33 捕らわれのJK

俺はバトルを辞める決意をしていた。


待ち合わせの場所に向かうと、ワスプの海老名さんと、コハルちゃんが、話してる。


「弥子の事を、教えて!?」

ダンジョン、渦に囚われてるコハルちゃんの親友の事だ。

俺は、壁の裏で止まる。まずいタイミングに来たな。


「後じゃダメなんか?」


「今知りたいの!」


「そこまで言うんなら、わかった」


こっそり聞いていいのかな?仕方ない、たまたま通りかかったんだ。


――――


「弥子ちゃんの、お父さんの事や。わいは当時、病院で見たんや、お父さんが、元気に歩いてるところを」


「病気が、治ったのね!」


「そう思うやろ?けど、しばらくすると、また寝込んどった」


「どうして・・?」


「何度も、治っては、病気になって繰り返しとったな。不思議に思って、こっそり調べたんや」


「うん・・」


「そしたら、お父さんの点滴の中身が、変わっとった」


「どういう事?」


「中身は、毒や」


「!」


「ワザとか、間違えたのかは判らんが・・」


「そんなことって!」


「・・犯人突き止めようと思って。病院に、忍び込んだけど。見つかってもうたんや」

それでどうなったんだ?


「背後から衝撃受けて、気付いたら。弥子ちゃんが居た。そこは、~渦~のダンジョンやった。弥子ちゃんは「逃げて」って、言うと、謎の通路を指差してくれた。それでワイは助かったんや」


誰かがワザと病気にしてただって?なぜそんなことをする?


「・・話は終わったみたいだな」


「蓮賀さん!いつのまに!」


ワスプ4人が集まった。

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