22話 知らない彼女
本当に意外だった。
僕は彼女の全てを知っていた気になっていた。
そもそも、僕は僕自身の全てを知らない。
彼女の事が好きなのか、嫌いなのか。
自分のことすら分かってないのに彼女の事を知った気になっていたなんておこがましい気がするが、そんな事よりも動揺や喜び、不安
色々な気持ちが混じり混沌としている。
今も自分の感情さえ知らないのに、彼女の事を知るはずもない
今思い返せば彼女はしろうと思ってなかったかもしれない。
彼女の雰囲気や、彼女の表情などだけで彼女の事をすべてわかっていた気がしていただけだった。
....なぁおい、大丈夫か?
さっき少し仲良くなった子が心配そうにこちらを見ている。
我に返った
あ、あぁ大丈夫ごめん心配かけて
あぁなんだよっかった。
それよりもさっき自己紹介してた子かわいくね?
なぜか急になれなれしくなった。
その子は彼女が好みなようだ。
胸が少し苦しくなった。
いいなぁ俺ああいう子がタイプなんだよねー
彼氏とかいるのかな
....この子とは仲良くなれなそうだ。
さ、さぁ知らない
しっているが嘘をついた。
彼女は普通にかわいい。
顔もいいし、心もきれいだ。
だからそんな彼女だから、僕は誰にもとられたくなかったのだ。
今日はプリントや、部活紹介などを受けて速攻帰った。
帰り道寄り道したり、買い食いしたりするのが、高校生の醍醐味だと思ったがあまりそんな気分になれなかった。
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