある世界線からの遭難者の一部の方はこう思うはずである。「多摩都市モノレール箱根ヶ崎線は?」と…。


 この書物が書かれた世界では多摩モノレールは確かに箱根ヶ崎というところまで延びてるらしいのだが、やっぱり村山の中心まで鉄道を伸ばす運動が起こったそうで、武蔵野の鉄道という事で武蔵野鉄道でも良かったのではないかと思うものの…。


多摩県の県営鉄道としては鉄道会社の名前に多摩は入れたかったという意思は十分感じ取れるけど北多摩鉄道はちょっとどうなのかと思う。それなら武蔵入間村山鉄道とかどうなのだろうか?


そもそも、この北多摩鉄道が収支がどうなってるのかすごく気になるんですが、赤字県営鉄道なのでは…。


「…という話を書いた人がいたらしいんだけどどう思う?」

「えっ…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る