第123話 中間地点

どのモンスターもこういう地形に適している。


スライムとアシッドスネイルなど、柱の裏にまで張り付いているのが下から見える。厄介なのもあるが面倒過ぎる。


「散って攻撃だ!ニル!ゴンゾーの援護を頼む!」


「ここは拙者の庭でござる!援護は無用にござる!」


そう言うと、ゴンゾーは石柱を次々と飛び移り、鋭い斬撃で次々と敵を倒していく。

がっしりしたガタイの割に、実に身軽な動きだ。確かに援護は要らないな。

ニルが一度俺に顔を向けるが、頷くと、各自撃破に動きを切り替える。


ゴンゾーの強さは想像以上だ。弟子と言っていたから、もっと援護が必要なのかと思っていたが…単純な攻撃力で言えばニルを上回るだろう。

自分で言っていたように、難しい事は考えず、ただ刀を振るだけといったスタイルだが、突破力は有りそうだ。


「どうでござるか?!」


「まだまだですね。ご主人様であれば、既に百回は全滅させていますよ。」


「ぐぬぬ…」


いや、俺も一緒に戦ってたからね?百回とか無理だからね?


それにしても、ラトに加えてゴンゾーが入ることで更に楽になった。

ここはゴンゾーが知っている階層という事もあるだろうが、Aランクのモンスターを一人で撃破出来る者が四人。大規模なパーティとは言えないが、普通のAランクパーティとして考えられる数だ。


「行くでござるよー!」


ゴンゾーは意気揚々いきようようと次の扉を開く。


結局、ゴンゾーの言った通りのモンスター達が現れるため、苦労も無く先に進む事が出来た。

そして、問題の第四十五階層。


「積年の恨み、晴らさせてもらうでござるよ!」


第四十五階層。


部屋の構造は、相変わらず足場の悪い石柱の足場。そして、部屋の中央、同じ石柱の上に等間隔で立っているのは、三体の石像。


「このモンスターが、拙者を三年間ここに縛り付けてきたモンスターでござる。」


見た目は全身鎧を着て、直剣を手に持っている形をした…


ゴンゾーの話には聞いていたが、やはり、俺が知らないモンスター?だ。


「行くでござる!」


ズバッ!


ゴンゾーが張り切ってその石像に攻撃を仕掛けると、首を切り裂いてしまう。

切り落とされた石像の首は、石柱の上を一度だけ跳ねると、そのまま下のドロドロした液体の中へと落ち、ジューっと音を立てて溶けていく。


石像の動きは遅いし、別に硬いというわけでもなさそうだ。こんな相手にゴンゾーが三年間も苦しめられたとはとても思えないし、この程度の相手が第四十五階層の中ボスということもまた、考え難い。


「ぐぬぬ…」


ゴンゾーが一度その石像から離れると、首を落とされたはずの石像の首に、また首が形成されていく。

数秒後、石像の首から上が完全に再生してしまった。


「やはりダメでござるか…」


この辺りの事は全てゴンゾーから聞いていた通りだ。ゴンゾーいわく、どれだけ切り裂き続けても、どれだけぐちゃぐちゃにしても、直ぐに生成されるらしい。

その上、魔法耐性が異常に高く、ほとんどの魔法は無効化むこうかされるらしい。こんなモンスターは見た事が無いけれど、散々ダンジョンに潜ってきた俺には何となく解決策が浮かんでいた。

どこかの門番的な存在にありがちな能力を持ったモンスターだとしたら、考えられるのは三つ。

一つは、どれか一体のみが本体で、それを倒さない限り、残りの二体も死なないパターン。

二つ目は、目に見えない弱点があって、そこを突かなければ倒せないパターン。

そして三つ目は、三体全てを同時に倒さなければならないパターン。


どこのダンジョンだったかは忘れてしまったが、同時に倒さなければならない、コネクトウォーリアーと呼ばれるゴーレムと戦ったことがあるから、今のところ三つ目が可能性としては一番高い。その時は、魔法が効いたから何とかなったが、今回は魔法が効かない。

物理攻撃で………いや、もっと良い方法があるじゃないか。どのパターンだとしても、関係無く倒せる方法が。


「ゴンゾー。ラト。あの三体を同時に押して、下のドロドロにぞ。」


「同時にでござるか?」


「出来ないのか?」


「それくらい出来るでござる!」


『僕も出来るよ!』


「ニルは何かあった時の為に援護の準備をしていてくれ。」


「分かりました。」


全員の準備が整ったタイミングで、合図をかける。


「行くぞ!」


『うん!』

「承知したでござる!」


俺に合わせてゴンゾーとラトが飛び出し、石像に向かう。


ドンッ!


三体の石像を同時に石柱から落とす。


ドパーンッ!


石像がドロドロの液体に落ちると、ジューっと音がして、白い湯気を出しながらゆっくりと沈んで溶けていく。

暫く、石像三体が溶けていく様子を眺めていると、ほとんど誤差もなく石像三体は溶けて消える。


「………」


「…………」


「何も起きないな。」


「そ、そうでござるな…」


カチャン……


微かに、奥の扉に掛かっていた鍵が外れる音がする。どうやら成功のようだ。


「同時に倒さなければならない相手でござったか…」


ゴンゾーは驚いていると言うより、やはりそうだったか…的な反応を見せてくる。

まあ三年も同じ相手に戦っていれば、それくらいの結論には至るだろう。ただ、一人で物理的に三体を倒すか落とすのは無理だ。それぞれの個体がある程度離れて配置されているし…俺もソロプレイで潜っていたら、ここで詰んでいた可能性が高い。


「実力的にではなくて、特性的に突破出来なかったって事だな。」


「それはそれで悔しいでござるな…」


こんな所で三年間も一人で生活していたのだ。気安く、気持ちは分かるよー。なんて安い同情は出来そうにない。

人数さえ揃っていれば、これ程簡単に突破出来るのに、そんな場所に三年間も縛り付けられていたのだ。


「しかし、やっと倒せたでござる!」


そんな俺達の心境に気が付いたのか、直ぐに明るく振る舞うゴンゾー。気を使わせてしまった。


「念願叶ったな。おめでとう。」


「ありがとうでござる!!」


少しウルウルしている瞳は見なかった事にして、奥の扉を開ける。次の部屋は安全地帯だ。


ズズズッ……


「シンヤ殿達は今日はどこまで進むつもりでござったか?」


「一応、後五階層進むつもりだ。ちょうどこのダンジョンの中間地点まで行きたい。」


「承知したでござる。改めて、暫くの間お世話になるでござる。」


深々と頭を下げるゴンゾー。


今までの三年間、自分を苦しめ続けていた相手を倒せた事で、改めて気持ちを入れ替えた…と言ったところだろうか。


「こちらこそよろしく頼むよ。」


「……恩はこの刀で返させていただくでござる。」


「期待しているよ。オウカ島まで無事に全員で抜けような。」


俺達は一度安全地帯に腰を下ろし、体を休め、一時間弱の休憩を取り、次の扉を開く。


ズズズッ……


第四十六階層。


またしてもここから部屋の構造が変わる。

なんと言えば正確なのか分からないが…部屋の中に直径一メートルの石の球体がビッシリと敷き詰められている状態の部屋だ。

球体の上に乗ると、僅かだが球体が動き、グラグラと揺れる。まともな姿勢はなかなか取れないだろう。

しかもモンスターまでしっかり配置されている。


Cランクモンスターは、ダークレイス。三体。霊体のモンスターで、足場の不安定さは関係の無い奴だ。禍々まがまがしい大きな黒い鎌をもってフワフワと漂っている。

Bランクモンスターは、ファイヤーバード。フーとクーの元の姿であるモンスターで、ロックバードやウォーターバードと同じ種のモンスター。火のうろこを纏った鳥だ。当然火魔法は効かず、飛行もする。全長は二メートルで、十体。

そしてAランクモンスターはファントムが四体。


「地形効果が俺達だけに適応されるわけか。」


「この程度であれば、あまり問題にはなりませんが…狡いですね。」


ダンジョンが少しずつ侵入者を殺すための構造と、モンスターの配置に変わってきている。

いよいよ本番が近づいてきているという事だろう。


『僕は全然平気だよー。』


タンッ!


ラトは身軽に球体の上を跳び回り、敵の攻撃を避けている。

霊体のモンスターも結構出てくるようになってきたから、怨嗟の剣は常に効果を発揮する様に都度つど掛け直しているし、ダークレイスとファントムの相手はラトと、自分の役割だと前に出たニルに任せよう。

ラトが苦手な、火を使うファイヤーバードの相手は、俺とゴンゾーがする。


「ゴンゾー!魔法で叩き落とすぞ!」


「承知したでござる!」


ゴンゾーは光と闇魔法以外であれば、そこそこ使えるらしい。

ゴンゾーは…というか、鬼人族は元々魔力がそれなりにあって、身体能力も高い者が多いらしい。

そもそものステータスが他の種族より高いという事だ。


俺は風魔法、ゴンゾーは土魔法でそれぞれファイヤーバードを落としに掛かる。


ゴウッ!


「不安定とは言え、この程度なら避けられないことはないな。」


ザシュッ!


「ここで過ごした三年間で、拙者もそれなりに動けるようになったでござる!」


ガシュッ!


時折飛んでくるファイヤーバードからの火魔法は、しっかり避けて、叩き落とした個体を確実に切り捨てていく。


「どんどん行くでござるよー!」


ゴンゾーはかなり気合いが入っているらしい。誰よりも動き、誰よりもモンスターを撃破してくれる。


「負けてられないな…はぁっ!」


ガシュッ!


そこから第四十九階層までは、ゴンゾーのシャカリキな働きによって、かなり楽にクリア出来た。

多少突っ込みすぎて危ない場面もあったが、俺が制止の言葉を掛けると、しっかりとその言葉に反応して下がってくれた。

華麗かれいな連携…とまではいかないまでも、彼なりに俺達と合わせようとしてくれているのは伝わってくる。俺達もゴンゾーの動きに出来る限り合わせてやろう。


「ゴンゾー様は、前に出過ぎです。突出とっしゅつするということは、狙われやすくなるということなのですよ?分かっていますか?」


「す、すまないでござる…」


『ニルを怒らせると怖いんだよー?』


「ラトがニルを怒らせると怖いって言ってるぞ?」


「ラト?!」


「ご、ごめーん!」


なんだろう…ニルの舎弟しゃていが増えたような感覚が…いや、気のせいか…?気のせいということにしておこう。うん。


次で今日の最後、第五十階層だ。ここのモンスターは覚えている。丁度このダンジョンの中間地点という事もあるが、俺にとってはあまり戦いたくない相手だからだ。

強いからとか、面倒な相手だから…という理由ではない。


しまうからだ。


ズズズッ……


第五十階層の扉を開くと、そこには一匹のモンスターが立っている。


上半身がライオン。下半身と翼が鷹、尻尾が蛇。

そう。キメラだ。


俺がソロプレイをするきっかけとなった一件で、だまされたクエストが、どうしてもあの時の事を思い出してしまう。


「……ご主人様。」


「大丈夫だ。あの時とは違うからな。」


心配するニルに笑ってやると、安心したようにニルも笑い返してくれる。


守聖騎士として一度出会った榎本えもと 竜也りゅうや。何故この世界にあいつが居るのかは謎だが、聖騎士としてこの世界に居る以上、必ずどこかでまたぶつかる事になる。

その度にニルに心配されていては、刃を交えるなんて夢のまた夢。


そのうれいをここでつ。


「皆。ここは俺に任せてくれないか?」


「シンヤ殿…?」


「ちょっとばかり一方的な因縁いんねんのある相手でな。俺が斬りたい。」


「仰せのままに。」

『僕は全然大丈夫!』


ニルとラトは素直に頷く。


「……承知したでござる。シンヤ殿の腕前、じっくりと拝見はいけんさせて頂くでござる。」


俺の目を見たゴンゾーは、刀から手を離す。


「グルルルル……」


俺がぴょんぴょんと球体の上を跳び歩き、キメラに近寄ると、牙を見せて威嚇いかくしてくる。その距離二メートル。互いに一つの挙動で手の届く距離だ。

Aランクの中でもトップクラスの強さを持っているとされるキメラ。


蛇の尻尾は独自に動いて魔法を放ち、攻撃力も高く、何よりかしこい。

こうして俺が近付いても、即座に攻撃を仕掛けてこないのがその証拠だろう。未知の相手に対していきなり襲ってくるようなモンスターではない。相手の力量を測るまでは慎重に動いてくる。


「悪いが、一方的な因縁をここで解消させてもらうぞ。」


真水刀に手を掛けると、キメラは四足をグッと踏ん張る。


「…………」


「……………」


ライオンのような鋭い眼光が俺を見据みすえている。


緊張はしているが、程良い緊張感のみ。

頭もハッキリしている。疲れも動きを鈍らせる程ではない。


「すー………ふぅ……」


大きく息を吸って吐く。


キメラも俺が動こうとしているのを感じ取ったのか、四足をもう一度微かに下げる。


カチャ…


左手で刀の鯉口こいぐちを切る。


「避けなくて良いのか?」


俺がキメラに問い掛けるが、動こうとしない。


ザンッ!


剣技、居合・閃心。


俺が刀に力を込めた瞬間、キメラも動こうとしたが、その四足の筋肉が力を伝える前に、俺の刀は完全に振り切られた。


「グガッ……グ……」


ドチャッ…


左下から右上に走った斬撃は、キメラの体躯を真っ二つにする。


別れた体が球体の上にずり落ち、真っ赤に染め上げる。


「……キメラを倒したところで、何が変わるわけでもないか……」


完全に一方的な因縁。本人にぶつけずにキメラにぶつけたとしても何かが晴れるという事は無かった。


「あのキメラに何もさせないなんて…さすがはご主人様ですね。」


『やっぱりシンヤは強いなぁー!』


「…安全地帯に入って休もう。」


「はい!」

『分かったよー!』


ニルとラトは直ぐに次の扉へ向かおうとしたが、何故かゴンゾーは口を開けて固まっている。


「どうしたのですか?行きますよ?」


「……はっ?!シンヤ殿?!今のは斬撃がのでござるか?!」


「え?ああ。そうらしいな。俺にもよく分からない能力なんだが。」


「まさか…神力しんりょくを使えるのでござるか?!」


「神…なんだって?」


「神力でござる!!」


ゴンゾーは手を忙しく動かして何かを伝えようとしているが、何を言っているのかさっぱり分からん。


「この能力について、何か知っているのか?」


「神力でござるよ!神力!!」


話の情報量が一向に増えないのだが…


「知っているなら教えて欲しいが…とりあえず中に入ろう。」


奥の扉を指差すと、ゴンゾーは急いで扉に向かう。


ズズズッ……


安全地帯に入った後、ゴンゾーは直ぐに胡座をかいて座り、俺との話し合いに備える。


「シンヤ殿!話を!」


「分かった分かった。そんなに焦らなくても消えて無くなったりしないから。」


かなり焦っているのか、ゴンゾーは早く早くと急かしてくる。


「それで…?」


「神力でござる!!」


「うん。それは分かったから。

その神力というのがどんなものなのかを知りたいんだ。」


「そ、そうでござるな。焦り過ぎていたでござる。一から説明するでござるよ。」


ゴンゾーがそこから話してくれたのは、神力という力についてだった。ゴンゾーは口早くちばやに話をしていたが、それを分かりやすく説明すると次のような話になる。


神力というのは、俺が使ったような、斬撃を飛ばす力の事を言うらしい。

何故そんな現象が起きるのか、どこからその力が発生しているのかは、ゴンゾーは知らないらしい。

ただ、四鬼の連中もその力を使う事が出来るらしく、鬼人族では、昔からその力の事を神力と呼んでいるとの事だ。

名前の由来は神が与えた力。


その名の由来の通り、鬼人族の全ての者が使えるわけではなく、限られた者にしか発現せず、その発現条件は明かされていないらしい。

明かされていない…と言ったのは、四鬼という立ち位置があるように、鬼人族にも上下関係があり、地位で言うところの上の者達はその条件を既に把握しているといううわさが、ちまたで流れているらしい。一説いっせつでは、その神力を使える事が四鬼となる為の条件なのではないかと言われているらしい。

鬼人族が不思議な力を使うと言われているのは、この神力と、友魔、この二つの存在があるからだと言うことだ。


因みに、地位の最高位の者の事を、ゴンゾーは殿とのと呼んでいた。

殿様が居るらしい。ちょっと会ってみたいかも。ん?でもこの場合、その殿様が族王という事になるから…会わないと話にならないか。

よし。目標は殿様に会うこと、にしよう。


話を戻すが、結局、この神力については、ゴンゾーからは明確な答えが聞けそうに無い。なんだかんだと秘匿ひとくされている情報が多い種族だ。

情報がダダ漏れというよりは信用出来る種族なのかもしれないが…


とにかく、ゴンゾーからしてみれば、師匠でもある四鬼のゲンジロウ、その後継者こうけいしゃとして認められる可能性があり、のどから手が出る程に欲する力を、俺が持っているという事になる。


焦るのも無理は無いか。


「そそそそその力をどのようにして手に入れたのでござるかぁっ?!」


「どのようにって言われてもな…」


自分でもよく分からない。勝手に出てくるし。


「拙者にも教えて欲しいでござるぅ!!」


すっごい来る。圧が凄い。


「教えてくれって言われても、自分でどうやっているのか分からないし、そもそもこれがどんな力なのかも分かっていないからな。」


「というか、それこそ師匠に聞いたらどうなんだ?」


「それが出来るなら頼んでいないでござるよぉ!師匠は何度聞いても教えてくれないでござる!」


「なら聞くべきじゃないと師匠が判断したって事だろう。逆らって破門はもんにされたら困るのはゴンゾーだぞ?」


「ぐっ……ぐぬぬ………」


「教えろと言われても俺にはどうしたら良いのか分からないし、全てはオウカ島に辿り着けたらの話だな。」


「無事に辿り着けたら教えてくれるでござるかっ?!」


「約束は出来ないってば。」


「そんなー!でござるー!」


すがり付いてくるゴンゾーをニルが半泣きになるまでしたのは数分後の話だった。

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