第19話 ソード・マンティスを倒せ

次の日、9時にギルドに集合した俺達は2階テラスでおにぎり屋台を経営するトンプソン爺さんからおにぎりを買って、食べながら森に向かうと前から冒険者チームが歩いてきた。


夜勤の依頼か、特別依頼扱いだから結構稼ぎたいときには良いとは聞くがそれなりに強くないとその依頼を受けることは出来ない


と言うことは彼らは強い冒険者だ

たまにギルド内のロビーでカツサンドを食べてるのは見かけたが結構な実力者だったか


『お!イディオットじゃないか』


『今から森か?頑張れよ!最近イケイケだって聞くが焦らず行くんだぞー!』


4人チームだが2人が口を開きながら俺達とすれ違う

振り向いてから『ありがとう』と返すと手を振ってくれた、案外心配してくれてんのかな


『今日は少し緊張しますね』


『わからんことでもねぇが、まぁ2体目のDだしよ』


『気負いしてるのでそゆね僕達は…アカツキさんはどうお考えで?』


『え!』


ティアマトと会話していたリリディがこちらに話を振る

ソード・マンティスは虫種の魔物、スピードはあるが防御面に関しては並み以下だと聞いてる。


だがしかし、全ての虫種がそうじゃないことぐらい俺達4人は理解はしてる

ソード・マンティスはスピードもあれば攻撃に特化した両腕の長い刃を持ってる、鎌じゃないんだ


『ティアは確か1度戦ったことあるんだよな』


『あるけど、虫にしては大きいかな…私見たのは全長2メートルだった』


意外とデカイ、弱点は火属性

肉体は虫並みに柔らかいと言うので俺はホッとする


『力はどうだ?』


『多分見た感じだと…虫だし凄いと思える力はなかったよ、速いけど』


ティアマトは腕を組んで歩きながらも微笑む

何を企んでるかわからないが無茶だけはするなよ?と彼に言うとニヤニヤしながら首を傾げる


『なら試す価値はある』


ティアマトは何かの楽しみを抱えたまま、俺達と共に森に入る

曇り空だが今日は降らないと聞いているのであまり心配はしないが降りそうで心配だ

他の仲間達も森の先を警戒しつつも視線を空にチラチラ向けているので何を思っているのかが伝わる


『お?』


俺は僅かに声を発するが皆の気配感知にも何かが近づいてきているのがわかる筈だ

視線をその方向に移すと森の生い茂る場所からガサガサと音を立てて飛び込んで来たのはゴブリン2体

リリディが1体をスタッフでフルスイングして吹き飛ばし、木にぶつけるともう1体を俺はゴブリンの振り上げる錆びた短剣を刀で弾いてからそのまま回転し、体を斬り裂いて倒す

魔石が2つ出てくると直ぐにしまい、奥に向かう


川辺付近には格闘猿が1体いたがティアマトが強引に片手斧で斬って倒したので俺達はそのまま川沿いを進んでいくとエレメンタル・アクアが川の上を浮遊しているのを発見した

水滴が落ちる形をした白い鉄の中央には青い水晶が埋めこまれているのだがアクアは攻撃しなければ襲ってはこない


『珍しい魔物だぜ、まぁ無駄に戦う気はねぇが』


『そうだね、確かエレメンタル・アクアのドロップスキルはアクアショットだね』


『小石程度の水の塊を飛ばす術スキルの事ですねティアさん』


『そそ』


3人は会話しながら川でプライベートタイムを楽しむエレメンタル・アクアを横目に俺と川沿いを進む

1時間ほどして進行方向から面倒な奴らが姿を現し、俺達は顔色を変える


『偶然だな』


ゼルディムだ、冒険者ランクDのソード・ガーデンのリーダーだが当然彼だけじゃない

彼の後ろから片手剣士、魔法使い、大剣士が1人ずつ姿を現す

俺が引き抜いたので今あっちの魔法使いは代わりの男、の筈がもう別の奴になってる!


今度は女魔法使いか…

ティアは何となく気まずいのか、顔を逸らして森を眺めている


『もう終わりなのか?』


俺はなるべく変な雰囲気を作らないように話しかけると意外と彼は普通に話してきた


『いや、森の入り口付近で少し魔物を狩る…じゃあな』


ゼルディムはムスッとした顔を浮かべてはいるが、変な事は言わないでくれた事だけは助かる

こっちには2人ほど嫌そうな顔を顔に出す奴がいるのでもしかしたらそれを見てあまり話したくなかったのかもしれない

正直俺も嫌いだがなるべく終わった話は考えないように努力はしているつもりさ

ゼルディムのチームの大剣士と片手剣士はティアマトやリリディを見て小馬鹿にするような笑みを見せるが俺の仲間はそれを我慢してくれている、助かるよ



俺達が現れた方向に去っていくソード・ガーデンが見えなくなるとティアマトは深い溜息を漏らしてから喋り出した


『ゼルディムは百歩譲ってちっとは反省している様子あるからまだいいがよ』


『僕も多分ティアマトさんと考えは同じですね、あの2人…』


『気に食わねぇが、まぁ仕方ねぇ…俺達はまだあれらより強いとは言えねぇからよ』


『ならみんなで頑張って強くなっちゃお』


ティアが2人に声をかけると眉間にシワを寄せていた2人は直ぐに口元に笑みを浮かべて頷いた

彼女があまり気にしてない事が一番の幸いかもしれない


『何個か依頼書受ければよかったかな』


俺は歩きながら話すとティアマトやティアが口を開く


『別に気にしてねぇぜ?飽く迄俺達は魔物相手に出来るんだからよ』


『相手はDだし、それに集中した方が良いから大丈夫じゃないかな』


『そうか、それなら大丈夫だが…』


『開幕開闢はやめろよ?それなりに相手の力量を知りてぇ』


『わかってるよ』


だが魔物一点狙いは難しい

虫種がよく出る地帯に来たものの、現れるのは棘蜂という30㎝ほどの魔物とカナブーンというこれももまた30センチほどの虫

ランクEの棘蜂は噛みつきも厄介だが一番は腹の針だ、鋭いからな

ランクFのカナブーンは綺麗なエメラルド色の体をした甲虫だが体当たりしかしてこないからこいつは比較的に楽に倒せる


倒して魔石を回収しつつ辺りを散策し、一先ず小休憩でトンプソン爺さんの屋台から買った大きめのオニギリを1つずつ、みんなで食べ始める


青空はまだ暗い、そのおかげで春なのにやけに涼しくて動きやすい

風が森を抜けると心地よく、魔物さえいなければ昼寝したいとリリディは口にする


『開闢マンの事だがよ、テラ・トーヴァか…なにもんなんだろうな』


ティアマトがガツガツとオニギリを食べながら聞いているが俺もまだ詳しくは知らない

アレと会話した内容は彼らにも話したがティアも開闢が名乗った名に覚えがないと言うのだ、彼女は頭がいい、俺のチームに勿体無いくらいにだ


『歴史でそんな名前の魔物も偉人も聞いた事ないけど、なんだろ』


『ティアさんが知らないとなると困りましたね、憧れの名を自分につけたと言いますが実在しないのでしょうか』


リリディも疑問を浮かべるが、全員おにぎりを食べ終わると唸り声を上げて考え出す

俺達は休憩が終わり、立ち上がるとリリディがふと近くの木を眺め、一瞬で顔色を変えてそこに腕を伸ばして叫んだのだ


『カッター!』


彼の手の先から円盤状の緑色の刃が発生し、彼の視線の先にいた木の中腹で両手の刃をこちらに向けていたソード・マンティスに飛んでいった

何故俺達は気づかなかった?と疑問を浮かべているとリリディのカッターは避けられ、ソード・マンティスは地面に着地すると俺達は数歩後ろに下がって武器を構えた


『キキー!』


『こんにゃろう!カマキリだからって獲物が近づく迄潜んでたのかよ!』


『隠密できる魔物だったとは、ティアさん覚えてました?』


『私が見た時は地面歩いてたから気づかなかった』


なるほどな、このソード・マンティスは狩りをするときは気配を隠せる、ティアが発見した時は偶然地面を歩いていた時だったか


両腕の刃を上げ、威嚇してくる魔物は確かに大きい

目の前で威嚇をしてくるソード・マンティスは唐突に甲高い鳴き声を上げながら両腕の刃を前に突き出したまま突進してくる、串刺しにする気だ


『避けろ!』


俺達は左右に散って避けると素早く態勢を立て直したソード・マンティスは俺とリリディの体を向け、一気に距離を詰めてくる

虫だからか、次の行動が早い


『カッター!』


再びリリディが円盤状の緑色の刃を1つ飛ばすのだがソード・マンティスはそれを両腕の刃で弾きながら突っ込んでくる


『なっ!?』


『避けろリリディ!』


『く!』


間一髪、俺とリリディは先ほど同様に串刺ししようとして突進してくるソード・マンティスの攻撃を避ける

するとティアが後方からラビットファイアーを放ち5つの火の球を放つとソード・マンティスはそれを避けたのだが動きは言われた通り速い


『いくぞお前ら!俺達馬鹿は!』


『『『剣より強い』』』


ティアだけは馬鹿じゃないから安心してほしい

俺はリリディと突っ込むと奴はこちらに体を向け、刃を振ってくるがそれを刀で振り上げて弾こうとしたが逆に弾かれ、俺は仰け反ってしまうともう片方の刃が俺を切り裂こうと振り下ろされる


『リリディ!』


『賢者バスター!』


彼は叫びながらスタッフをフルスイングするが彼も弾かれてしまう、しかし奴もそれによってバランスを崩したんだ

ソード・マンティスの後方からティアのショックが放たれ、雷の弾が奴の背中に当たると一瞬ピリッとした仕草を見せるが完全には麻痺にならなかった様だ


しかしそれでいい


『連続斬り!』


ソード・マンティスがティアに振り向いたと同時にティアマトが目の前に立ちはだかり、素早く片手斧を2回振るが奴は体の前に両腕の刃をバツの字に出してガードする

甲高い音が鳴り響くと僅かにソード・マンティスがティアマトの攻撃によって1m程を地面を滑るようにして吹き飛ぶ


俺達から距離を取るかのように少し下がってから両手を広げ、キーキーと鳴くソード・マンティス

皆で一か所に固まると俺はティアにもう一度ショックの準備を頼み、ティアマトと俺で奴に襲い掛かる


あいつは虫だとしてもランクはD、ラフレコドラと同様のランクだ

強いに決まっている、1体だけで全員でかからないと勝てないくらいに強い

全員でかかれば、勝てる


『ティアマト!頼む!』


『わぁってらぁ!!』


彼は叫んで答えると突っ込んで来たソード・マンティスの刃に対応するために連続斬りを放ち、なんと両腕の攻撃を弾き返したのである

ティアマトの元々の筋肉と連続斬りのレベル3の恩恵だ、大きく仰け反った隙に俺は刀で細い前足の1つを切断するとソード・マンティスは悲鳴を上げながらバランスを崩し、前屈みになる

同時にリリディが放つ突風が後方から来るのを見てティアマトと左右に飛んで避けた


『キーー!』


3本の足で前屈みになったソード・マンティスはリリディの突風によって盛大に転倒する

好機だと思い、俺はティアに顔を向けると彼女は直ぐにショックを撃ち、電撃を当てるとそこでようやくソード・マンティスははビリビリと体を放電させながら体を麻痺させたのだ


すまんなテラ・トーヴァ、せっかく隙を教えてくれたけれど、今回は必要なかったようだ


『今だ!!!』


ティアマトの声に俺は刀を鞘に納める際、大きな音を立てて納刀すると同時に『開闢』と叫ぶ

鞘から瘴気が大量に噴出すると、そこから黒い騎士が麻痺して動けないソード・マンティスに向けて大きく刀を振り下ろして見事に両断して見せたのだ


リリディとティアマトが小さくガッツポーズをしているのが横目で見える

声すら発せずに両断されたソード・マンティスの体からは発光する魔石が現れ、地面に落ちる


『ティアマト』


『ヘッ、悪ぃな…』


彼に声をかけるとティアマトはニヤニヤ笑みを浮かべつつ魔石の前に座り、手を伸ばす


『どうですかティアマト君』


『へっへ!助かるぜ、斬撃強化』


彼はそのまま魔石を掴むと発光の光りは彼に体に入り込んでいく

直ぐに光が彼に全て吸収されるとティアマトは力強く立ち上がり、拳を空に掲げる


『っしゃあ!』


凄い嬉しそう、俺達は彼に近付いてからステータスを見せてもらった


・・・・・・・・・・・


ティアマト・ウロボリス


☆アビリティースキル

斬撃強化【Le1】

気配感知【Le1】

毒耐性【Le1】


☆技スキル

連続斬り【Le3】

鬼無双【Le1】


☆魔法スキル


称号


・・・・・・・・


『よかったねティアマト君』


ティアが口を開くとティアマトは不気味な笑みを浮かべ、腕の力こぶを見せながら返事をする


『俺も称号目指して頑張るぜ?』


『よかったなティアマト、しかしソード・マンティスか』


『ソロで戦うときっと辛ぇぞあれ』


『ソロで倒せるように強くならないとな』


『当たり前ぇだろ』


士気は上場、興奮する彼を冷やそうと空から雨がポツポツと降り始める

俺達は慌てて近くの木に隠れた。


降らないとギルド職員は言ってたけども、まぁ自然なんて気まぐれだしどうなるかわからない

小雨だし直ぐに止むだろうと思い、皆と軽く談話しながら様子を伺っているといつの間にか雨量は多くなり、体を晒せば一瞬でずぶ濡れになる程に振っている


『あぁ…』


リリディが眼鏡を触りながら囁く

ティアは口のへの字にして空を見上げているが俺も同じだ、これ止まないだろ


『どうしますかアカツキさん、これは諦めた方が良いと思いますが』


『…今日ぐらいは仕方ないか』


『俺は別に大丈夫だ』


『私も大丈夫』







『よし、帰るぞ』


全員で木から飛び出すと、小走りに森の中を進んで街に戻る事にした

雨だと虫の魔物も行動を止めるがそれは他の魔物も同じ、雨でも普通に歩く魔物はいるがそれが森の入り口付近で現れたのだ

ランクEのコロール1体だがお前だけなら問題ないぞ


強面のスキンヘッドをした人間を少し肥大化させた灰色の魔物だ

右手に細長い鉄鞭を持っているが意外とタフで面倒な魔物だ、以前は全員でかかって倒していたが今は違う


『!?』


ティアマトが誰よりも早く、コロールに突っ込んでいく

俺達も雨の中、彼に追従する


『ドルルル!』


コロールは襲い掛かるティアマトが迫ると両手で鉄鞭を握り、振り下ろすがティアマトはそれを怒号をあげながら連続斬りで2回連続で片手斧を叩きつけると、なんとコロールの攻撃を弾き返し、バランスを崩してから回転し、更に連続斬りを体に叩き込み、深く斬りつけたのだ


『ド・・・ドルル…』


バタリと倒れるコロール、ティアマトは油断せずに少し下がって様子を伺うがいつの間にか俺達も足を止めてしまっていたな

魔石が出てくるが、それはコロールが死んだ証拠でもある


『驚きましたよ、1人でコロールを一瞬ですか』


『俺もビビったが…斬撃強化はレベル1でも体感で感じれるぜ』


ティアマトは魔石を回収し、俺達に顔を向けるとニヘラと笑い、言い放つ


『帰ろうぜ?俺も暫くスキルの強化に専念する』


その笑顔を見ると、不思議と俺も口元に笑みが浮かんでしまう

ずぶ濡れでギルドに戻るとロビー内の丸テーブルに座って休んでいる冒険者達が俺達の姿を見て苦笑いしている


『あらま、風邪ひくなよ~』


『あはは…』


たまに声をかけられるが苦笑いで返す、受付カウンターで欠伸をして暇そうな様子を見せる受付嬢アンナさんの元に行くと討伐した魔物の魔石を並べた

彼女は少し驚いた顔をしながら各魔石を見ながら口を開いた


『Dランクの魔石もある、話では聞いてたけども良い調子らしいですね』


『そう『でしょうアンナさん、どうです?今度その話で僕と話し合うと言うのは』』


俺は口を開こうとしたが、リリディが割って入る

ティアがクスクスと笑っているがティアマトは呆れた顔だ、アンナさんは顔色一つ変えずに


『考えておきます』


と言い放つ


今回依頼報酬は無い、依頼を受注してないからだが魔石の報酬ではDのソード・マンティスがいるので予想よりも上の金貨2枚に銀貨6枚になる

ソード・マンティスだけかなり高かったが皆で分けてから僅かをチーム資金にし、俺のくしゃみを合図に今日は解散することになるのだがギルドを出ようと入口に近付くとそこからとある者が入って来て、俺達は足を止めてしまう


『あら?可愛い教え子じゃない』


クローディアさんがずぶ濡れでギルドに入って来たのだ

何故濡れているのかわからないが森にでも言っていたのだろうか、右手には何かの魔石を握っているけども俺は興味があり、話しかけてみることにした


『お疲れ様ですクローディアさん、何故そのような?』


『うふふ、水のしたたる良い女でしょ?』


『・・・』


反応に困る顔色に気付いた彼女は溜息を漏らすとちゃんと話してくれた


『ブラック・クズリよ、君から追い払った時に逃げられてたんだけど森の中にまだいるって報告があったし私が出向いたのよ、倒せる冒険者は丁度出払ってたしね』


以前ティアを助けにいった際に現れた魔物だ、ランクCの猛獣だがあれは強い


『1人で倒したんすか』


『ティアマト君、当たり前でしょ?時期ギルド長ですから』


セクシーポーズをとるクローディアさん、だがその手に持つ鉄鞭がセクシーさを台無しにしている事に彼女は気づかない、男顔負けの武器だからだ


『流石ですねクローディアさん、僕等は風邪を引きたくないので今日は早めに帰ります』


『そうね、お疲れ様…最近頑張ってる話を他の冒険者から聞いているけども私は嬉しいわよ?今度ちゃんとスキル構成見てみた『それは今度でっ!』…あらそう』


逃げるようにして俺達は慌ただしくその場を後にした







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