第10話 昇格講習日と祝い
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le2】
気配感知【Le1】
☆技スキル
龍・開闢【Le1】
居合突【Le1】
☆魔法スキル
称号
・・・・・・・・・・
リリディ・ルーゼット
☆アビリティースキル
打撃強化【Le1】
気配感知【Le1】
麻痺耐性【Le1】
☆技スキル
☆魔法スキル
風・突風【Le1】
風・カッター【Le1】
称号
・・・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
気配感知【Le1】
毒耐性【Le1】
☆技スキル
連続斬り【Le2】
鬼無双【Le1】
☆魔法スキル
称号
・・・・・
ティア・ヴァレンタイン
☆アビリティースキル
気配感知【Le1】
☆技スキル
☆魔法スキル
雷・ショック【Le2】
木・スリープ【Le1】
称号
・・・・・・・・・
俺達は冒険者Eランク昇格の講習会を受ける為、講習料銀貨2枚をそれぞれ払って講習室にてクローディアさんの授業を聞いているが勉強みたいな授業は俺達3人は苦手だ。
ティアだけは優等生な雰囲気を醸し出しているが彼女は普通に頭が良い
俺達は苦痛だが大事な話だし聞かないと怒られる
『Eランクになると今までとは違い、直ぐにDランクの依頼は受けれません、たまに昇格したからと1つランク上の魔物の依頼をして怪我をしたり命を落とす冒険者が後を絶たないからです』
『一定期間とはどのぐらいですか?』
『良い子ねぇティアちゃん、各ギルドにて変わるけどもうちでは3日間。そして貴方達と同じランクの魔物はコロール、エアウルフ、ハイゴブリン、エレメンタル各種、パペットナイト。ボロゴーレムが代表的だけども術を駆使しないと倒せない敵もいます、1つ上げてみなさい』
『ボロゴーレムですね』
『正解よリリディ君、名前の通りボロボロのゴーレムだけども物理攻撃は半減、かわりに術が倍ダメージって感じの魔物よ、他にもエレメンタル種だって術がかなり有効であり、弱点で攻撃すれば一撃よ』
初めて知った、物理で砕いてたな
『これからのランクでお金の稼ぎもうんと効率よくなるはずです、ティアマト君の武器を買うために奮戦しているとは聞いてますが冒険者としての税金を支払っている君達ならばギルド内で安易に売っている武器ならそれなりに良い値で提供できますよ?』
『本当かぁクローディアさんよぉ?』
『年数で割引が増えるけども君達ならば1割ね、軽鉄とミスリルの半々の割合の片手斧ならば金貨15枚ってとこかしら』
買うしかない、意志を伝えるとクローディアさんは『毎度』と微笑みながら話を進める
『講習前にギルド職員に冒険者カードを渡したと思うけどもカードの色はランクで違います』
特S・ブラック
S・ゴールド
A・レッド
B・オレンジ
C・ブルー
D・グリーン
E・ブラウン
F・ホワイト
俺は覚えていたので答えるとクローディアさんは驚いた顔で拍手をしてくれた
『正解です、まぁあと1時間ありますが小休憩にします、13時になったらまたここに来てください』
そう言うと彼女は奥のドアに去っていく
俺達は2階のテラスに行って羽を伸ばすが、椅子に座り続けていると体が硬くなりそうで疲れる。
今日はトンプソン爺さんはいないけども休みかな?
テラスに設置されている沢山の丸テーブルには他の冒険者もいて飲み物を飲んで楽し気に語り合っている
この時間にいる冒険者は今日は依頼などせずに休みなんだ
『昇格だってなぁ!イディオット』
『頑張れよ?俺達と同じランクか・・・こりゃウカウカしてらんないぜ!』
『あはは・・・』
同業者に言われるが比較的に交流は普通にしている
オニギリが買えないので1階の軽食店からハムカツサンドを1つ購入して皆で食べているが、明日からランクがEとなるととてもワクワクする
『これで金の稼ぎもよくなるぜ』
『そうだな、ティアのスキルも1つ入れときたいけども皆はどう思う』
『僕もそれには賛成ですね、同じ魔法使いとして』
『俺も賛成だぜ?』
『あれ?殴り魔じゃなくて』
『…違いますよティアさん、僕は未来の大賢者です』
ティアの疑問にリリディは真顔で答える
基本的にティアはサポート術師、となると回復術か状態異常系術のどちらか
しかし自衛的に使用できる術も欲しい所でもある
考えれば考える程悩ましいがティアはボソッと俺達に小さく答えた
『回復術がいいな』
ケア、だな
ランクDのケサランという小さな綿の魔物だが花の妖精とも言われている
回復術を持つ術士は国でもごく僅かだっけか・・・
理由は遭遇率が低すぎるからだが見たという話は今年は無い、というか回復魔法使いがレア過ぎるのだがこのグリンピアの街にいる話は聞いたことない
遭遇した事例は森の海抜が低い場所、俺が落ちた先の森である
『行くっきゃねぇか、だがヤバいと思ったら直ぐに逃げねぇと駄目だぜ』
『ティアマトの言う通りだな、リリディとティアはどうだ?』
『いいでしょう、このスタッフでわからせてあげますよ』
『無理しない程度に行きましょ』
2人も賛成だ
そろそろ時間かと思って俺達は皆に話して講習室に向かおうとすると珍しい冒険者がテラスに入って来たのだ
1匹狼としてそれなりに有名な冒険者のリュウグウという女だ、いつも1人だけども彼女の事は誰も詳しくは無い
誰とも組もうともしないんだけども1人だけで冒険者ランクEで奮闘していることだけは知っている
『む?』
『リュウグウ、順調か?』
俺は気さくに話しかけたが対する彼女はプイっと顔を逸らし、答える
『普通だ、気安く話しかけるな』
『あはは・・』
嫌われている訳じゃないんだけどなぁ
『リュウグウちゃん1人で凄いよね、強いっていいなぁ』
『そ…そんなことないわ』
ティアに話しかけられてリュウグウは少し照れているがティアには普通なんだな
そうとなれば男には興味がないとも思ってもいいだろう
しかし武器は槍、女性にしては珍しい武器を使用しているけどもきっとステータスが優秀なんだろう
彼女のステータスは誰も見た事が無いんだってさ、そう言われると逆に見たくなるが今はやめておこう
こうして後半の講習が始まったけどもそこでちょっとした歴史の勉強があったんだがそこで気になる内容がクローディアさんの話にあった
『魔物の中でも国を滅ぼせる力を有した化け物もいるのよ、今はS級の魔物なんて報告は随分ないけども現れたらランクSの冒険者無しじゃ倒せない強力な魔物がいるの』
『そいつぁどんな魔物なんだクローディアさんよぉ?』
『よく聞くのよティアマト君、虹王蛙、死王ギュスターブ、赤龍ササヴィー、奪宝ゼペットね、Aランクにも闘獣と言われ、そのランクでも飛びぬけた魔物がいるし上のランクの魔物は未知すぎて調べようもないのよ、以前黒い龍が遥か上空を飛んでいたという報告があったけどもそれは見間違いとして処理されているわ』
なんだか聞いた事がある名があったけどもここで言うのはやめておこう
サザヴィーか、確か黒龍リュグナが死ぬ間際にそんな名前を愚痴っていたけどもそれがその赤い龍の事ならばあの黒龍はその龍にやられたという事になる
かなり強い龍だったんだな、恐ろしい
『大丈夫?アカツキ君』
ティアが話しかけてくる、俺はハッとすると彼女に『大丈夫』と答えてからクローディアさんの講習を無心で聞いていた
こうして長い講習が終わると俺達は受付カウンターに向かってから更新されたカードを受け取る、白から茶色になってるのを確認するとみんな嬉しそうな顔を浮かべるが俺だって嬉しい
『イディオットさんおめでとうございます!新しい冒険者ライフを存分に楽しんでくださいませ』
『貴方の為に僕は頑張りますよ』
『そうですか』
アンナさんはリリディの言葉を受け流すがプロだな、この人可愛いしきっと色々な冒険者に口説かれ慣れているのだろう
溜息を漏らすリリディの肩を俺は叩いてからティアマトの片手斧を購入するためにアンナさんに話をすると奥のほうから銀色に輝く片手斧が出て来たのだ、どうやら金貨15枚で買えるらしいが見た目はもっと高そうだしここで買うしかない、勿論速攻で買ったよ
その後は皆でちょっとした祝いをするために近くの飲食店に足を運んだ
定食屋だが丼系もある、客層は家族客が多い、木製テーブルが綺麗に並んでおり、カウンター席もある
木材の匂いが心地よく感じるレトロな店内だが俺達は店員に壁際の席を案内されて座ったんだ
メニューも安い物から高い物迄ある、牡蠣フライ定食か・・・いいなぁ牡蠣
『昇格祝いってぇやつだな』
『そうですね、資金は再び貯めないと駄目ですがランクが上がれば以前よりかなり稼ぎやすいのは明らか、夏までに稼ぎたいものですね、多くて困る事はないですから』
『私もリリディ君に賛成です』
ティアの武器はサバイバルナイフ、護身用だが魔法使いみたいに杖など持っていない
持ってるのはリリディだけだが周りの魔法使いはティアの様に護身用に手軽な武器を持って戦うのは一般的である
『俺ぁウニ丼だ!』
『僕は牛丼』
『私は生姜焼き定食!』
ティアマト、リリディ、ティアの順で食べたいものが決まったが俺は牡蠣フライ定食だ
店員さんを呼んで注文すると直ぐに水が運ばれてくるので一同はそれで乾杯し、少量飲んだ
『明日はどうするよ?あぁん?』
『僕は真っすぐ海抜が低い森の近くまで一気に向かった方がいいと思います、あそこまで2時間かかりますからね』
『俺もリリディの意見に賛成する、一直線に行った方が良い』
『私も賛成です』
いつもより奥までいくことが決まり、明日が皆楽しみとなる
まるで遠足の前日の様な気持ちだ、運ばれてきた料理を食べてから会計を済ませ
満足気分のまま全員で家に帰る事にした。
皆と別れて俺はティアと共に夜の住宅街を歩くが途中でティアのお兄さんであるシグレさんが正面から歩いてくるのが見えた。
彼は警備兵姿、他にも2人の警備兵と一緒だが部下なのだろう
なんだかんだ彼は部下に慕われている
だが昔のヤンチャさがあり、ティアの事になると鬼の様な形相と化すときがある
冒険者ランクD『ソード・ガーデン』リーダーのゼルディム・ライアーがティアを森に置き去りにした時は凄い鬼と化したらしいが俺は見ていない、というか見たくはない、凄い怖いらしいし
『おぉ!アカツキ君じゃないか、妹とやっぱ仲が良いねぇ』
『普通に一緒に帰っているだけですが!?』
『ははは!そうともいえる、ティアを頼むよ』
『わかりましたシグレさん』
『お兄ちゃんも気をつけてね』
『うん、俺は最後住宅街を一周してから帰るって父さんに行っといてくれ』
『わかった』
軽い会話をしてからシグレさん達と別れる
夜なのに寒くない、まぁ春だし当たり前だ
『明日は新しい場所で魔物退治だね』
『そうだな、無理しないで頑張ろうか』
『だね』
こうして彼女を家まで送ると俺は家に帰り、風呂に入ってから自室に戻るとやっぱり妹のシャルロットが俺のベットで寝ているし机のランタンの灯りはついたまま
起こしてみると寝ぼけた様子で口を開く
『夜這い?』
『なんで近親相姦しないと駄目なんだよ』
『素直じゃない』
『本心じゃない、さぁ自分の部屋で寝るんだシャルロット』
『む~』
頬を膨らませて部屋から出ていく、溜息が出るが今日は明日の為に早く寝ないとな
まだ21時だけども早寝して損は無い
俺は机のランタンを消すとベットに横になる
そこで寝静まる瞬間にふと微かに声が聞こえたんだ
《足りぬ!もっと喰わせろ兄弟、奴が復活する前にな》
俺はその言葉に反応が出来ぬまま、寝てしまった
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