4教科戦士ゴウカイジャー

若星 明花

第1話

 

――皆は、ヒーローっていると思う?


――いるとしたら、どんな人がなると思う?

         *


 チャイムが鳴った放課後。ここ、無限学園にあるヒーロー部の部室はいつも通りただの仲良し四人組のダベり場と化していた。


「んあー… 今日も依頼無しかぁ…」


レッド担当の俺、文彦フミヒコが大あくびをしながら言った。


「そりゃそうだろ。大体、依頼なんてあったって大抵が他の部の雑用だろうが」


とブルー担当の和也カズヤが答える。


「でもさ、人助けをするとさ、少しはヒーローっぽい気分になったりしない?」


そんな風に明るい事を言うのはイエロー担当の千鶴チズル


「そんなんでヒーローになれるんならこんなもん要らねえだろ。」


と正論をかまし、変身アイテム(?)を振り回すのはグリーン担当のリク

四人は口を揃えて


「それなー!!」


と再び呟いた。


「しかもさ、ヒーロー部って言っても俺達四人しかいないんだぜ?こんなんで部活って呼べるのかよ?」

「だって先輩達がそう言ってたんだからしょうがないじゃん。」

「こんな活動なら最初から断っとくべきだったよな…」


そう、俺達はそれぞれ他の部活に入ろうとしていた所を引退間際の先輩にスカウトされて無理矢理入部させられたのだ。

しかし、その時先輩から言われていたのは


「部員はこれから君達が出会うであろう、3人の仲間、つまり合計4人で十分だ。君達は戦士として相応しい能力を持っている。そのためにこうしてスカウトをしているんだ。それ以上は必要ない。」

という事だった。

それで俺たち4人は仕方なく集まって、次第に友達になっていったというわけだ。

        *

その頃。

「魔王様。準備ができました。」

「うむ。ではこれから、『トキタイー帝国』学校侵略作成を開始する。最初のターゲットは…無限学園だ!!」

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