第101話 鬼退治編 5

アカツキ・ライオット


☆アビリティースキル

スピード強化【Le4】

気配感知  【Le3】

動体視力強化【Le4】

斬撃強化  【Le3】



☆技スキル

龍・開闢  【Le3】

刀界    【Le2】

居合突   【Le4】

光速斬   【Le3】

地斬鉄   【Le2】


☆魔法スキル


称号

無色斬鉄


☆称号スキル

技・魔法発動速度【Le1】

斬撃強化【Le1】

特殊技『断罪』

・・・・・・・・・


リリディ・ルーゼット


☆アビリティースキル

魔法強化【Le2】

打撃強化【Le4】

気配感知【Le3】

動体視力強化【Le2】

麻痺耐性【Le3】

スピード強化【Le3】

攻撃魔法耐久力強化【Le1】


☆技スキル

ドレインタッチ【Le3】

爆打  【Le2】

骨砕き 【Le1】


☆魔法スキル

風・突風   【Le3】

風・カッター 【Le3】

黒・ペイン  【Le1】

黒・シュツルム【Le3】

黒・チェーンデストラクション【Le2】

黒・アンコク 【Le1】New



称号

リトル・クルーガー【黒】


☆称号スキル

毒耐性【Le1】

動体視力強化【Le1】


・・・・・・・・・・

ティアマト・ウロボリス


☆アビリティースキル

斬撃強化 【Le4】

気配感知 【Le2】

毒耐性  【Le4】

耐久力強化【Le3】

動体視力強化【Le3】

スピード強化【Le2】

筋力強化  【Le1】


☆技スキル

連続斬り 【Le3】

真空斬  【Le2】

大地噴出断【Le1】

鬼無双  【Le2】


☆魔法スキル


☆称号

バトラー


称号スキル

体術強化【Le1】

耐久力強化【Le1】

特殊技『ギロチン』



・・・・・・・・

ティア・ヴァレンタイン


☆アビリティースキル

安眠    【Le1】

魔法強化  【Le2】

気配感知  【Le4】

麻痺耐性  【Le1】

動体視力強化【Le2】

スピード強化【Le3】


☆技スキル


☆魔法スキル

火・ラビットファイアー【Le3】

雷・ショック【Le4】

木・スリープ【Le2】

風・キュア 【Le1】

風・ケア  【Le2】

風・シールド【Le3】


称号

パナ・プレイヤー


☆称号スキル

デバフ強化 【Le1】

自然治癒  【Le1】

スピード強化【Le1】


・・・・・・・・


リュウグウ・モチヅキ


☆アビリティースキル

突強化   【Le4】

スピード強化【Le3】

気配感知  【Le2】

動体視力強化【Le4】

限界突破  【Le1】


☆技スキル

鬼突 【Le2】

三連突【Le2】

シャベリン【Le1】

ドレインタッチ【Le1】

槍花閃【Le1】


☆魔法スキル


 

称号

星渡(ホシワタリ)


☆称号スキル

隠密 【Le3】

運  【Le4】


・・・・・・・・・・

魔物表


A闘獣 金欲のアヴァロン(妖魔羊)、睡欲のモグラント(土駆龍)


A 呪王ジャビラス


B デュラハン、将軍猪、閻魔蠍、鬼ヒヨケ、女帝蜂、ミノタウロス

  


C ブラック・クズリ、トロール、ファングマン、侍ゾンビ

  パペット・ハンマー、リザードマン、鉄鳥、マグマント

  剣蜂、キラービー(単体D/集団のみC)、般若蠍、ベロヌェルカ

  ロゴーレム、ニャン太九郎、魔妖精、チベタンウルフ


D キングゴブリン、グランドパンサー、ゴーレム、ラフレコドラ、ケサラン

  ソード・マンティス、黒猪、グレイバット、鎧蛇、棘巻トカゲ

  リッパー、ゲロックロ、ハンドリーパー、ブー太(梟)


E コロール、エアウルフ、ハイゴブリン、エレメンタル各種

  パペットナイト。ボロゴーレム、棘蜂、グール、グリーンマンティス

  ゲコ(ヤモリ)、闇蠍、格闘猿(エド国)


F ゴブリン、ディノスライム、格闘猿、ゾンビナイト、風鳥

  ゴースト、ウッドマン、ビリビリフラワー、眠花蜘蛛

角鼠、カナブーン ゾンビナイト、赤猪、棘鴉、オオダンゴ

ギョロギョロ、ゾンビランサー、シロオニバス


・・・・・・・・




『う…あ』


俺は目を覚ました、気を失っていたらしいが、僅か数秒だ

上体を起こすと体が痛い

というか周りがめちゃくちゃであり、森は激しく燃え広がっていた


近くではティアが苦痛を浮かべて倒れており、他にはリュウグウがいる

奥にルーミアさんやクワイエットさんが見えるけど、他はどこにいるんだ…


『ン…ニャ…』


『ギルハルド…』


遥か後方でギルハルドは息も絶え絶えになりながらも倒れていた

発光した魔石がギルハルドの横で転がっているのが見える



もう森は火の海みたいになっている、俺達は運よく死ななかったようだ


『ティア、大丈夫か』


『大丈夫、頭ぶつけてクラクラする』


『血が出てるぞ』


ティアの頭からかなり血が出ている

俺は懐に偶然入れていたハンカチを当てて止血をした

その時点で俺は今、何をしているのか忘れてしまっていた

現実に戻る声が、火の海の中から声と共に姿を現したんだ


『俺は王、ムゲンは話にならないが…ゾンネは俺をあざ笑う。忌々しい』


アカツキ

『馬鹿な…』


《みんな戦闘不能だ…お前だけでも逃げろ兄弟》


彼の言葉の意味を俺は理解しようとしなかった

逃げるなど俺には出来ない。


生きているというテラ・トーヴァの言葉に俺は安心した

誰も死んでない。しかし全員が動けない状態だという事には変わりはない

俺は立ちあがった


体中から激痛が走る

それでも立つしかない

逃げて生きるよりも、大事な事をして死んだ方がいい

俺はそっちを選ぶよテラ・トーヴァ


アカツキ

『何が言いたい。獣の王』


俺は刀を構え、ゆっくりと炎の中から姿を現したヴィンメイに問う

奴は口元に笑みを浮かべ、鉄鞭を肩に担いて答えた


『我を王ではないとゾンネはそうあざ笑った…王とは権力と力、それ以外に何がある?だがゾンネはそれは王じゃないと馬鹿にしてきた』


アカツキ

『王とは何だとあいつは言った?』


ヴィンメイは足で地面を強く踏み、衝撃波で近くの炎を消し飛ばすと、俺を凍てついた眼で睨みつけながら言い放つ


『孤独で、しかも宝物がないお前には一生わからない、だそうだ』


俺は意識が朦朧とする中、僅かに首を傾げた

色々な王はいる、こいつも王だ

だがこいつの仲間であるゾンネはヴィンメイを王として認めなかった

その意味は今の俺には到底わからん


溜息を漏らすヴィンメイは『お前を殺したら次はゾンネだ』と囁くように告げる

ムゲン、ヴィンメイ、ゾンネは仲間だとしてもそれは表上だけ

結局は俺の持つスキルの奪い合いをするから最後は殺し合う気なのだろう


『ニャ…』


横目でギルハルドを見てみると、発光した魔石に前足を伸ばしていた

隣にはリリディがいつの間にかいる、体中血だらけだ


リゲルが俺の背後からクワイエットさんと共に現れ、次々と仲間が姿を現した

だが言葉はない、口を開くことはないのだ

その姿は戦えるとは思えないほどにダメージを負っている


『ギルハルド、不甲斐ない主人で済まないですね』


リリディはギルハルドが欲しがっている魔石を拾い、彼の前足につけた


『僕は大賢者になる予定ですが、少し危ない状況ですね』


危険な状況なのに、彼は笑った


ヴィンメイはそれを見て口元に笑みを浮かべ、全員に聞こえるように話し出す


『そこそこ出来るのは認めよう!しかし相手が悪いぞ?』


アカツキ

『それならやってみろよ』


『なに?聞き間違いかな?まだ希望でもあると思うのかスキル小僧』


体が震える、頭はやる気なのに体は認めている

勝てない敵なんだと

それでも動いてほしい、俺は守りたいものがあるんだ

弱くてもいい、時間稼ぎでもいいんだ


この惨状は街にも見えている

格好悪いだろ?結局今回も助けが来るんじゃないかって希望を持っている

藁をもすがる思いとはこのことなんだろうな

情けないのは知ってるさ、でも死んだら意味がない


《兄弟…》


『悪いが死ぬわけにはいかない』


《そうだな…やるか。もう少し強くなってからこいつと出会いたかったな》


ティアマト

『俺は瀕死じゃねぇぞ?餌役でもなんでもなってやるぜアカツキ?』


クリスハート

『…こんな魔物がいようとは』


リゲル

『誰が逃げるかって…死ぬまで人生だ。あの世に行くまで鍛錬しかやることはねぇ…』


『死が怖くないのか』


リゲル

『死んでから考える。おいクリ坊…覚悟決めろ…』


クリスハート

『だから私はクリスハート…』


リュウグウ

『ここでも死ぬ気はない、抗うわよ』


ヴィンメイは溜息を漏らし、『叫ばぬとはつまらぬ下民だ』と告げて拳を空に掲げた

またあれが来る、それだけで俺達は一斉に走り出した

止めなければ、今度は即死だ


『さらば下民共…。未完でもお前ら程度はスキル無しで倒したかったが、使わせたという事をあの世で自慢するが良い』


《止めろぉぉぉぉぉ!》


奴の拳の中の光が大きくなる

鳥肌が止まらない、耳鳴りが強く、鼓膜が破けそうだ

リリディがシュツルムを放とうとするが、それじゃ間に合わない

遠距離攻撃を持つ者が動き出し、俺はクリスハートさんと共に光速斬で駆け出す


だが間に合わない


リゲルやクワイエットさんも俺達に追従している、彼らも高速斬だろうか


ヴィンメイ

『無駄!』


間に合わない!

俺はそれでも必死に叫びながら飛び込んだ

だがしかし、ヴィンメイの様子が変だ


『ん?なんだ?』


奴は魔法の発動をためらった

何を見ている?俺?違う・・後方の仲間?

今のうちに腕を斬れると思った俺は両手に握る刀に力を入れ、地面を強く踏んで跳躍しようとした瞬間・・・















何かがヴィンメイの掲げた腕を通過した

あまりにも早過ぎて見えなかった。誰かの技?


《馬鹿な…奇跡かよ…》


『テラ?』


俺は唖然としていると、直ぐに事態が一変して驚愕を浮かべる

ヴィンメイの掲げた腕、手首から切断されて地面に落ちたのだ


『ぐぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』


奴は武器を地面に落として後ろに数歩下がると、脇腹を締めながら脇から腕を強くかんで止血を始める

直ぐに奴の股下を何かが素早く通過し、太腿を深く斬り裂いたんだ

出血したヴィンメイは叫びながら膝をつき、周りをキョロキョロと見回した


『何も見えぬ!何者だ!殺してやる!』


鬼のような形相を浮かべたヴィンメイは静かに起き上がり、四方に顔を向けて俺達は無視だ


ティアマト

『なん・・・だ?』


ルーミア

『なんなの…助けが来たの?』


誰もが驚きと困惑で、絶望という状況を忘れた

俺も周りを見たが、何もいる気配がない


リリディ

『ギルハルド!どこにいる!』


その声に俺は振り向いた

彼は必死に、血だらけの体でギルハルドを探していたのだ

さっきまで彼の近くで倒れていたのに


その場にあるのは発光を終えた魔石、俺はそれを見つめていると、何かが聞こえた




『ニャハッ』


ヴィンメイ

『!?!?』


何かが俺の横をもの凄い勢いで通り過ぎた

本当に速すぎて何も見えないんだよ。あり得ない速度だ

それはヴィンメイでも捕らえきれず、脇腹を斬り裂かれて苦痛を浮かべたんだ


ヴィンメイ

『ぬぅぅぅぅぅ!姿を現せ卑怯者めが』


奴は地面を強く踏み、揺れを起こす

ティアを起こし、肩を貸した瞬間に彼女が俺の横を見て目が飛び出そうなくらい驚いていた


『ティア、どうし…』


た、を言う前に俺は見てしまった

普通の猫のサイズのぶち猫、顔は変わった黒い布が巻いており、まん丸い目以外が隠れている

その布の結び目は後頭部、長い黒い帯が僅かな風になびき、猫なのに腕を組んで仁王立ちだ

少しボテ腹なのがなんとも…うむ


リュウグウ

『なんだこのエセ忍者猫』


彼女が口を開く

リゲルは凄い顔で不思議な姿の猫を見つめているけど、お前そんな顔するんだな

クワイエットさんは目が点だ、他の者も殆ど目が点である

だがリリディは違った


『…ギルハルド?』


リリディはそう囁きながら彼の近くで膝をついて、手を伸ばした

その魔物の首には、ギルハルドがつけていた首輪があったよ、本当にお前か?

手を伸ばすリリディが危ないと一瞬思った。もしこいつがヴィンメイの手首を切り飛ばした存在ならば俺達の敵う相手じゃないからだ


しかし、その猫はリリディに頭を撫でられて嬉しそうに鳴いたんだ


『ミャハハーン』


リリディ

『ギルハルドですか』


『ミャンミャー!』


ヴィンメイは苛立ち、空に叫ぶ

そこで俺達は現実に引き戻され、体に力が入る


『貴様か!まずお前から殺してやる!』


ヴィンメイは止血を止めた

残る左腕を使い、鉄鞭を拾うと走ってやってきた

全員が同時に構え、戦う意思を見せるとテラ・トーヴァが静かに口を開く


《もう大丈夫だ兄弟、ヴィンメイは負ける…相手が悪すぎる》


『どういう意味な…』


すると変貌を遂げたギルハルドは『シャハハ!』と鳴き、目を細めてからその場から消えた

いきなり消えたのだ、砂煙だけが僅かに舞う地面を見ていると、ヴィンメイの叫び声が聞こえて顔を向けた


『くそがぁぁぁぁ!なんなんだお前は!』


ヴィンメイの体が見えない何かに斬り刻まれ、奴は打つ手がなかった

手に持つ鉄鞭で地面を叩き、衝撃波を発生させると俺達は吹き飛びそうになるけども距離があるから大丈夫だ


『終わったか…』


奴はそう言いながらもキョロキョロと周りを見ている

しかし、終わらない

ヴィンメイの胸部に引き裂かれた跡がいきなりが現れ、血が飛び出した


『何が起きている!我は王だぞ!これはいったい』


焦りを見せているヴィンメイに俺は口を開けて驚いた

本当に何が起きているのかわからない


ティアマト

『おいおい!あれ本当にギルハルドか?』


リゲル

『メガネのペット太ったか?』


リリディ

『なんて答えればいいんですか…』


《メガネのパートナーのギルハルドだ。間違いねぇ》


アカツキ

『本当かテラ!』


シエラ

『全然姿違う!』


クリスハート

『何が起きてるのですか…』


未だにヴィンメイは見えない敵に向かって必死に鉄鞭を奮う

だが当たる様子はない、奴の傷が増えるだけだ


《奇跡だぜ。魔物は魔物を倒し、発光した魔石を吸収して強くなり、ランクが上がる》


リゲル

『それは知ってるが、あれはなんだ!?』


ヴィンメイが見えない猫にいいようにやられている間、テラは話し続けた


《ニャン太九郎の進化は2つだ。普通なるのは平凡なランクBのペルシアンという2メートルサイズの大猫種、しかしこの世には幻の魔物がいる…》


ティア

『え…テラちゃん、もしかしてだけど』


《ああそうさ!俺は神様さ…この世界の魔物は全て見ているからなぁ。あれはBランク上位の猫種。ヒドゥンハルトという暗殺猫だ。おめでとうメガネ、お前のパートナーはとんでもねぇ魔物になっちまったよ》


こんな奇跡が起きるのか

リゲルは引き攣った笑みを浮かべて囁く

『あれは俺でも無理だわ』だってさ


ヴィンメイは尻もちをついて転倒し、目の前にパッと現れたギルハルドを睨みつけた


『貴様…まさか!?ヒドゥンハルトか』


『シャハハーン』


陽気な鳴き声だ

今気づいたが気配をまったく感じないぞ…

でもそれを意味するのは隠密スキルがあるということかもしれない

というか以前、テラが言っていたな

まったく気配を感じない奇妙な猫だとな…


ヴィンメイはゆっくり立ち上がり、息を絶え絶えにしていた

どうしてだ?ランクBとなったギルハルドだが。ヴィンメイはきっとそれ以上だぞ

なんで圧倒しているんだ


『ニャハハーン』


『くそっ!時期尚早だったか!次は殺すぞ貴様ら!』


ヴィンメイは地面に向かって鉄鞭を強く叩きつけ、最初の時の地割れと衝撃波を起こした

あまりの威力に俺達は再び吹き飛んでしまう

遠くて助かったが地面に叩きつけられるのは痛い


ギルハルドは隆起してボコボコの岩場の高い場所で立って森の奥を見つめた

すでにヴィンメイはいなかったんだ。逃げたんだな


《マジで今回は焦った…》


アカツキ

『そうだな。…ティア怪我大丈夫か?』


俺は彼女の体を無意識に嘗めまわすように見ているとティアは恥ずかしそうにしながら『大丈夫だよ…』と囁く

リュウグウの舌打ちが聞こえたからそこで俺はティアと離れたよ


エーデルハイドは助かったと思ったのか。床に座り込んでから大の字に倒れる

クリスハートさんだけは立ったまま一息ついていたけども、座らないのか…


リゲル

『助かったか。まだ人生捨てたもんじゃないなクワイエット』


クワイエット

『いやぁ驚いたよリゲル。初めてヒドゥンハルト見たもん!生き物の中で一番早いんでしょ!?』


リゲル

『歴史上見た人間が片手程の数しかいねぇから正しい情報はねぇぞ?』


シエラ

『前より可愛い、抱きたい』


シエラが両腕を開くと、ギルハルドは悩まずにその胸に飛び込んでいった

やはりこいつはギルハルドだ。メスには触れるのを許しているからな…俺が触ろうと手を伸ばすと


『ニャハ』


『いったぁぁぁぁぁぁ!』


目にも止まらぬ速さで手の甲をひっかかれた

ティアが苦笑いしながらケアで直ぐに治してくれたけどさ…マジ痛かった


ティアマト

『進化したのかよ…』


アカツキ

『倒れていたギルハルドの近くに発光した魔石があったからそれを吸収して偶然進化したと考えていいだろうな』


リリディ

『まさか。ギルハルドがコンパクトになるとは』


アネット

『リリディ君、そこなの』


リリディ

『え?はい』


シエラはモフモフしている

ヒドゥンハルドはシエラさんにモフモフされながら心地よさそうにしていると、リリディが持ち上げたんだ

『軽すぎる』と彼は驚く


《まぁ今は帰って整理しようぜ…拾える魔石は拾って帰ろう》


クリスハート

『その前にこの声はいったい』


《帰ってから話す、それよりもメガネ…ステータス見せろや》


そう言えばそうだ。こいつはハイ・クルーガーと名乗ったんだ

全員が称号が気になり、リリディの前に見世物みたいに集まる

肝心の彼は自慢げに胸を張り、ステータス画面をみんなに見せたんだ




・・・・・・・・・

リリディ・ルーゼット


☆アビリティースキル

魔法強化【Le2】

打撃強化【Le4】

気配感知【Le3】

動体視力強化【Le3】up↑

麻痺耐性【Le3】

スピード強化【Le3】

攻撃魔法耐久力強化【Le2】up↑


☆技スキル

ドレインタッチ【Le3】

爆打  【Le2】

骨砕き 【Le1】


☆魔法スキル

風・突風   【Le3】

風・カッター 【Le3】

黒・チェーンデストラクション【Le2】

黒・シュツルム【Le3】

黒・ペイン  【Le1】

黒・アンコク 【Le1】

黒・グェンガー


称号

ハイ・クルーガー【黒】


☆称号スキル

魔法強化 【Le2】

自動魔法盾【Le2】

スキル発動速度強化【Le2】

魔力消費軽減【Le2】

特殊魔法『クラスター』

・・・・・・・・・・


開いた口が塞がらないのは今日何度目だ

しかも新しい黒魔法スキルにレベルがない


リリディは驚く俺達に向かって言ったんだ


『特殊魔法は広範囲過ぎて使えなかったんです』


ティアマト

『けどよ、不思議だよな…確かにギルハルドは凄かったがランクBだぞ?なんで圧倒出来た?あの化け物に』


確かにそうだ

それには一同、悩んだ

リゲルは溜め息を漏らすと、呆れた顔で口を開く


『おいおい勘弁してくれよ?わかんねぇのか?』


ティア

『ヴィンメイって殲滅力が桁外れに凄いから何も抵抗出来ないように見えたけど、結局はされる前に圧倒的なスピードで攻撃してしまえば防げるって事だよね?ティアマト君みたいな考えになっちゃうけど、攻撃される前に攻撃すればいいって方法は今のギルハルド君の特技だし初見じゃ力業でごり押しのヴィンメイには嫌な敵だったって言いたいんだと思う。まぁそれをできるスピードなんてとうてい無理だったからこうして私達はやられそうになったんだけど…』


ティアマト

『勘弁だぜティアちゃん、俺脳筋か?』


ティア

『それがティアマト君のいいとこでしょっ!』


彼女よりも先に俺とリリディそしてリュウグウが頷いた

ティアマトは頭を掻いて誤魔化す


リゲル

『ご名答だ。やられるまえにやるが出来なくて打つ手が無かったがそれをこのチビ猫がやったんだ。ニャン太九郎の時のキュウソネコカミを常時使えるとかヤバイと思ったが、スピードはそれ以上か』


《あとこいつは斬鉄スキル持ちだ、どんな頑丈なもんの斬る》


リュウグウ

『おい化け物はこっちか』


クリスハート

『本当にBなんですかこの猫さん』


《それは人間が勝手にそのランクにしたんだろ?だからさっき俺はBっつった。まぁ弱点は打たれ弱さだ、体の質量がないからだが、それでもたまにAもかるぞこいつ》


狩るんかい!!!


てか弱点それだけ?

しかしまぁ、とんでもない猫に進化したんだな


アカツキ

『みんな、帰ろう…』


そう告げると、仲間は小さく頷いた

もう戦えない、体中が痛すぎるよ

ふらつきながらみんな歩いている、これ以上はきっと無理だ

目的も達成済み、とどまる意味はない


『ティア、肩貸すか?』


『大丈夫だよ、ありがと』


いらなかったか

というか、進化したギルハルドは傷が治ってる

進化したら治ったみたいだが、羨ましい

ティアが怪我が酷い人にケアを施しながらある程度治してくれている

本当に便利な回復魔法だ


先頭を歩くリゲルだが、クリスハートさんがムスッとしながら彼の横を歩くと話しかけたんだ


『あの』


『なんだクリ坊』


『私の胸、触りましたよね?』


『しつこいなぁお前、たまたまだろ…もしかして責任取ってくださいとか言わないよな』


クリスハートさんはピクンと反応を見せ、彼から顔を剃らした

いやまさか?と俺は耳を傾けていると、リゲルはニヤニヤしながら彼女に言った


『まさか、お前いいとこ育ちか』


『そそそんなこと…』


『箱入り娘ってわけか、体を許すのは旦那のみって感じの思想だな』


『まだ何もいってません!』


『焦りすぎだクリ坊、悪いが俺には家も無ければ家族もいない。魔物に奪われたんだ。悪いが責任を取れと言われても願い下げ男だから諦めな』


リゲルはそう告げ、クワイエットさんと何やら話をし始めた

何故かクリスハートがリゲルを切なそうにみているように思えるのは気のせいか


『魔物…今来てほしくないのに』


ティアが険しい顔で言い放つ

今戦う余力はあまりない

低ランクにも苦戦はするだろうな


戦えるのはギルハルドのみだ

彼はリリディに抱っこされて歩く気はない

現れた魔物に俺は舌打ちをしたくなった


グランドパンサーが4頭だ


『グルルル!』


四方を囲まれたらしい

しかめっ面になるリュウグウは槍を構えるが、いつもより腕が下がっている

それは彼女だけじゃなく、俺達全員だ

もう体力が残ってないんだよ、帰るだけでも辛いとはな…


クワイエット

『面倒だねぇ』


《大丈夫だ、助けがきた》









『息子どこだぁぁぁぁぁぁ!』


『ティアぁぁぁぁぁ!』


『アカツキ君!どこなの!』


化け物みたいな人間が3人現れた

俺の父さんにティアの兄であるシグレさん、そして元英雄五傑のクローディアさんだ

勿論、グランドパンサー4頭は瞬殺。


俺達の状態を見た父さんは驚き、すぐに街までつれていった

これ、また入院じゃない?



鬼退治編  おわり

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