彼女は自動販売機を学ぶ2

先程から彼女が背伸びして押そうとしている炭酸飲料のボタンを代わりに押してやるが、ボタンを押しても一向に商品が出てこなかった。


よく見ると、ボタンに『売り切れ』という光がぼんやりと映し出されていた。


「最後の一本で俺だったみたいでごめん!でも、自動販売機にはジュースが無くなったら『売り切れ』って点灯されるけど実は中にはまだ商品はあるから押しまくっていればジュースが出たりして」


と少々バツが悪かったので何回か押してみるがそんな訳ない。売り切れは売り切れだもんな。


「って出るわけないよねー笑」



ハハハと苦笑いしながらさりげなく彼女にジュースを渡し、その場を去ろうとした瞬間、後ろから制服を掴まれた。


「さっきなんて言いましたか?」

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