28 アラーム リセット

バトル中。


残ったオーガ1匹は、寝ていたけど目を覚ました。


味方のターン。

全員攻撃で138ダメージ!倒せない!


モンスターのターン

オーガC(仲間を呼ぶ)


「!?」

外からオーガDが現れた。キリがない!・・あ!


(ピーピー)

来た!腕時計の警告音だ!そして赤く点滅が始まる!リセット・モードの恐怖が蘇る。

・・俺は全力で計算する。オーガを倒してここから、出入り口へ走ったとして、真っ赤になる前に戻れるのか?


味方のターン。


計算では、次のターンまでに倒せれば間に合うはず!


オーガCを倒して、コハルちゃんが(眠りの矢)で、オーガDは眠った。あと4本。


3ターン目


味方のターン。全員攻撃で倒した!

レンガ、エビナ、コハル、レベルアップ!


(ピーピー)

点滅が早くなってくる!目の前には宝箱が2個ある。取りたいけど‥。


「戻るぞ」

蓮賀さんは出入り口に走って戻る!

そうだ!これで良いんだ!その時、海老名が、すっころんだ・・?

なんでこのタイミングで!?


蓮賀さんは、急いで助けに戻ると、


「・・やっぱり、宝箱を取りに戻る」

と言う。


「何言ってるんですか?蓮賀さん!?」

俺は初めて口答えする。リセットモードが、どんなに怖いのか、知ってるだろうに、何故そんなこと言うんだ?


「直ぐに出ましょう!」


「いや・・大丈夫だ」


「何言ってんですか!行くんですよ!」

手を引っ張ろうとすると、海老名さんが、


「まちいな」


「嫌だ!」

俺は抵抗すると


「落ち着き。堀田はん。」

落ち着けるか!ギリギリだぞ!


「わいの特技や」

海老名が、そう言うと、時計のアラームが、止まった?なんだ?


「1回限り、リセットモードまでの、タイムリミットを、0に出来るんや。わいは元~渦~開発者、これくらいなら出来る」


・・つまりリセットモードまでの、余裕が2倍になるってことか。けど


「なんですぐ言わないんだよ!?」

俺は言い返す。さっさと教えてくれればよかったのに。


「でも、これを先に教えとくと・・皆ムチャするんや」

お陰で思いっきり疲れた・・。


宝箱を開けると、素材Bと素材Y、900Lを入手。


そして、ダンジョン出入り口へと戻る。


――外へ出ると暗くなってる。かなり居た。はあ、もう嫌だ。帰りたい。


「つめたっ!」

うなじにひんやり感じる。


「お疲れ様」

コ・・コハルちゃん・・?手にはジュース。俺に渡す。


「なんか、見直したよ、堀田さんの事」

え?俺に言ったよね?まさか、コハルちゃんに褒められるなんて、思ってもみなかった。


「俺も教えられたな」

蓮賀さんまで?どうして?俺なんかしたっけ?


「やるやんか、リーダーの手を引いて助けようとしたんやからな?」

褒められてる。年甲斐もなく赤くなった。


―――その後、近くにある、ビジネスホテルで、皆で夕食。俺は褒められたってだけで、何か元気になった。お陰で夜はぐっすりと眠れた。

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