詩
山口あおい
20200616
夏がやって来る。ぬいぐるみを買う。弟が走り回る。友達は津波で死ぬ。テーブルの上に夕食が広がる。夜空に星が輝く。幽霊たちは死んでいることにいつまでも気づかない。灯っていた火が消える。世界が広がる。一日は終わる。音楽が鳴りやむ。すぐに音楽は鳴る。アキちゃんがプレゼントをくれる。休日のお父さんは眠る。トーストの匂い。午後の微睡。友達は津波で死ぬ。お母さんがカレーを作る。意味は記号となって踊る。蝉は日々を讃える。夕方は赤く過去を映す。誰かの遠吠え。はじまりはないがおわりは来る。宇宙は広がる。私は宇宙だった。
詩 山口あおい @aoi0008
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