第92話 愛聖騎士
「………ふふ………はははは!ははははははは!」
檻の中にいた聖女が、掠れ果てた声で狂ったように笑い、ジャラジャラと鎖を鳴らす。
「お願い!!殺してぇ!そいつら全員殺してぇ!!!」
聖女は俺の目を真っ直ぐに見て、女性とは思えない壊れた笑顔で懇願してくる。
さっきの消え入りそうな声ではなく。ハッキリと、力強く。
「はぁぁぁ」
ザシュッ!
「あははははは!」
ガシャンガシャン!
一人兵士を殺すと、聖女が嬉しそうに笑い、手足をばたつかせて鎖を鳴らす。
「「おおぉぉ」」
グシュッ!ガシュッ!
「殺してぇ!殺せぇぇ!」
ガシャンガシャン!
二人殺すと、聖女がもっともっとと叫び鎖を鳴らす。
何があったのかは正確には分からないが、彼女の憎悪はかなり深いらいし。
俺が兵士達を殺す度に、聖女の笑い声が響き、気が付けばジェイクの周りにいた兵士達は、残り二人となっていた。
いつの間にか、ジェイクは黙ったままその光景を見詰めており、言葉を発さなくなっていた。
付近には聖女の笑い声と、鎖を鳴らす音だけ。
「……す……」
ボソリとジェイクが何かを呟く。
「殺す……」
目は血走り、涙が止めどなく溢れだしている。
「殺す!殺す!殺す殺す殺す殺す!殺ーーーーす!」
唾液が口の端から垂れ、首の筋が縦に数本浮き出ている。まるで獣のようだ。
言い訳する気は無いが、俺としては斬りかかってきた連中を斬り捨てただけだし、そもそも俺は聖騎士を殺す側の者だ。何を今更言っているのだろうか。
「私の愛がぁ!私の愛を踏み
鉄鞭を振り回しながら、ジェイクが魔法陣を描き上げていく。
ズガァァァン!
大きく振り下ろされた鉄鞭が地面を破壊し、鉄鞭の表面を覆っていた石の破片がいくつか飛んでくる。
いつの間にか、土魔法を付与したらしい。更に厄介な武器となっている。
「んあ゛ぁぁ!!」
残った兵士二人を置き去りに、ジェイクが鉄鞭を振り回しながら迫ってくる。宙をグネグネと動く鉄鞭は、時折不自然に軌道を変えて、かなり複雑な動きになっている。
兵士達の数を先に減らし、ジェイクに攻撃を加えなかったのは、同時に相手する事が難しいと思ったからだ。聖騎士は特に頭のおかしい連中だが、間違いなく強い。出来れば兵士達は全員殺しておきたかったが…
ヒュヒュヒュヒュン!
俺とジェイクの間を右に左にと行き来する鉄鞭。いくらこの体のステータスを持っていても、先端が
「死ねぇぇぇぇ!!」
元の顔が分からなくなるほどに狂って歪んだ表情のジェイクが、腕を大きく振り下ろすと、鉄鞭がシャリシャリと鳴りながら迫ってくる。
ヒュン!
真っ直ぐに進んでいた鉄鞭が、グンッと途中で折れ曲がり、思わぬ方向から襲ってくる。
「っ!!」
体を捻りながら転がるように避ける。
「んあ゛ぁぁ!ん゛ん゛っ!!」
ヒュン!ヒュン!バンッ!
絶え間なく流れる攻撃に、跳ねて、しゃがんで、転がって避ける。ここまでに何度か鉄鞭の動きを見られた事が大きかった。かなりギリギリだが、なんとか避けられる。
鉄鞭という概念を捨て、鉄鞭を一つの生き物として考えた方が良さそうだ。最近、細長い形状の奴と戦った事だし、クネクネした動きには慣れてきた。
とはいえ、避ける事は出来ても、なかなか近付く事は出来ない。安易に近付けば、背面からの攻撃や、複雑な動きに対し、より速く反応しなければならなくなる。
それに、邪魔しないようになのか、守ろうとしているのか、残った二人の兵士がジェイクの近くに陣取っている。近付けば直ぐに斬り掛かってくるだろう。
だからといって、避け続けているわけにもいかない。このままでは俺の体力が先に尽きる。どこかで無理にでも攻め込まなければならない。
「あ゛ぁぁぁ!」
隙を探しながら、何度もスレスレを通っていく鉄鞭を避けていると、ふと倒れている兵士達に目が行く。
配下の兵士達はジェイクに気色悪いと思える程の…ある種の依存とも言える忠誠心を抱いている。そして、ジェイクも、そんな配下達に対して強い執着心を持っている。
それならば、あの魔法が使えるかもしれない。
俺は鉄鞭を避けながらも、左手で魔法陣を描いていく。
ヒュヒュン!
「っ!!」
しかし、そんな余裕は与えないと、ジェイクの鉄鞭が襲ってくる。ほんの一瞬、気を逸らしただけで、鉄鞭の刃が腕を
そんな状態で魔法陣が描けるわけもなく、描き始めていた魔方陣が薄くなって消えていってしまう。
無理矢理魔法陣を描こうとしても、この状況では無理だ。最近はニルが常に隣にいた。それが戦闘においてどれだけ助けになっていたのかを再認識してしまう。
とはいえ、ここにニルは居ない。聖女の事を任されて、ダメでした…では主人として格好が悪すぎる。意地でもジェイクを倒して、状況を変えてやる。
一度大きく後方へと跳び、距離を取り、薄明刀を腰の横に水平になるよう構える。
「あ゛あああぁぁぁ!!」
構えを取った俺に、ここまでと同じように鉄鞭を振りながら迫って来るジェイク。
「………」
鉄鞭の動きを目で追い、飛び込む隙を探す。
右…上…下…
鉄鞭の動きは複雑だが…
「……ここだ!」
タイミングを見て、思い切って飛び込む。
鉄鞭の先端が目の前を右から左へと流れていく。
過ぎ去ったはずの鉄鞭が、カクンと折り返し、俺の首を目掛けて飛んでくる。
「死ねぇぇぇ!!」
ジェイクが唾を飛ばしながら大口を開けて叫ぶ。
鉄鞭の動きは、ある程度の予想が出来た。俺が鉄鞭に近付き、当たれば有効な一撃となるタイミングで、ここまで何度か、俺の首から上に軌道を変えて飛んできていた。賭けるにはリスクが高かったが、俺はその賭けに勝った。
シュッ!
折り返してきた鉄鞭が、動きを半歩ズラした俺の目の前を再度通り過ぎていく。
その瞬間、鉄鞭が折り返した事で、俺が構えている薄明刀から、ジェイクまでの間に、鉄鞭の尾が完全に無くなり、道筋が出来る。
ここ!
そのタイミングで、俺はもう一つの賭けを実行した。
ピキッ!
強く踏み込んだ一歩が地面を軽く割り、音を立てる。
刀を持つ手に力を込める。
俺がワームを斬った時の二回。俺の斬撃は、本来あるべき斬撃の長さ、つまり、刀身の長さよりずっと長い距離を斬り裂いた。魔法も使っていないのに…だ。
最初は薄明刀が伸びたのか、薄明刀の能力か何かなのかと思った。しかし、それならば、俺が気付かないはずがない。となれば、考え付くのは一つしかない。
確かめる時間は無かったが……恐らく、斬撃が飛んだ。
分かっている。魔法がある世界だとはいえ、元々は超リアルRPGだ。魔法を使わずに振った刀から、斬撃が飛ぶなんて馬鹿げた事は有り得ない。
だが……なぜだか分からないが、出来るような気がしていた。
父から教わった剣技を、忠実に守り、かつ、全力で振った、その時だけあの現象が生じた。
「はぁぁぁ!!」
剣技、
水平に構えていた薄明刀が、鉄鞭の無い道筋を目掛けて全力で振るわれる。しかし、ジェイクには絶対に届く事が無い距離だ。
ピュンッ!
風を切り裂く音が鳴る。ジェイクの横に立っていた兵士達は、何をしているのか理解できないのか、警戒だけして動かない。
俺が同じ立場でも、全然刃が届かない位置で、敵が素振りをしていても、何してんだ?くらいにしか思わない。
ギャリギャリ!
紙一重で避けた鉄鞭の先が、再度向きを変え、互いに擦れ合って石の破片や火花を散らす。
しかし、その刃が俺に向かって飛んでくる事は無かった。
ボトッ…ビチャビチャッ!
ジェイクの、鉄鞭を持っていなかった左腕が、肘の上辺りで切れて、地面に落ちる。直ぐに切り口から血が大量に溢れ出し、地面の上を跳ねる。
「……ん゛あ゛ぁぁぁぁぁ!私の腕がぁぁぁ!」
痛みなのか、それとも腕が切り落とされたショックからか、ジェイクが血走った目を更に見開いて叫ぶ。
鉄鞭も完全に暴れてしまい、バタバタと波を打つだけだ。
しかし、聖女の治癒魔法がある限り、また直ぐに治ってしまう。全身が黒焦げになった奴も元通りになったのだ。腕の一本や二本。簡単に治るだろう。
叫んでいるジェイクに向かって一足で駆け寄るが、やはり横にいた二人が盾になるように立ち塞がる。
左手で魔法陣を描き出しながら、右手の薄明刀を二度振る。
「「うおぉぉぉ!!」」
ガシュッ!ザシュッ!
構えていた剣すらも切り裂き、二人の頭部を割る。
キンッキンッ……
ドチャドチャッ!
切り離された剣先が地面に落ちた後、遅れて地面に倒れた二人。
兵士の壁を利用して回復していたジェイク。たった今、落ちたはずの左腕の傷が既に血を止めつつある。
「はぁっ!」
右手の薄明刀を素早く振るが、ジェイクは体を捻り、肩の肉を少し
「このクズめぇぇ!」
俺が斬った二人を見てそう叫ぶジェイク。鉄鞭を振り、複雑に動き回る刃を見ながら、左手はしっかりと動かし続ける。
「お前達にだけは言われたくないな。」
左腕で描いていた魔法陣が完成すると、青白い炎が飛び出し、頭が付いている死体の一つに飛んでいく。死体の胸部に吸い込まれていく青白い炎。
怨嗟の炎。死者をアンデッド化させる、死聖騎士も使っていた魔法だ。
「………う゛……あ゛ぁ………」
死んだはずの兵士が、ゆっくりと動き出す。
ザンッ!
俺を狙ったはずの刃は、的を外し、地面を削る。
「…なん……で……」
ゾンビと化した兵士が、体を左右に揺らしながら、のそのそとジェイクへと寄っていく。
「なんでこんな酷い事を!!」
それは、俺がこの世界に来て、神聖騎士団に対して最初に思った事だ。
そして聖女を見て、たった今俺が思った事だ。
ニルが言ってくれたように、結局人を殺すのは、利己的以外のなにものでもない。ただ、利己的ならば利己的なりに、通す筋というものがあると思う。それすらも無い奴らに、俺が掛けてやる情など、これまでの事で全てすり減って無くなってしまった。
使えるものであれば、何でも使ってやる。
「黙れ。二度と…………二度とその口を開くな。」
こいつらと意見が一致する事など、未来永劫ありはしない。
「う……う゛ぁ……」
兵士のゾンビが一歩近付くと、ジェイクが一歩後ろへと下がる。
ジェイクの切り落とした腕は、再生し始めており、切り口から赤ん坊の腕のような小さな腕が生え、ぐにぐにと動いている。
「やめ……やめて……私の愛しい子……」
魔法のチョイスは間違っていなかったらしい。ジェイクは自分の部下を攻撃出来ず、ただアワアワしながら下がるだけだ。
演技かもしれない。
気を抜かず、俺は薄明刀を構える。
「う……あ゛ぁぁ…」
ゾンビが近付き、ジェイクの肩を掴む。
「いっ!!」
ゾンビに掴まれた所が痛いのか、ジェイクは顔を歪める。
掴まれる程に近付いたのだ。ゾンビを殺さなければ、俺への攻撃も難しいだろう。
鉄鞭を持つ手も動いていない。
俺はゾンビの後ろから近付き、頭上に薄明刀を持ち上げる。
そこまで愛しく思っているのであれば、仲良く一緒に送ってやろう。
薄明刀を振り下ろそうとした時、ゾンビの肩越しに頭の先から徐々にジェイクの顔が見えてくる。
薄明刀を振り下ろす。しかし、刀が振り下ろされる寸前、ジェイクの鼻から下が見えてくる。
ゾクリとした。
さっきまで半開きになっていた口は両口角が吊り上がっている。ニヤリと嬉しそうに笑っている。そう表現する以外の言葉が見付からない。
ヤバいと思った瞬間に、俺は反射的に横へと飛んでいた。
ヒュン!
俺の横を通り過ぎていく、一枚のハート型の刃。どう見ても宙に浮いている。
恐らくは鉄鞭の一番先端の一枚だ。鉄鞭の異様な動きの原因は、あれが動いていた事によるものだろう。
「今のも避けるのね…」
ゴキンッ!グジュッ!
目の前にいた部下の首を生え戻った左手も使って、両手で
ジェイクは、先程までの
ここまでの全てが演技……いや。あの絶望した表情は演技では無かった。本気で俺の事を
あまりにもチグハグな表情。顔の上半分は先程まで見ていたジェイクの表情だ。
二重人格…
その言葉が頭に浮かんできたが、少し違う。理解は出来ないが…性格や表情を切り貼りしたような…そんな感じだ。
「散々騙されてきたからな。」
今のは危なかった。気を抜いていたら殺られていたかもしれない。
「聖騎士が部下の事を何とも思っていないってのは、予想の範囲内だ。」
「そんな事は無いわよ。皆愛しているわ。」
両手を広げてから、自分を抱き締めるように閉じるジェイク。
「皆それぞれに傷を抱えているのよ。だから、私が愛で癒してあげるの。代わりに、私はあの子達からの愛を貰って癒されているの。
だから皆大切よ。本当にね。
でも……あの御方の為であるなら、死ぬのもまた愛なのよ。」
聖騎士ってのは、神聖騎士団の中での
聞くだけ無駄とはこのことを言うのだろう。
薄明刀を強く握り直す。
「んふふ。そうね。しっかりと愛を語り合いましょう。」
ピュン!
「っ?!」
ジェイク操作する刃が、恐ろしいスピードで飛んでくる。
スレスレで躱したが、左腕に軽い切り傷を受けてしまった。。
相当な重さがある鉄鞭の尾から切り離されたのだ。スピードも当然上がる。しかも、操作範囲はかなり広い。どこにいてもあの刃の射程に入っている。
その上、ハート型という普通ではない刃の形をしているため、回転が掛かると、刃自体が微妙に左右に揺れて、かなり軌道が読み難い。
「こっちも気を付けなさいよ!」
ザンッ!!
ジェイクはジェイクで鉄鞭を振ってくる。先程のように複雑な動きはしていないが、十分に厄介だ。
シュルルルルッ!
「っ!!」
背後から聞こえてくる刃の回転音を聞いて、勘で避けているが、自分でもよく避けられると感心する程だ。当然だが、こんな訓練はしていない。
それにしても……一人で挟み撃ち攻撃が出来るとか…なんて奴だ…
ただ、一つだけ救いなのは、あまり魔法を使ってこないことだろうか。
刃を操作するのに魔力が必要なのか、操っていると他の魔法を使えないのか…これすら罠である可能性も無くは無いが、ここに魔法を使えば、ほとんど勝ち確定とも言える場面でも使わないとなると、恐らくは俺の推測は間違っていないはず。
となれば、あの一枚をどうにか出来れば…
シュルルルルッ!ピュン!
「チッ!」
「ほらほら!こっちも行くわよ!」
ザンッ!
飛んでくる刃とジェイクの振るう鉄鞭が交互に襲ってくる。
魔法を描く余裕は全く無い。
避けているだけではいつか殺られる!強引だとしても前に出なければ!
シュルルッ!ピュン!
右足を掠めて飛んで行った刃を見届けた瞬間、全力で足に力を込める。
「はあぁぁぁ!!」
俺の突撃に、合わせて、ジェイクが鉄鞭を振るう。
ジャラジャラと鉄鞭が
ジェイクは、目の前で水平方向に波を作り出し、俺の行く手を阻む。その鉄鞭を飛んで躱し、体を思いっきり捻る。
ピュンッ!
体を捻った事で、刃がスレスレを飛んで行く。ギリギリ避けられた。
「はぁっ!」
俺の薄明刀がジェイクの頭に向かって振り下ろされる。
ザシュッ!
僅かな抵抗を手に感じ、ジェイクの背後に着地する。
ブシューッ!
ジェイクの首から大量の血が吹き出しているが、斬れたのはせいぜい動脈。
普通ならそれだけでも死ぬ程の怪我だが…
ジェイクは何も持っていない方の手を傷口に強く当てる。指の隙間から泡立った血がブジュブジュと音を立てながら出てきている。
しかし、聖女が居る限りこの程度の傷では死なない。
「んふふ……惜しかったわね。」
「聖女か……厄介な……」
チラリと聖女を見るが、今聖女に向かって走れば、俺は間違いなく死んでしまう。
「私と愛を語り合っているのに、女を見るなんて…そんなに女が憎いのかしら?んふふ。私と一緒ね?」
「お前と一緒にされるなんて…これ以上の拷問は無いだろうな。秘密があれば全部話しているところだ。」
「そうやって私の気を引こうとしているのかしら?可愛いわねぇ。」
舌舐めずりをすると、口角がグイッと上がるジェイク。
もう既に、俺には化け物にしか見えていない。
それにしても、口数が多い奴だ。
この隙に腰袋から一つでもアイテムを…
シュルルルルルルッ!
「くっ!」
側転の要領で体を動かして、飛んできた刃を避ける。
「人が喋っている時に、他の事をするなんて、良くないわよ?」
「さすがに二回目は許してはくれないか…あの時無理にでも殺しておくべきだったか…」
「んふふ。そんな事で私を殺す事が出来ないって事くらい。もう分かっているでしょう?」
色々とぶっ飛んでいる奴だが、実力は確かに聖騎士のそれだ。簡単に殺せる相手ではない。天幕の中で閃光玉と音玉を使った時も、めちゃくちゃに鉄鞭を振るっている様に見えて、その実、斬り込む隙は無かった。
会話をしながらも、斬り込むルートや動きを頭の中で思い浮かべみるが、どうしても飛んでいる刃が邪魔になってくる。歪な形で回転している以上、斬るのは難しい。
斬ったとしても、操作出来なくなるとは限らない。
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