第2話 教室での死闘

「きょ、巨大化した「ゴッちゃん」ことゴキブリいいいい!!」


ゴッちゃんこと巨大なゴキブリは、忘れ去られていたビーカーの延びきった

ラーメンをひと飲みすると、触覚をピクピクさせ、ゆっっくりとこちらを向く


「いやあああ」「うわああ」と悲鳴がとどろきわたる


「なんだ!!」近くの教室から人々が集まり

その黒光りする巨大なゴキブリの身体に、悲鳴が上がる

「く、来るなあああ」まずは薬を作った張本人である科学の先生をそのごわごわした脚で、踏み倒し生徒達に迫ってくる


巻き毛で、可愛くて賢く、スポーツ万能の女子中生徒(沙月、本人談)の

沙月は、近くにあったモップを手にして、迫り来る敵である巨大なゴッちゃん

(ゴキブリ)に構えた


ゴッちゃん(ゴキブリ)は無気味なうなり声を上げ、メキメキという

にぶい音をたて、さらに巨大化して、天井の壁を破る


科学実験教室の上の教室にいた 生徒を一人くわえて、振り回し投げる


幸い、制服は破れ、体液(?よだれ?)まみれになり

ひどいショックで呆然となってはいたが

振り回された生徒は軽い打ち身程度で済んだようだった


「巨大化の上に狂暴化してるみたいね」と沙月ちゃん


汗が頬を伝い、モップを握るその手が、汗と震えで滑りそうだった


が、、しかし ここで引くわけには、いかない


「日没までよ さつき沙月ちゃん!!頑張って」とタロットカードの茉莉花ちゃん


後ろには、脅える同じクラスの同級生達


学級委員長としては

そして、他の先生達が来るまでは、今は引くわけにはいかなかった


かけ声とともにモップをかまえ、ゴッちゃん(ゴキブリ)に向かう沙月ちゃん


まずはモップによる 一撃 続けざまに、もう一撃 返すモップでアゴを突き上げ

モップをくるんと回転させ、さらに腹に向かって突く


今度は沙月ちゃんにゴッちゃん(ゴキブリ)の攻撃

その攻撃をしのいだゴキブリは沙月ちゃんに向う


前足で振払い、別の足で沙月ちゃんを踏みつぶそうとする


その足が届く前に、寸前でよける沙月ちゃん


いきおい、踏みつぶそうとしたゴッちゃんの真ん中の足(中脚)は

教室の床を割り砕く


「身体の力が増してるうう」

今度は別の足が沙月ちゃんを襲う!!


沙月ちゃんに噛み付こうとゴッちゃん(ゴキブリ)の顔がアップで

迫り来る


「いやああ」

悲鳴にも似たかけ声を上げ、げしいい!!にぶい音とともに 

沙月ちゃんのスポーツ靴がゴッちゃんの顔に食い込む


「すごいわ!」


ゴキの顔は普通、キチン質(クチクラ)の硬い物質に

おおわれてるのに、沙月ちゃんの足が食い込んでる、、すごい破壊力」


そして 今度は沙月ちゃんのその同じ足が、ゴッちゃんの顔を蹴り上げる


「ああ ピンクの水玉だああ」うっとりと顔を赤らめ同級生の眼鏡の男の子


その男の子の顔に教科書が飛んで来た。

もちろんヒット!


「人の下着をのぞ覗くなあああ」

真っ赤になりながら叫び、その間にもゴッちゃん(ゴキブリ)と戦う沙月ちゃん


「教科書は大切に、、、扱いましょう、、ふうう」鼻血を押さえつつ眼鏡の男の子


「誰か応援を呼んでおおおお」と戦いながら沙月ちゃん

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