彩月のコラボ作品verⅢ !

ケモナー1号

壱ノ章 輝きの

第一節「嘘」

EP No.001「Re:alive」

〜先ずは〜

どうもッ!ケモナー1号ですッ!この度は、第三弾を創作出来る事を誠に感謝してます。以下の留意点を良く読み、この本作品を見て下さいね。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~留意点~


⒈この小説は、

「けものフレンズニ次創作小説作品」

        &

「ニ次創作小説作品同士のクロスオーバー」です。


⒉この小説はR15残酷、グロ、ホラー描写があり、描写がある話は最上部に記載します。


❊気分を害されても作者は一切の責任を負いません。自己責任でお願いします。


⒊この小説は、彩月のコラボ作品シリーズの続編であり、前作を見る事をお勧めします。


❊見てないと分からない事や設定等の様々な描写があります。是非見て下さいね。


それではッ!本編の、、、始まり始まりィ!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~序章~

[貴方は、けものがお好きですか?]この

ありふれた質問に、昔は心を踊らせた……でも……今となっては何も感じなくなってしまった……

しかし、この心は、体は、再び彼によって……

動こうとしていた……眩い閃光を放ち続ける

彼に……


時は今からとても先の未来。ジャパリパークと

呼ばれるその島に、彼らは居た……


ある日の図書館、それは深い夜の事……

彼らは二人仲良く雑談をして、彼らは平和な日々に悦楽していた。


颯真「ふぁ……あぁ……」


彼の名前は颯真。 彼は、クリエイターと呼ばれる

人間とフレンズ、セルリアンが融合した種族を

持っており、その力で世界を救った勇者でもある。


彩月「また欠伸かよ……」


そう言った彼は彩月。 作者の代理人にして、

不思議な力を持つ人間(?)だ。


颯真「とは言ってもだな……最近やる事なさ過ぎて暇なんだよな〜」


二人は図書館にある、大きなテーブルに備え

付けられた椅子に座っていた。


彩月「確かに……でも、怖い位平和だよな〜」


彩月は、先程から医術書とにらめっこしている。

人体について独学で学んでいる様だ。


颯真「確かに今までと比べると……そうだな。」


颯真は最近作った料理の情報を、ノートに

的確に纏めていた。


特定の味を出す為の調味料の量や、その入れ方、

果てにはどの調味料を使ったのかまで、事細かに

書き連ねているのだ。


彩月「あぁ。 女王と対話してから早数ヶ月、特に

セルリアンが害を成さず、ハンター達も安心して

休息しているらしいな……」


颯真「それと……あいつら元気にしてるかな……

元の世界に戻った事を作者ケモナーと一緒に

確認したけど、大丈夫かな……」


颯真、彼の言うとは、この小説を

書いている私のことである。


彩月「大丈夫だと思う……多分……」


その質問に、不安げに返答する彩月。


颯真「だと良いが……」


悩んでいても仕方がないか、と。

一段落した颯真は、ノートを閉じ、休息する。


その時だ。


コヨーテ「ただいま〜!」


木製の扉特有の”ギィー”と言う金切り音と共に、

勢い良く東側の扉を開けて入って来たのは、

元ハンターズのコヨーテだった。


颯真「おっ、お帰り〜!」

彩月「お帰り〜」


二人はコヨーテに手を振り、挨拶する。


かばん「あっ、コヨーテさんお帰りなさい!」


それに気付いた かばん も、二階の吹き抜けから

彼女を見下ろし、手を振って挨拶をする。

どうやら地理について研究していた様だ。


コヨーテ「かばんさん、ただいま!」


元気良く返事をするコヨーテだったが、

足元が泥だらけだった。


颯真「コヨーテ、足元が泥だらけだぞ。」


コヨーテ「まぁ沼地の探索をしてたからね〜……

結構汚れちゃったんだ〜♪」


そう言いつつも、コヨーテは にんまりとした

笑顔で返答していた。


かばん「それなら風呂に入りましょうか。」


コヨーテ「分かった!」


かばんが持っていた本を片し、1階に降りて来て、

コヨーテを風呂場へと案内する。


博士「全く……お前達が図書館ここに来た時から

すっかりマンション見たくなったのです。」


そう不満を言いつつも、満更でもない顔をしている

博士(オオコノハズク)。


颯真「でも、悪くないだろ?」


颯真もこの暮らしを気に入っている。

それはここに住む全員が思っていた。


博士はそのまま、颯真と彩月が座っている

対面の席に座る。


助手「まぁ、悪くないと言えば。」


それに続いて博士の隣に助手も座る。


彩月「この図書館兼居住区は、ビーバーや

オグロプレーリードッグの建築が得意なフレンズが作るの手伝ってくれたし、それに……」


博士「それに?」


博士が知りたげに聞き返す。


彩月「楽しそうだったからな。」


颯真「さて……そろそろ深夜になるな……

お前らはどうする?」


休んでいた颯真は皆に聞く。 時計の針は10時を回っていて、そろそろ寝た方が良いだろう。


彩月「そうだな……流石に寝るか……」


軽く伸びをした後、医学書を閉じ、立ち上がって

本をしまいに行く。


博士「私は夜行性なので。」


助手「私は典型的な夜行性なので。」


二人はまだ寝ない様だ。


颯真「じゃあ……お休み。」


少し眠たい様な口調で二人に挨拶をすると、

二人は軽く会釈して本を読み始めた。


彩月「お休み〜。」


彼も本棚から続けてそう言った。


博士「お休みなのです。」

助手「お休みなのです。」


二人もそう言い返した。


━━━━━━━━━━━━

~二人の時間~


颯真(さて、小夜李はどうしてるかな……)


扉をゆっくり開け、寝ているかどうかを確認する。


颯真(おっ……寝てるな……)


それを確認した颯真は、小夜李を起こさない様に、

彼女が寝ているダブルベッドに横になり、

布団を被る。


小夜李「スゥ……」


颯真が恋をしている相手であり、付き合っている

小夜李は、静かに寝息を立てながら寝ている

様だった。


颯真(さて、寝るとするか……)


そう思い、瞳を閉じて眠りにつこうとした……

その時だ。


颯真「!?」


彼は、不意打ち気味に頬にキスをされたのだ。


小夜李「ふふっ……また引っかかったね〜……」


小声で彼を揶揄う小夜李に、颯真は飛び上がって

しまい、顔を赤くし、慌てながらも言い返す。


颯真「おいおい……それは……反則だろ……///」


耳が前後にバタバタ動き、尻尾がぐるぐる回る。


小夜李「えへへ〜……///」


彼女もまた、頬を赤らめている。

そう、彼はそんな彼女の一面に惚れたのだ。


颯真「それに……俺は突然されるのが……その……

びっくりするから……///」


小夜李「なぁに〜……?」


意地悪そうな顔をして更に颯真を揶揄う小夜李。

この瞬間もまた、彼の、彼女の思い出なのだ。


颯真「いや……その……///」


小夜李「悪くない……でしょ?」


数秒の間を置き、颯真はこう言った。


颯真「エスパーかお前は……///」


あまりの脈の速さに枕をぎゅっと抱き締め、

顔を隠している。


エミカ(ねぇ、セリアン? 颯真があんな顔を

するって珍しくない?)


エミカが無邪気に話始める。


セリアン(エミカ、人間の恋とは、繊細で奥深い

物だ。 今は……邪魔しないであげた方が、

いいんじゃないのか?)


セリアンは得意げに話す。


エミカ(君がモラルの話をするなんて……意外。)


それを聞いたエミカはキョトンとした顔で言う。


小夜李「だって、颯真とこれだけ長く一緒に生活

してるからね……颯真が言いたい事くらい

分からなきゃ、妻とは言えないでしょ……?」


小夜李は感慨に耽りながら言った。

そう、小夜李も颯真と同じくクリエイターで、

互いに付き合ってから50年は超えようとしていた。


颯真「……。」


互いに、人が生きるには長すぎる年を生きてきた。 その中で彼や彼女が知る何人かの者は天珠を全うしその者の墓を皆で作っていたのだ。


颯真は抱えていた枕を戻し、気が抜けた様に

ベッドに横になった。


小夜李「……ねぇ、颯真?」


小夜李が外の月を見ながら話す。


颯真「なんだ……?」


颯真は、小夜李に寄り添う様に聞き返す。


小夜李「……そろそろ私達も良いと思うの。

長い争いと平和が続いて行く中、私達は生き物

としての在り方を……本能を忘れてしまったん

じゃないかって、そう思ったの。」


小夜李らしくない不安気な声で、彼女は話す。


颯真「……本能?」


颯真は静かに小夜李の話を聴きながらも、

相槌を返す。


小夜李「うん。 私達は長い時間を生きすぎて、

人間として、動物として、忘れてしまった物が

あると思うの。 だから……私達もそろそろ

子孫を残すべきじゃないのかなって。」


それは小夜李が深く考え、悩んでいた事だった。


颯真「……」


その悩みを聞いた颯真は、彼女に言わずとも

悩んでいた。


果たして、このまま平和が続いて行くのか。

セルリアンが住まう惑星から、救難信号が

送られてきてしまうかもしれない……そうしたら

生まれた子供はどうなってしまうのか……


颯真「……小夜李……考えておくよ。」


颯真が下したのは……そう、先延ばしだ。

彼はまだ、自らの子を授かる決心が付いて

いないのだ。


子を授かった後、自分と小夜李の力でどれだけの命を守れるのか……全盛期の様な力が出せず、衰え

始めている自分に、一体何が出来るのか……

颯真はそれだけが気がかりだった。 


小夜李「うん……お休み……」


寂しそうに返事をする小夜李。


颯真「あぁ、お休み。」


二人は眠りに落ちた。


━━━━━━━━━━

~一方で彩月は……~


深い夜の中……彼は眠りに就こうとして、布団に

くるまっていた。


彩月「ふぁ……あぁ……」


見事な大欠伸である……と、そこに、窓から誰かが飛んで来た。


彩月「ん?」


脳が睡眠に入ろうとした、その時……彼女がそこに居たのだ。


彩月「誰……だ?」


サリエル「やぁやぁ、久しぶりだねぇ〜……」


彩月「!?」


その声を聞き……姿を見て彼は……こう言った。


彩月「お前は……」


二人は小声で会話する。


サリエル「あれ? びっくりしちゃった……?」


彩月「いや、まてまて……なんでお前が居るんだ?

それに……お前はもう……」


布団から出て、亡くなった筈の彼女を見つめる。


サリエル「私は何度でも君に会いに行くって約束

したじゃないか……忘れたのかい?」


月明かりを背に、微笑みかけるサリエル。


彩月「そうか……でも、天使に恋愛は厳禁

なんだろ……?」


悲しげに話す彩月に感化されたのか、

サリエルもそう話す。


サリエル「そうだね〜……でも、君の為なら

堕天しても良いかもね。」


そう言って妖艶な笑顔で彼を見つめる。


彩月「駄目だ堕天しちゃ……お前には、綺麗で居て欲しいんだ……」


恋愛をしたい願いと綺麗でいて欲しい……彼はその2つの儚い願いに板挟みになっていたのだ。


サリエル「でも恋愛は出来ないよ〜?」


彩月「……」


そんな事は分かっている。 分かってはいるが

選べないのだ。 彼はそれほど彼女を思っていた。


サリエル「……そろそろ行かなくちゃ……」


サリエルが険しそうな顔をする。


サリエル「またね。」


そう言ってサリエルは飛び立って行った。


彩月「あぁ……しかし……」


彩月「窓くらい閉めてから行け……」


そうぼやき、窓を閉めて寝た。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~超越者~


翌日の昼下がり、それは急に現れた。

シンリンちほーの空が急に曇って来たのだ。


颯真「なんだ……? 嫌な予感が……」


不安気な顔をしながら話す彼に、思わずツッコミを入れる彩月。


彩月「おいバカ! フラグ立てるのはやめろ!」


しかし嫌な予感と言うのは、当たってしまうのが

この世界の常。


小夜李「まって既に回収しちゃったかも。」


あれェ? もしかして……この中にフラグ建築士が

いる気がするなぁ……?


彩月「……」


そして黒い雨が降り出した。


颯真「普通の雨じゃないな……なんだこれ?」


それは少しの粘り気を持つ液体だった。

しかしそれだけでは無い。 黒い雲の下に、黄金の線で模様が描かれ始めたのだ。


彩月「なんだこれは……!?」


空を見上げ、驚く3人。

いくつもの模様が描かれていく。

そして雲の下に、重なる様に描かれたのは……


颯真「おい……なんか見た事あるぞ?」


そう、ソロモン72柱の模様、ジジルだったのだ。


小夜李「ソロモン……だね。」


72個の召喚陣が、空に描かれて行く。


颯真「まて……おい……まさかッ!?」


彩月「なんだ……!? 右目が……ッ!」


突如として、右目に痛みが走る。

自らに根付いた能力が、彼らから離れようと

していた。


颯真「なんだ……くそ……ッ!」


あまりの痛みに顔を歪ませ、歯を食いしばる颯真。


小夜李「何……これ……ッ!」


小夜李も、颯真や彩月と同様に右目が痛むのだ。

それは、自身に繋がれた鎖が引きちぎられる様に、

意識を奪うものだった。


????「お気に召したかな?」


空から声を響かせる者が居た。

それは、指輪を左手薬指に はめ、本を持ち、

金髪の男だった。


その男は、茶色のローブを着て顔を隠し、

魔導書らしき本を開いている。


颯真「誰だ……お前は……ッ!?」


苦しみに悶えながらも、颯真は質問を投げかける。


????「私の名前……か。」


その男が持つ異質な雰囲気に、本能的に力の差を

思い知らされた颯真は、内心焦っていた。


颯真(こいつ……只者じゃあない……ッ!何か……

何か逃げる手立てを……ッ!)


痛みに耐えながらもなにか策を考える颯真だったが

痛みが思考を阻害している。


それもそのはず、彼は久しぶりに痛みを感じ、

元々敏感だった感覚が刺激されていたのだ。


????「そうだな……強いて名乗るのならば……

私の名前はソロモン……かな?」


そう男が名乗ると、ゆっくりと地面に降り立った。


彩月「ソロモン!?」

颯真「柱の男!?」


あまりに知っている名前だったので、

驚愕する颯真と彩月。


ソロモン「ふっふっふ……ハッハッハッハ!

さて、君達は……柱だね?」


右目を確認し、質問を投げるソロモン。

その顔は、余裕の笑みが浮かべられていた。


颯真「そうだ……だがそれがどうした?」


颯真は気圧けおされないように、

ソロモンに虚勢を張った。


ソロモン「いやぁ……私は君達のする事に飽き飽きして来てね……その力を回収しに来たんだよ。」


余裕綽々で目的を話すソロモン。


颯真「何……!?」


ソロモン「君たちのしている事は本当に

つまらないんだよ。 だからさ……この世界を

消そうって訳。 悪くないだろう?」


ソロモンが言う下らない理由の為だけに、この世界が消されようとしているのだ。


彩月「そんな事をしたらお前は消えるんだぞ!?

分かってるのか!?」


そう、ケモナーが許さないがね。

今は訳あってこの世界には干渉出来ない。

その理由は追々話すとして……


ソロモン「私が世界を創り直す……そう、私が

新たな神になるのだ! 誰も私を止める事は

出来ない!」


新たな神として今の世界を破壊し、新たな世界を

創り直す。 それがソロモンの狙いだったのだ。

だが、忘れてはいないだろうか?


颯真「俺が……止めてやるッ!」


この世界にはが居る事を。

そう、彼こそが勇者なのだ。


小夜李「颯真ッ! 無茶だよ!」

彩月「小夜李! 颯真! 逃げるんだ! 今の俺達じゃあ、あいつには敵わないッ!」


ソロモンの異質さを感じ取っていた2人は、

逃げる事を提案するが……


颯真「そんな事分かってる! でも、今ここで

戦わなきゃ、もっと被害が出てしまう!

だからここで戦うんだ!」


彼は両サイドの腰にそれぞれ刀を1本ずつ生成し、

戦闘態勢に入った。


彩月「ぐぅ……なら……これを使え。」


彩月は颯真に、ある内容物が入ったペットボトルを投げ渡す。


颯真「これは……!」


彩月「サンドスターの原液だ。 お前なら暫く

それで戦える。」


颯真「……分かった。」


そう言うと、颯真は一気に飲み干し、空の容器を

彩月に返した。


ソロモン「ふん……まぁ良いさ、そんなものを

飲んだ所で私には勝てないからね。」


悠長に待っているソロモンは、颯真達を完膚無き

までに叩きのめしたいと言わんばかりに話す。


颯真「絶対に、お前を倒すッ!」


颯真は、ユニオンフレンズを起動させて臨戦態勢を取り、刀を構える。 他の二人は距離を取り、傍観している。


ソロモン「戦うのは君だけかい?」


的が外れた様に話すソロモン。


颯真「そうだが?」


ソロモン「随分舐められた物だねぇ?」


そう言ったソロモンは、少しイラついていた。


颯真「対面サシだ。 これで対等だろ?」


颯真はソロモンとの力の差を分かっていた。

だからこそ、相手の冷静さを欠かせる方法を

用いていたのだ。


ソロモン「まぁいい……君は再生した世界じゃあ

要らない存在だからね。」


そう不敵に笑うソロモン。


颯真「どう言う事だ?」


その発言に対して、颯真は問いかけた。


ソロモン「そのままの意味さッ!」


若干食い気味に答えた直後、颯真に中段の

前蹴りを食らわせたのだ!


颯真「なっ……!? グァ……ッ!!」


その蹴りに不意を付かれた颯真は、シールドで

ガードするも大幅に吹き飛び、地面を大きく削る!


ソロモン「何でわからないかな……僕に1対1で

勝負しても勝てないなんて、誰でも分かるよ?」


彼は再び、不敵な笑みを浮かべた。


颯真「グハッ! クソッ……油断した……ッ!」

(以前より反射神経が鈍ってる……ッ! 体の動きも前と比べて……重いッ……鍛錬は怠って

無かった……これが老いって奴か……ッ!)


想定外の弱体化に、困惑しながらも再び立ち上がる

颯真だったが、力の差は埋まる所か開くばかりだ。


ソロモン「全てを超越した私に敵うとでも?

半端者はんぱものさん?」


遂には颯真を半端者とよび始める始末。


颯真(どうする……俺が受けた限りだと、あいつの身体能力は尋常じゃない……今は勝てなくても……

だが……どうやって勝つ? 時間停止で……?

駄目だ……この感じだと、修行して鍛えた所で、

まともに動けたもんじゃ無い……きっと回避されて

カウンターを喰らうのが関の山だ。 ならオーバードライブを使うか……? これも駄目だ……きっと見切られる……相手も動ける以上、下手に攻撃

すれば……くそ……ッ!)


颯真はできる限りの思考を張り巡らせた。

だが、どれだけ考えようとも、辿り着くのは

の二文字だった。


彩月(今の内に逃げるか……いや駄目だ、颯真が

戦っている以上、下手に動くとあいつが傷を

負いかねない……どうすれば……ッ!)


傍観している彩月、小夜李も、自身の力の無さを

痛感していた。 下手に動けば颯真が致命傷を

負っても仕方ないのだ。


ソロモン「ふん……所詮はその程度……僕の足元

にも及ばないじゃないか。」


つまらなそうに欠伸をするソロモン。

だが、まだ颯真は負けを認めた訳では無かった。


颯真「まだだ……まだ……ッ!」


そう言って彼は刀を振るった。

だがソロモンの前では、赤子の指を捻る程

簡単に避けられたのだ。


ソロモン「おやおや……まだそんな気力が……」


流石につまらなさが限界になって来たのか、

子供を見守る様に話すソロモン。


颯真「くらえッ!! 魂の連撃ッ!!」


すると、颯真は物凄い速度で刀を振り始め、

ソロモンに斬りかかった!!


ソロモン「……!?」


半ば驚きながらも回避していくソロモンだったが、

遂に刀の切っ先がソロモンの顔に触れ、少しの

血を流したのだ!!


颯真「どうだ……ッ!!」


息を切らしながらも、一撃を食らわせた事を

喜ぶ颯真だったが……


ソロモン「何……!? 僕に傷を負わすなんて……颯真とか言ったか……君は侮り難いが……

僕の勝ちだッ!」


そう言った


颯真「なんだ……これはッ!」


突如として、空が晴れる。

すると、空が崩れ、落ちてきたのだ!!


ソロモン「世界の創造と破壊は……この僕が

握って居るんだよ……?」


颯真「くそっ……世界が崩壊して……駄目だッ!」


あまりの衝撃に吹き飛ばされる颯真。


ソロモン「バイバイ……狼さん?」


その時、世界はされた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~朝~


小夜李「ふぁ……あぁ……」


なんてことの無い日常。

小夜李は眠たい目を擦りながら、かばん達が待つ

1階のテーブルに備え付けられた椅子に座る。


彩月「おはよう……小夜李。」


そう、なんてことの無い日常の……筈だった。


小夜李「おはよう彩月……かばん……」


それは再び始まった。


かばん「おはようございます。二人とも。」


勇者が消えた世界で、消えた筈の世界で……


小夜李「ねぇ、二人とも……聞いてくれる?

なにか……嫌な夢を見ていたの。」


彼女らは、何を思うのか。


かばん「嫌な夢……ですか。」


そして、この世界は、奇跡を起こすべく、再び彼らを引き寄せる事となった。


小夜李「うん……名前が思い出せないの……私の

大切な人だったのに。」


しかしそれは、苦難の途になるだろう。


かばん「誰なんでしょう? それは。」


勇者の名は

衰え、敗北した勇者は、どこへ行ったのだろう。


彩月「恐らくこっちに来る時に、一部の記憶が

無くなった状態で来たんだろう。」


それを今から、語っていこうと思う。


小夜李「そうなのかな……」


では再び問おう……以前の様に。


かばん「きっとそうですよ。 朝食を作るので、

二人とも食べて下さいね。」


あなたは……


小夜李「分かった。」


あなたは、

とね。


彩月「あぁ。」


世界は、彼の居ない世界になった……そう、

これは……彼が世界を変える物語である。

永遠に輝き続ける閃光の様に。


次回に続くッ!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~後書き~


どうも彩月です。この度はverⅠの1000pv達成及びverⅡの500pv突破、誠にありがとうございます。

今回は新たにシャナルアさんも参加し、より一層

楽しめる作品にして行きますので、どうか暖かい目で見て頂けると、誠に有難いです。それでは、

引き続き、彩月のコラボ作品verⅢをお楽しみ

下さい!


どうも、ケモナー1号です。

1年のブランクを経て、如何に上手く書けるかに

チャレンジしてみました。

以前の変更点としては、描写をより多く、正確に

書く事に注力し、話し方も再確認しました。

最新話(このお話の修正時では)の更新はまだまだに

なりそうです。

それでは、ごゆるりとお楽しみ下さいませ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る