第13話 猫に悪口を言ってみた 1
猫は、果たして、人語を解すことができるのであろうか?
家庭教師で伺っていた先には、猫がいた。
そこで、その猫さん相手に試してみることにした。
小春日和の土曜日の朝。
猫さんは、窓際で日向ぼっこをしていた。
「猫は言葉がわかるか、試してみよう」
私は、教えている生徒に、そう「宣言」した。
よし、実験開始!
「三味線!」
「中国名物・猫の鍋!」
猫さん、意外にも反応してきた。
右耳をぴくぴくとさせ、しっぽを振って床に軽くたたきつけた。
どうやら、わかったのかもしれん。
「だれが三味線ニャン? そんなしょぼい楽器使わんとスナックでカラオケでも歌っとけニャン!」
「猫の水炊きなんて、食ったら死ぬぞニャー!」
実際、中国の某所には猫鍋のレストランがあって、そこで猫の水炊きを食った金持ちが死んでしまったという記事も出ていた。
あの猫さん、やっぱり、わしの悪口理解できたに違いない。
(2020.07.02筆)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます