PTSD

どこかの誰か

壱. 【おはよう】

虚無感. . . .


日の出が眩しい

嫌いだ。


僕は「おやすみ」この一言で

朝が尽きては夜に返る

目を閉じると、そこには

鏡だらけな暗闇。


自分自身が嫌いだ 大っ嫌いだ

醜い姿を見せないで

だけど見せているのは僕なんだろう


変わりたいと思っている

"もうひとりの僕 "


変わりたい?一体僕は何に. . .


-数年前-


「おはよう」の一言で

家族に挨拶をしていた


無邪気だなぁ " あの頃 " の僕は

静かに学校へ向かっているあの背中


階段を淡々と登っては教室に

踏み入れた

空気感を即座に感じたんだ


" ここにいちゃいけない だけど "


遠くから誰かの噂をしている

僕だった。

「またか. . .」と口零し

1時限目が始まってしまった


時間はあっという間でも無かった

長く感じてしまう

それは何も無い檻の中にいるみたいに


そして部活も終わった

帰る際に聞こえてきた声

「おいお前、また例の場所な」

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