癖になるバンク編1:使えるものは何でも使う
解説に入る前に軽く『バンク』の説明をば。
『バンク』
アニメ業界で使用される用語で「変身シーン」や「必殺技」などの使いまわすことが確約しているシーンのことで毎回書くのが大変ゆえに一度作ってしまった後はずっと使いまわされます。セーラームーンにおいて変身時に手のアップになるのは効率的な使いまわし策ですよね。
『ぴちぴちピッチのバンク』
基本的に曲ごとに作成され、その話数限りでキャラが追加になった場合などは新規で書き下ろされたりもしています。
初期の頃は毎回新規で歌唱シーンが描かれ、話数が進むごとにそのシーンが使い回されることが増え、次第にバンクになったというものです。
ぴちぴちピッチのバンクは『1度作ったらできるだけ新規は作りたくない!』の意識があるのか例えば2期の曲『七つの海の物語』の曲であればるちあ、波音、リナの3人で歌うことしか無く、1度も新規バンクが追加されることはありませんでした。Cメロ、サビと歌う場合でもAメロBメロのバンクを当てて使い回していました。1期の曲『KIZUNA』『夢のその先へ』もお互いのバンクを流用することで新規シーンはほぼ作らずやりくりしてきました。なんと最終回でも完全に使い回され、ちょっとした矛盾を見るとは思いませんでした(1期と2期ではマイクの模様が違い、2期最終回でマイクが描き直されることなく使われた)
『何故それを新規で!?』
実は滅多に歌唱バンクを増やさないぴちぴちピッチですがなぜか敵が苦しむ姿は新規で描くことが多いんですよね。なぜでしょうか。
使い回すことも当然あるのですが歌唱バンクよりもはるかに新規の確率が高いです。人が苦しむ姿を何度も描くなんてどうかしてると思いますね。
『絵柄が違う?そんなことどうだっていい』
バンクと新規の歌唱シーンを織り交ぜて使われることも稀にありました。例えば2期12話ではるちあ、波音、リナに加えてココの4人で『KODOU』を披露しました。るちあ波音リナの3人の歌唱バンクにココの新規シーンが追加された訳ですがこれがあまりにも酷かった。ココの新規シーンはこの話数でしか使用されませんでしたし、なんと言ってもココがボッチに見えてしまうことです。見ていただければすぐ理解していただけると思います。3人と1人の構図ばかりでココ好きにはメイン回なのに見てて辛いのではないかと考えてしまいます。
さらに1分も経たないうちに横顔が2回出てくるのですが、その横顔が全く違うのです。1回目はバンクの見慣れた横顔ですが2回目は新規の横顔、なんだかイケメンチックです。鼻は高く、目の描きかたも変わり、明らかに違う顔だとひと目で分かりますよ。もちろん描いている担当が違うので当然ですがここまで違うと違和感バリバリです。
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