シナリオブレイクをした結果、異世界に居る星ごと移動させられた件について(仮題)
@azeru1000
第1話未定
『世界情勢が安定してきた所に悪いのだが他の世界と共同イベントをやることに成ったから、君らも参加してくれ。ああ、拒否権は無いから』
……此方がある説明会を済まして居た所に、自称上位存在からそんな御達しが一方的に叩き付けられる。……はぁ。只傍観してればそれで良いのになんでイベントを起こすかな。そうは思いつつ説明を受けた。如何やら共同イベントと言うより他の世界で生まれたヤバイ奴らが此方の世界に向かって居て、それで追いかけている人達が居るのを、自称上位存在に事前に通達したのを此方に共有して来た。と言うのが正しいらしい。次にそのヤバイ奴の簡易的なデータが提示される。……いや、それが出来るならもう普通に倒せよと思うが、娯楽の駒扱いされて居るだけだろう。まあ、だからと此方がそれに乗らなければ困るのは此方だろうが。それはさておき。……ふむ。
「水霧浄土、……これってさ、アレだよな。ゲームで言うコラボイベントって奴」
「……シュライク・バースディ。確かに今はそう例えられる状況では有るが、それよりも今はこの撃破対象のデータの把握が先だ」
「いや、簡単だろ?要するに相手は己の意志力の強さ=実際の強さの電子生物、だ。心が折れない限り、戦う意思が有る限り幾らでもステータスが上がるし、本来なら致命傷を負おうが死なない」
「うーん?データを見る限り、意志力=強さなのは意志力が身体を構成する電子に変換され、その電子が強さの源に成る。と言う感じだな。なら倒し方はシンプルだ。対象を意志力が湧かないレベルまで心を折れば良い……いや、これさ。意志力さえ有れば何処までも強く成れると言う素敵能力かもしれないけど、それと戦う相手からしてみればそれの攻略法はそいつに対して心が折れるようなゲス行為を働く事に成る訳なのだが、これはそれをやれと言う事か?」
「ゲス行為が倒すのに必要な生物……いや、多分力の源を意志力に置いた結果、意志力を挫くのが攻略法に成ったと言う奴だからな……前提条件上こんなのは騎士道精神なんて本気で殺しに掛って来る相手に期待できるはずが無いのだが」
「後、意志力が変換された電子がどの程度残るかも知りたいな。残る時間が短いのなら要は気絶させれば消えるし消失=死亡ならそれで終わりだ」
「流石にそれで倒せたら今回の企画倒れも良い所だが、試してみる価値は有るか?」
「例えるなら多分ゲームのプレイアブルキャラクターだな。プレイアブルキャラクターを動かすエネルギーがプレイヤー側の意志力と言う奴だろう」
「……いや、何だ?つまり、相手側はゲームをやって居るだけと言う認識で此方に襲い掛かって来るのか?」
「だからこそ外敵の襲来では無く、【共同イベント】なんだろうさ」
「……対処方法他に教えたら高みの見物でも良い気がしてきた。まともに戦うのは損だろこんなの。認識が違い過ぎて冷めるって奴だよ」
「問題はどういう相手側が此処をどういうゲーム扱いで来るか、だ。最初は様子見でも良いかも知れん。悪逆非道をプレイヤー側がやれるタイプのゲームと言う認識で来たらアレだから最初の最初だけにするべきだが」
「それは来てから把握するとして、まだ来るまで数分有るな。状況を整理しよう」
「ああ、俺達はファティカ大船団の発足の説明会を成功させ、ファティカ大船団やエウミア連合国に戻る所だった。其処に自称上位存在が共同イベントの至近の開始を告げて、必要な情報を寄越してきた。そして今はそいつらが来る迄の、イベント開始前の待機時間が今だ」
「加えて言うなら自称上位存在も今回の事は公認でノータッチだと言う事も有る。此方に情報寄越すまでも無く対処してくれても良かったのだし」
「他の奴に連絡を取ろう。初動次第では展開が変わり過ぎる」
「おう。そうしよう」
そして、ケールハイト・スプリングスに連絡を取る。一応彼女はエウミア連合国の代表で、辺り一面にバフを用意する事が出来る。初手に大量虐殺を目的とした攻撃をされても大丈夫な様にバフを特盛にしておこうと言う奴だ。まあ初手全部詰みに成る様な状況なら自称上位存在が此方に情報を提示して来る上で真剣みが無い様な事にはし無いだろうからまあ、念のためだが、そしてバフを全体に特盛にして貰った所で問題の奴が来た。するとバフだとかなんだとか対策したとかそんなの関係無しに辺り一面が破壊され尽して行った。……いや、それを止める奴が居た。そいつはこの世界の奴では無かった。……はぁ。これはアレかコラボ先の世界のキャラクター優遇のイベント戦闘か。現場に居た人達はまともなダメージを与えられないそいつに他の世界から来た奴は普通にダメージを与えて居た。アレだろう恐らくは特定の特殊攻撃しか通じない設定の奴だったのだろう。そして追う奴はその該当攻撃を出来る奴だった、と。……はぁ、要するにコラボ先への接待イベントだ。そして程なくして敵は逃げて行ったが、俺はシステム権限を弄りそいつを叩き壊した。接待シナリオ?そんなのは知るかよ、ボケ。こちとらシステム権限有るからな。設定的に倒せないとかそんなの知るかよ。そして話が違うと言う目で見て来る該当の奴にまともにダメージを与えていた奴の所に行く事にする。
「……ええと、水霧浄土さん、ですよね?話聞いていました?今回は共同イベントでしてね」
「此方の世界の大量蹂躙が強制イベントなイベントになんて付き合っていられるかよ」
「ですが、此方にも都合が有って、ですね」
「誰も倒せない奴が暴れていて、其処にそいつを倒せて世界を救える奴が他の世界からやって来て倒す物語?ゲームなら損害はデータを書き換えれば一発で元通りだろうけどさ。そうは行かないから。しかも今回の事は只の茶番だろうが。茶番で大損害とかしてられるか」
「……いや、そう言われましても……」
「別に八百長試合をしてくれなんて此方は頼んで無いし、頼まれても無いからな。損害を防いだだけだろ、これは」
「……これ、どういう話に成るのでしょうか」
「別に此方はヤバイ奴が来るから対処しろとしか言われて無いから手違いの文句を言うなら自称上位存在にどうぞ」
「……だ、そうですが」
『そうだね。別にそれは禁じられて無いな。だから此方も別に話しても問題無いよな。水霧浄土、別枠システム所持者さん』
「……」
「別枠の、システム?水霧、どういう事だ?」
「……シュライク・バースディ。……いや、単に研究材料なら色々と有ったからそれで自分で研究して創った奴が有ると言うだけだ」
「まあ確かに。研究材料ならシステム権限を得られた時点で用意するのは簡単か。だが、それが完全に正しいならこんな時にペナルティー紛いの行為として話される事か?」
「仮に俺にどういう事情が有ろうと、それは研究して自力で得た物だ。それは変わらない」
『それが出来た理由は此方が渡した物だけどね』
「……」
「ええと、つまり、自称上位存在と裏では繋がって居た、と言う事か?」
「介入して来た自称システム作成者の依頼を受けてそれの報酬を得た。これはそれだけだ」
『それは否定しない。そしてそれ以上の干渉を此方は、それ以降はしていない』
「……おい……自称上位存在……ならそれより前にも此方に干渉して居たって事かよ」
『さて、どうだろう?』
「クソが」
「水霧浄土……いや、まあ、普通なら此処は水霧浄土を排斥する的な流れに成るのだろうが、わざわざ自称上位存在がそれを開示するなんて、自称上位存在がそうしてくれって言っている様な物だ。何故って、スパイ的な意味での繋がりが有るなら此処でわざわざそれを開示するのはスパイの処分行為する為の物だからね。つまり、自称上位存在側に解雇されている訳で、内情的な物を知って居るなら後で存分に聞かせて貰おうか」
「後で知り得る限りを話す」
「それは有りがたいが、実際はそんなに無いだろ?わざわざ此処でそれを開示する意図を考えると逆に少なくとも今は白だと解ると言うだけだ」
『……流石に馬鹿じゃ無いか。まあ、良い。それじゃあ次の段階に行こうか』
これつまりは自分から打ち明けていたら白認定されて無かったと言う事か?あぶねぇ……。
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