第208話 強敵

目を凝らして見ている俺達の前に現れたのは、真っ赤な下地に黒い模様の入った和服を着た、獣人族の女性…に見える。

霧のようなものが集まり、現れて、目の前に降り立つ。


尖った獣人族特有の耳。

赤と黒の入り交じった長い髪。

つり上がった目は、左右で色が違い、右の瞳は赤、左の瞳は黒。

薄い唇は口紅を引いたように赤い。


そして、その体躯の後ろに見えるのは、髪や耳と同じ様に赤と黒の入り交じった尻尾。

それが…四本生えている。


「て……天狐てんこ………」


セナは全身を震わせて、後退あとずさる。


天狐。日本の妖怪にも出てくる、千年を生きた狐で、人に化ける事が出来る。

目の前にいるのも似たようなものだろう。


肌で感じる相手の強さは、間違いなくSSランク。

ここまで強大な相手となると強さの度合いを測ることなど出来ない。リッカとどちらが上かなど分からない。

とにかく…命の危険を感じる相手。それだけは確かだ。


「天狐ってのはヤバいのか…?」


「昔一度だけ現れた事があるモンスターよ…当時の四鬼様方、四人で挑んで、二人死んだわ。」


「そんな奴を相手にしろって言うのかよ…」


こんな化け物相手に背を向ければ、死亡確定コースだ。だが、正面切って戦うことも、また無理だ。


「………………」


鋭い目付きで俺達を見る天狐。


冷や汗が頬を伝っていく。


一体どこから来たのか、何故今、俺達の前に現れたのか…それは全く分からないが、天狐が俺達を食う気だと言うのは見て分かる。


真っ赤な舌が口の端からチロリと出てくると、ゆっくりと反対側へと移動していく。


どの肉から頂こうか、とでも考えているのだろう。

天狐にとって、俺達はただのえさ


リッカの時のように、聖魂としての変化があり、会話出来る事を期待したいところだが…


「キケケケケケケ………肉……」


ニタァと口角を上げる天狐。


言葉を扱うところを見るに、知能は持っているらしいが…会話は無理そうだ。

それに、腹も減っているらしい。


「ニル。ラト。戦おうとは考えるなよ……どうやって逃げるかだけ考えろ。」


天狐なんてモンスターとは戦った事も、情報を聞いた事もない。


現れた時に霧のような状態だったが、もし、体を霧に変えられるなんて馬鹿げた力を持っているなら、逃げる事も難しいだろう。

存在は有るが、認識出来ないだけならば…逃げられる可能性はゼロではない……はず。


「キケケケケ…」


美味しそうな食事が目の前に有り、それを楽しみに待っているモンスター。一応人型で女性だが、俺達の目には人とも女性ともうつってはいない。


聖魂魔法を使えば、何とか出来るかもしれないが…状況を見て使わなければ、ただの無駄撃ちになってしまう。

僅かでも良いから、隙を見付けて……


頭の中をフル回転させ、逃げられる可能性を考え続ける。生き残る為に。


だが、そんな考えを嘲笑あざわらうかのような攻撃が、天狐から放たれる。


フワリと片腕を真上に挙げる。


緩やかな動きで、緊張感が高まっていた俺達は、その動きに、一瞬目を奪われる。


ズガガガガガッ!!

「「「『っ?!』」」」


挙げられた片腕が、消えた。


いや、速すぎて見えなかっただけで、天狐は挙げた片腕を振り下ろした。


魔法は使っていなかった。それは間違いない。


しかし、天狐の足元から、俺達の方へ向かって、地面が弾け飛び始める。

腕を振り下ろした風圧だけで、俺が使う飛ぶ斬撃に似た攻撃を放ったのだ。

風圧で飛ばされた地面の欠片が、周囲に飛び散っていく。


全員が即座に攻撃から身を躱し、怪我は無かったが、天狐にとっては、遊び程度の攻撃。

えぐれた地面を見て、改めてSSランクモンスターの脅威を感じる。


「キケケケケケケ!」


楽しそうに笑う天狐。

完全に遊ばれている。餌が逃げ回る様を楽しんで見ている。


SSランクのモンスターともなれば、自分を害する事の出来る相手に出会う事はほぼ無い。単純に強過ぎるのだ。

真剣にならなくても餌を狩れる。力を出さなくても、相手を圧倒出来る。それが普通。

自分の思い通りにならない事などまず有り得ない。だから、狩りを楽しむ。

Sランクのモンスターにも、同じような事をするモンスターは居るが、SSランクのモンスターには、そういう個体が特別多い。

この天狐もその一体だ。


だが、俺達としては有難い。真剣に狩りに来たら、多分、数分と耐えられない。


「ラト。セナを乗せて走れるか?」


『逃げ切れる自信は…無いよ。』


ラトだけならば、魔法で逃げられるかもしれない。そうさせるべきか…?

いや、セナを担いで逃げるのは、俺にもニルにも無理だ。ラトがセナを背負って逃げるまでの時間稼ぎを、俺とニルだけで出来るだろうか。


時間を稼げそうな手は幾つか思い浮かぶが、もし時間稼ぎをしようとしている俺とニルを無視して、ラトとセナを追われたら、かなり厳しい状況になってしまう。


「キケケケケ!」


考えている間に、またしても天狐が片腕を持ち上げる。


ズガガガガガッ!


「くそっ!」


飛んでくる風圧を避けるが…これが続けば終わりは近い。判断を躊躇っている場合ではない。


「セナ!ラトに掴まれ!

ラト!隙を作るからそれまで回避に徹してくれ!」


「分かったわ!」

『任せて!』


「ニル!攻撃は受けるなよ!回避しろ!」


「はい!」


地面を抉るような攻撃を、正面から受ければ、ニルくらいの体は簡単に吹き飛ばされてしまう。


「キケケケケケ!!」


ズガッズガガッ!


天狐は、腕を何度も振り下ろし、次々と攻撃を放ってくる。

今はまだ、楽しんでいるからこれで済んでいるが、直ぐに飽きて殺そうとしてくるはず。その前に突破口を見付けなければ…


閃光玉で視界を奪うか…?それとも神力か、真水刀の能力を斬撃として飛ばして注意を引き付けるか…?


くそっ!迷っている暇はない!


「ニル!閃光玉を用意してくれ!」


「はい!」


俺は天狐の攻撃の間隙かんげきに、前へと走る。


「キケケッ!」


俺の行動を見て、楽しそうに笑う天狐。

こうして刃向かってくる獲物は少ないはず。せいぜい楽しんで、隙を作ってくれ。


天狐は走り寄ってくる俺の事を見ると、他を無視して俺だけに集中してくれる。


「うおぉぉっ!」

ブンッ!


神力を纏わせた真水刀を振り下ろす。


「攻撃を飛ばせるのはお前だけじゃないんだよ!」


スガガッ!


飛ぶ斬撃が放たれ、それが天狐へと向かっていく。


それを見た天狐は、またしてもニタァと口角を吊り上げる。


バシッ!


四本ある尻尾の内の一本を体の前に持ってくると、それを振り回し、攻撃を消し去る。

俺が放った神力が、そよ風くらいの威力しかないように見えてしまう。しかし、最初から通用するとは思っていない。


「おおぉぉ!」


神力は便利だが、刀本体の攻撃力には劣ってしまう。それでは、この天狐という化け物にはダメージを与える事は出来ない。

ならばどうするか…答えは一つしかない。


「キケッ!キケケケケケケッ!」


ギィィン!


思い切り振り下ろしたはずの真水刀が、天狐の尻尾に当たると、ピクリとも動かなくなる。


「フサフサなくせに刀を止めるとか…反則だろ!」


ギィン!ガキィン!


尻尾の毛もそうだが、天狐の着ている和服すら斬ることが出来ない。

どこに当たっても、火花を散らし甲高い音を響かせるだけ。

恐らくだが、天狐の着ている服も、天狐の体の一部であり、服を着ている…ように見える。というだけの事なのだろう。


「キケケケッ!」


ブンッ!

「っ!?」


ガキィッ!


尻尾の攻撃…とも呼べない、ただ振り回しただけのものを、刀で受ける。


「ぐっ!」


ゲンジロウの剛力を越える衝撃が、刀に伝わってくる。


ズザザッ!


体は後ろへと飛ばされ、着地は出来たものの、手は痺れ、関節がきしんでいる。


「ご主人様!」


ニルの声が後ろから聞こえてくると、俺と天狐の視線の間に、黄色の塊が飛んでくる。

ニルの投げ入れた閃光玉だ。


俺は目を覆い、顔を背ける。


バンッバンッバンッ!


未だ明るい外でも、目を潰す程の光量が放たれる。


「キケェェェエエエエ!」


目を潰された天狐が、苛立った声を出している。


状況を確認する為、目を開き天狐の方を見ると、両腕で目の前を隠し、尻尾をばたつかせている。


「ラト!」


これで多少だが時間が稼げる。今のうちにラトとセナを逃がして…


「キケエエエエエェェェェェェ!!」


ズガァァァァァァン!

「「「『っ?!』」」」


予想外の揺れが生じ、俺達は体勢を崩してしまう。


天狐の方を見ると、四本の尻尾を地面に深々と突き刺している。


ビキッ!ビキビキッ!


尻尾の突き刺した場所から、地面にヒビが走り、それが俺達の方へと走ってくる。


「やる事が桁違い過ぎるだろう!」


「キガァァァァ!!」


ズガァァァァァァン!


突き刺した四本の尻尾を、大きく広げるように動かすと、更に地面が大きく揺れる。


ビキビキビキビキッ!


「まずい!崩れるぞ!」


雪とは違って、岩が崩壊すれば、それに巻き込まれたら、確実に死ぬ。


「ラト!ニル!走れ!」


天狐の周辺の地面には、ほとんどにヒビが入っている。

ここにいては確実に巻き込まれてしまう。


指示を出して、ヒビの入っていない場所へと走り出す。


「キケェェェエエエエ!」


しかし、天狐はそれを良しとしない。


視界が戻ったのか、こちらを見て、憤怒の表情をしている。


このまま逃げるところを背中から襲われれば……全員死ぬ。


ズザザッ…


俺はその場で足を止め、天狐の方へ真水刀を構える。


「ご主人様!!」


「行け!俺は聖魂魔法を使える!」


「ですが!」


地面が振動しており、今にも崩れそうだ。

ニルと討論している暇は無い。


「ラト!」


『…分かった!』


ラトはニルを咥えて、無理矢理、自分の背に乗せる。


「ダメです!ご主人様がっ!」


後ろからはニルの悲鳴に近い声が聞こえてくる。


「キケエエエェェェ!」


「ご立腹らしいな…悪いがあっちに手は出させないぞ。」


「キケェッ!」


ブンッ!

ズガガガガガッ!


天狐が俺の目の前へと迫って来ると、腕を振り下ろす。

先程までの遊びとは違う、殺す為の強烈な一撃。

ギリギリで躱したが、勢い余った天狐の攻撃は、地面の一部を吹き飛ばす。


「はあぁぁぁ!」

ガキィッ!


俺の攻撃を、尻尾で止める天狐。


俺の視線と天狐の視線が、近い距離で絡み合う。


「おらあぁぁぁぁぁぁ!」

「キケエエエエエェェ!」


ガンッキンッギィン!ガキィッ!


俺と天狐の攻撃が、その場で行き交う。


俺の攻撃はほぼ効いていないのに、天狐の攻撃を受ければ、全身が軋み、体が悲鳴を上げる。

不利どころの話ではない。


しかし、ここで引くことは出来ない。


「キケッ!!」


ギャリギャリッ!


当然、そんな戦闘を続ければ、俺の方が追い詰められていくのは道理。


天狐が手の爪を突き立てるように、腕を振り、それを刀で受け止めるが、抑えきれずに、押し込まれていく。


「ぐっ…」

ズザザッ……


天狐が腕を押し込むと、俺の体は踏ん張っている足毎、後ろへと押されてしまう。


「キケケケッ!」


俺が必死で耐えていると、ニヤリと天狐が笑う。


ザクザクッ!

「ぐああぁぁっ!!」


受け止めていたはずの、天狐の手。しかし、その手に見えていた尖った爪が、突然伸びた。

予想外の事に避け損ね、俺の左肩と右の横腹に、伸びてきた爪が刺さる。


痛みで一瞬力が抜けそうになるが、どうにか耐える。


ここで力を抜けば、良いように殺られてしまうだけだ。


「ぐっ……この……おらあぁぁぁぁぁぁ!!」


痛みを我慢して、腕を押し返す。


刺さっていた爪は抜け、天狐を後ろへと退かせた。


だが、肩と横腹に傷を負ってしまった。

じわじわと滲んでくる自分の血が、服を赤く染めていく。


急所は外れていたから良かったものの、痛い事に変わりはない。そして、絶体絶命の状況にも変わりはない。


「キケケケケケケ…」


天狐は自分の爪先に付着した俺の血をペロリと舐め、嬉しそうな声を出す。


やっと獲物を、獲物らしく傷付けられた事を喜んでいるらしい。


こんな災害みたいな奴と、数合でも切り結べたということは、やはり俺もかなりイカれた存在みたいだが…それもここまでだ。


死を覚悟したのではない。ラト達は離れてくれたし、俺もここに居る必要は無い。


これ以上こんな化け物に付き合っていられない。


キィィーーン………


耳鳴りのような音が聞こえてくる。


聖魂魔法を発動させた音だ。


今更獲物の俺には、何も出来ないとでも思っているのだろうか。天狐は音に反応すらせず、笑い続けている。


俺が力を借りようとしたのは、ランパスとよばれる精霊の力。


ランパスは、灰色の肌を持つ、猿と人の間のような生き物で、ダーウィンの進化論で出てくる猿から人への進化の図。あの人から二つ後ろ…みたいな生物だ。

髪は無く、顔は人の感性的には不細工ぶさいくといえる顔で、人によっては怖いと感じるかもしれない。だが、ランパス達はとてつもなく気のいい奴らで、よく喋る連中だ。

そんな彼らは火を司る精霊で、その聖魂魔法は、炎線砲えんせんほうという、高熱の熱線を照射する。


しかし、いざ魔法を放とうとした時。


ズガガガガガッ!


「キケェッ?!」


遂に地面が割れて、地滑りが起き始める。


天狐は咄嗟に飛び退き、霧のようになって消えていく。

結局、霧になった時、実体があるのかどうかさえ分からなかった。


攻撃に聖魂魔法を使っていたら、俺の身はグチャグチャになってしまう。直ぐに別の聖魂魔法を起動させる。


ガガガガガガガガガガッ!


重い岩が転がり落ちていく音が、背筋を凍らせる。


ただの防御魔法では、自分の上に積み上がっていく岩をどうする事も出来ない。


俺はジャック・オー・ランタンの力を借りる。

青炎球せいえんきゅう。愛聖騎士を追い詰めた魔法だ。

これなら、上から降ってくる岩も溶かせるはずだ。


ゴウッ!!


自分の周囲に広がる青い炎。俺の周囲には炎の燃え上がる音だけが響き、周囲で起きているはずの地滑りの音さえ聞こえない。


「これで助かると良いんだが…」


魔法の効果が切れた瞬間にガラガラと崩れてきた岩の下敷き…なんて笑えない。


ゴウゴウと燃え盛っていた青い炎が、消えていく。


「…………」


一応、魔法の準備をしていたが、岩に潰される心配は無さそうだ。


「周囲の岩を蒸発させたみたいだな…相変わらず凄い威力だ。」


周囲を見ると、地面が真っ赤になって、真っ白な煙を上げている。


「………天狐は……どこかに行ったみたいだな。」


死体は無いし、地滑りで死んだとも思えない。


「それにしても……大変な事になってしまったな…」


自分で壊したわけではないが、軽く頭頂部付近の形が変わってしまった。この島に来て、二つも山の形を変えてしまうとは…


俺は周囲を岩に囲まれている状態で、すりばちの中に居るような状態だ。


その上、肩と横腹に大きな傷。


「ご主人様ー!!ご主人様ー!!」


ニルの切羽詰まった声が聞こえてくる。


冷静に山の形について考えている場合ではなかった。


「ここだ!」


「ご主人様!!!」


すり鉢のふちから顔を覗かせるニル。高さは数メートル上。この傷で這い上がるのは難しそうだ。


「お怪我を?!直ぐに降ります!!」


「いやいや。俺を上げた方が良いから。」


ニルが心配してくれていると、自分はやけに冷静になってしまう。

会社とかで焦っている人を見ると、自分は落ち着いてしまう、というあれだな。


「ニル。落ち着いて。静かにシンヤさんを引き上げよう。」


「は、はい。」


「頼むー。」


横腹の方は左手で抑えているけれど、血は止まらず、次々と流れ出してきている。

血が出過ぎて少しクラクラしてきた。


「……ん?」


引き上げてもらうのを待っている時に、ふと、岩が積み重なった場所の一部が、変に尖っている事に気付く。


「これは……熱っ!」


手に取ってみると、それは岩ではなく、熱くなった金属。

天然に出来たものではない。人工的に溶かし固められたものだ。


「なんでこんな所に……」


周囲をもう一度見渡すと、他にも人工的に作られた金属がいくつか転がっているのが見える。

その中のいくつかには、模様が彫り込まれている。


「これは…神殿の一部か。」


「ご主人様!」


「あ、ああ。」


今はそれより先に治療だ。


ニルの魔法で引き上げてもらう。


「ひ、酷い!ご主人様!直ぐに治療を!」


ニルは俺の言葉も待たず、直ぐに傷口を治療し始める。

こんなに焦っているニルは久しぶりに見るかもしれない。


死ぬ気はなかったが、死んでもおかしくない相手だった。その上、ラトに無理矢理引き剥がしてもらったのだから、ニルとしては気が気じゃなかっただろう。


「すまないな。あの時はあれが最善だと思ったんだ。」


「分かっております!ですから今は喋らず治療に専念して下さい!」


そんなに泣きそうな顔をされると、いたたまれない。

それに、治療に専念して下さい、と言われても、ニルが全部やってくれている為、俺はボーッとしているくらいしか…


傷は深かったが、縫うほど広い傷口ではなかった為、傷薬と白布で傷口を塞いでもらった。

直ぐに治療出来たし、大事には至らないだろう。


「と、取り敢えず、これで大丈夫だと思います。」


「ありがとう。助かるよ。」


「ですが!体調が悪くなったり、痛かったら言ってくださいね!絶対ですよ!?」


「分かった。ちゃんと言うよ。」


傷口はズキズキと傷んでいるが、これくらいなら我慢出来る。男の子だし。


「しかし…あんな奴が居るなんて聞いていないぞ。」


「うちも話には聞いた事があったけど、まさか出会う事になるなんて思っていなかったわ。」


「あれはどういうモンスターなんだ?」


「全然分からないわ。

とてつもなく強くて、かなり危険なモンスター…という事くらいかしら…」


「ふわーっと現れて、ふわーっと消えていったが、あれは?」


「四鬼様方が戦った時も、同じように現れて、消えたらしいわ。」


「消えたって事は、討伐は出来なかったのか?」


「ええ。」


四鬼が四人で相手をして、二人死亡。で、追い返しただけ…とは、予想以上にヤバい相手だったのかもしれない。

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