第96話 戦争は終わった

 ハジメ・マツバヤシの銃撃を受け、俺は背中から倒れた。


「グッ!」


 痛みにうめきながらも、頭が切り替わっていく。


 ――平時から戦闘へ。


 俺は冒険者として、魔物を相手に何度も戦闘を繰り返した。

 そうだ、嫌というほど繰り返した。


『アンジェロ! 気を抜くな!』

『アンジェロ少年! すぐに立つのである!』


 ルーナ先生と黒丸師匠の怒鳴り声が聞こえた。

 二人は、この天幕の中にいない。

 だが、二人の教えは、俺の頭に、俺の体に、すり込まれている。


 考えるよりも先に、体が動いた。


「魔法障壁! ヒール!」


 横に転がることで、敵の追撃をかわす。

 同時に魔法障壁を展開して、安全を確保する。


 俺は聖属性の回復魔法が苦手だが、初級のヒールは扱える。

 ダメージ回復が少なくても、ちょっとでも体を動かす為にはやった方が良い。


 魔物相手に何度も繰り返した動作を行う。



 パン! パン!



 また、乾いた火薬の音が聞こえ、俺が倒れていた場所の土が弾ける。

 敵の追撃――銃撃をかわせた。


 ハジメ・マツバヤシが悪態をつく。


「チッ! まだ、動けるのかよ!」


 片膝立ちで状況を整理する。


 手を握り、足の指を屈伸させて、体が動きそうか確かめる。

 手足は動く!


 だが、腹部に銃撃を食らったらしい。

 左の脇腹が痛い。


 ダメージは、ある。

 だが、致命的じゃない。


 俺は、ホレックのおっちゃんが手を入れた革鎧を着ているのだ。


『ほれ! オリハルコンを薄くのばして、裏側に貼り付けておいたぞ!』


『おっちゃん! 希少金属なんだから! オリハルコンを無駄遣いするなよ!』


 ホレックのおっちゃんとの会話を思い出す。

 俺は、この改造された革鎧を渡された時、オリハルコンなんてオーバースペックだと感じた。


 だが、ホレックのおっちゃんの酔狂に助けられた。

 脇腹に痛みは感じるが、出血の気配はない。

 おそらく骨折。


 銃弾は、薄くのばしたオリハルコンが、しっかりと食い止めてくれたのだろう。


 回復魔法ヒールをかけたので、痛みが急速に引いていく。

 これなら動ける!


 しかし、ハジメ・マツバヤシとの距離が近い。

 二メートルもない。


 そして、アルドギスル兄上やポポ兄上たちがいる。


 大きな魔法は味方を巻き添えにするから使えない。


 まずは、兄上たちの安全確保だ。

 転移魔法で逃がそう。


 俺は転移魔法を発動し、ゲートを開く。

 ゲートは、アンジェロ隊の天幕につないだ。


「兄上! このゲートから逃げて! 早く!」


 俺は二人の兄上に呼びかけるが、二人は動けないでいる。

 事態を飲み込めないのか……。


 いや、ハジメ・マツバヤシを警戒しているのだろう。

 二人は拳銃が何かわからない、だが、俺が攻撃されて倒れたことはわかるはずだ。


 先にハジメ・マツバヤシだ。


 俺はゲートを閉じて、ハジメ・マツバヤシに視線を移した。

 ハジメ・マツバヤシは、ニヤニヤと楽しそうに……嫌な笑いを浮かべて、俺に拳銃を向けている。


 あの拳銃……。

 アメリカのアクション映画で見たことがある。

 オートマチックの拳銃だ。


 この異世界の物じゃない。

 どうやって手に入れた?


「ハジメ・マツバヤシ。その拳銃は、どこで手に入れた?」


「へえ。これが拳銃だと一目見てわかるのかい?」


「俺は、日本からの転生者だ」


「ほう! 同郷って訳だね。じゃあ、死んで!」


 ハジメ・マツバヤシが、続けて二回引き金を引いた。



 パン! パン!



 また、あの乾いた音。


 しかし、俺の前方に展開した壁状の魔法障壁が、銃弾を通さない。

 発射された銃弾は、魔法障壁にめり込み動きを止めたのだ。


「無駄だよ! 魔法障壁は、魔法だけじゃなく、物理攻撃もある程度防いでくれる。拳銃の弾は通らない」


「へえ……。そいつは凄いね……」


「銃を捨てて投降しろ。お前には聞きたいことがある!」


「うはっ! なんか刑事ドラマみたいだねえ。そんな事より、自分の心配をした方が良いんじゃない?」


「なに? うおっ!」


 いきなりポポ兄上がタックルをしてきた。

 訳が分からない。


「ポポ兄上! 何を――」


「死ね! 死ぬのだ! アンジェロ!」


 ポポ兄上は、俺に馬乗りになり短剣を喉に押しつけてくる。

 俺はポポ兄上の両手をつかんで、短剣を押し戻そうと必死だ。


「アンジェロ様。思い残すことも多いでしょう。大変申し訳なく存じますが、ここで生を終えてください」


 宰相エノー伯爵の声がした。

 横目で声の方を見ると、宰相エノー伯爵と外にいたはずの護衛の騎士五人が立っている。

 足下には、兵士の死体が転がされ、血の臭いがここまで漂ってくる。


 宰相エノー伯爵が、続ける。


「第三王子アンジェロ様は、メロビクス王大国との和平交渉に臨みました。しかし、生き残ったニアランド王国の兵士が会談に乱入。アンジェロ様はお二人の兄上をかばい、襲いかかった兵士の手によって命を落とした……」


 エノーが一方的に話すカバーストーリーにゾッとした。

 つまり、エノーは最初から俺を殺すつもりで、この会談を設けたのだ。


「どうです? アンジェロ様? 感動的な話ではありませんか?」


 いつもと同じ淡々とした口調でエノーが俺に問う。

 こいつ……、頭がおかしい!


「エノー! なぜ、俺を消す?」


「あなたの魔法が邪魔だからです。ポポ様が王位を継承するのに、あなたは最大の障害です」


 ポポ兄上の手に力がこもる。

 短剣に体重をのせて、俺の喉を刺し貫こうと必死だ。

 ポポ兄上の目は、赤く充血し、口からは涎が垂れ――ああ、まともな精神状態じゃない。


「残念ですよ。それほどに強力な魔法……。貴族の家……いや、平民でも良い。王族以外に生まれれば、宮廷魔道士として立身出世は思いのままだったでしょうに」


「エノー。勝手な言い分だな! なぜだ? ポポ兄上への忠誠心か?」


「いいえ。私の忠誠は、ニアランド王国にございます。ポポ様は、ニアランド王国の血を引くお人ゆえにお手伝いをしているのです」


「お前はフリージア人だろう?」


「いいえ。私は歴史的上位国ニアランド王国貴族の出です! 若い頃、フリージア王国に移り住んだだけです。一緒にしないでいただきたいですな!」


 ――スパイ。


 そんな言葉が頭に浮かんだ。

 フリージア王国で普通に、何食わぬ顔で生活していたエノー。

 宰相が、隣国の工作員だったとは……。


 じゃあ、ニアランド王国がフリージア王国と婚姻を結んだのは、埋伏の毒だったのか?

 婚姻、王位継承を使った乗っ取り?


「ポポ兄上は、良いのですか?」


「……」


「あなたは、ニアランド王国の駒だ! エノーに操られ、都合良く使われているだけだ! それで良いのか?」


 俺は、短剣を押し返そうと腕に力を込めながら、ポポ兄上に強く呼びかけた。

 だが、ポポ兄上にニアランドの怨念が乗り移ったのか、俺の問いに悲しい答えを返した。


「……かまわん。駒だろうが、何であろうが、私は王になる! 王になる為に生まれ! 王になる為に育てられ! 王になる為だけに生きているのだ! ここでお前を殺し、王になる!」


 この人は、もう、それしか見えていないのだ。

 俺とポポ兄上は、決して交わらない人生だったのだな……。


「アルドギスル! 手を貸せ!」


 ポポ兄上は、呆然と立ち尽くすアルドギスル兄上に呼びかけた。

 ハッとして、こちらを見るアルドギスル兄上。


「アルドギスル! 手を貸すのだ! 手を貸せば、お前は殺さないでやる!」


「……」


 ハジメ・マツバヤシが、アルドギスル兄上に拳銃を向ける。

 ニヤニヤ笑いが一層酷くなり、心底楽しそうな声を上げた。


「いいねえ~! 兄弟ドロドロの殺し合いだねえ~! さあ、君も手を貸すんだ。弟を殺してきたまえ」


 アルドギスル兄上が、ゆっくりとこちらに近づく。


「ポポ……兄上……。僕が手伝ったら……、何か……良いことがあるのかな? ご褒美は?」


「ああ、あるぞ! お前は、芸事が好きだろう? 宮廷楽士でもなんでも、好きにやる許可を出す」


 アルドギスル兄上が、近づいてくる。


「へえ……それは、魅力的だねえ……。もう、一声!」


「酒でも、女でも、好きなだけ持って行け!」


「はっはー! 酒! サイコー! ところで、ポポ兄上……」


「あ?」


「――クイックって酒を、知っているかな?」


 突然、アルドギスル兄上が、ポポ兄上を蹴り飛ばした。

 俺の体の上から、ポポ兄上が吹っ飛ぶ。


「いってー! これだから荒事は苦手――」


「貴様!」


 ポポ兄上が蹴り飛ばされるのを見て、護衛の騎士が激昂し剣に手をかけた。

 ハジメ・マツバヤシの銃口も、こちらをとらえた。


「兄上! 伏せて! 風刃!」


 俺は右手で兄上をつかんで地面に引き倒すと同時に魔法を発動した。


 中級魔法風刃――強烈な風の刃を複数発生させて、敵を斬る。

 狭い場所でも使える魔法だ。


 ただし、俺は精緻な魔法のコントロールは出来ない。

 天幕の中を魔法の範囲にイメージして、その中で風の刃が好き勝手に暴れているのだ。


「わわわ! アンジェロ!」


「アルドギスル兄上! じっとしていて!」


 俺はアルドギスル兄上の上に伏せて、魔法障壁をドーム状に展開した。

 魔法障壁の外では、風の刃が暴れている。

 台風の中にいるような、強烈な風の音が耳を打つ。


 護衛の騎士を、不可視の刃が襲う。

 金属鎧を切り裂かれ、首を切られ血をまき散らしながら、五人の騎士は地面に倒れた。


 宰相エノーも、ポポ兄上も、ハジメ・マツバヤシも倒れた。


 やがて天幕の中が静かになった。


「アンジェロ? 終わった?」


「終わりましたよ。アルドギスル兄上」


 俺とアルドギスル兄上は、立ち上がり辺りを見回した。

 ポポ兄上は両足を切断されて、おびただしい血を流していた。


 ヒールをかけたとしても、助からない。

 血を失いすぎている。


 俺は、ポポ兄上に問いかけた。


「ポポ兄上……言い残すことは?」


 ポポ兄上は、地面に横たわり、真っ青な顔をしている。

 唇は乾き、瞼が痙攣し、もう、ポポ兄上の時間は無いとわかった。

 喉がヒクリと動いた。


「平民腹め……」


 それっきりポポ兄上は動かなくなった。



 宰相エノー伯爵は、仰向けになり手で腹を押さえていた。

 胸元から腹まで、ざっくりと切り裂かれ虫の息だ。


 だが、そんな状態になっても、まだ……。

 まだ、演説を続けている。


「さすが……フリージア王国……の……麒麟児と言われる……アンジェロ様ですな。このエノー……感服……いたしました……」


「……」

「……」


 俺とアルドギスル兄上は、黙ってエノーを見下ろす。

 この男にフリージア王国は引っかき回された。


 だが、確認をしなくちゃならないことがある。


「エノー! ニアランド王国の裏切は、お前が仕掛けたのか?」


 エノーはニアランド王国のスパイだと告白した。

 ならば、突如ニアランド王国が裏切った背後にいたのは、このエノーじゃないのか?

 エノーが裏切りをたきつけたのではないか?


 エノーは、力なく、しかし、嬉しそうに笑い、俺の質問に答えた。


「ええ……。美しい……策でした……」


 アルドギスル兄上から、怒気が溢れた。

 拳を握り震わせている。

 アルドギスル兄上の部隊は、ニアランド王国の裏切りによって犠牲者が増えたのだ。


 美しい策――そんな言葉は、絶対に受け入れられないだろう。


 だが、死の間際にいるエノーには、アルドギスル兄上の様子はわからない。


「それより……どうで……しょう? ニアランド……の……為に……働きません……か?」


 エノーは口元から血を流しながら、俺とアルドギスル兄上をスカウトし始めた。

 俺は呆れてしまい声も出ない。


「アンジェロ……良いかな?」


 いつになく硬質なアルドギスル兄上の声。

 アルドギスル兄上が、地面に落ちていた護衛剣士の剣を拾い上げた。

 アルドギスル兄上が掲げた剣に、兄上の冷たく光る瞳が写る。


「……どうぞ」


 アルドギスル兄上は、エノーの体に力一杯剣を突き立てた。

 エノーが悲鳴を上げる。


「あっ! ああ!」


「これは、死んだ兵士の分!」


 剣を抜き、今度は肩に剣を突き立てる。

 エノーが獣のような声を立てる。


「おっ……ぐおー!」


「これは、死んだ兵士の妻の分!」


 そして、また、剣を抜きエノーの体に剣を突き立てる。


「これは、死んだ兵士の子供の分! こんな程度じゃ償いにならない! あの戦で! 僕の目の前で死んだ! どれだけ死んだと思う!」


 それからアルドギスル兄上は、エノーが動かなくなるまで何度も剣を突き立てた。

 体中に剣を突き立てられ、体がボロ雑巾に変わっていく。

 宰相エノー伯爵は死んだ。



「う……うう……」


 風刃で切り落とされた右手を押さえて、足を引きずりながら、ハジメ・マツバヤシが天幕の外へ向かおうとしている。


 俺は切り落とされた右手から拳銃を拾い上げ、ハジメ・マツバヤシに向けた。


「動くな……」


「はっ……は……」


 ハジメ・マツバヤシが、こちらを向く。

 見た目は五才の子供だが、中身は別物だ。


 俺は油断なく、拳銃の狙いをハジメ・マツバヤシにあわせる。


「ね、ねえ……。助けてくれないかな? 同じ日本人の転生者でしょ?」


「助けられない。俺はエルフの友で、エルフを保護する義務がある。エルフを奴隷にして、乱暴したお前を、助けることは出来ない」


「エルフとか別に良いじゃん」


「よかないよ」


 こいつも最悪だ。

 俺たち兄弟が殺し合っている所を、笑いながら見ていた。


 コイツをどうしよう?

 生かして、捕虜にするか?

 拳銃や日本の物を、どうやって手に入れたのかを知りたい。


 それに転生者なら、女神ジュノー様が転生させたのだろう。

 今回は対立したが、女神ジュノー様に間を取り持ってもらって協力し合うことも――。


 いや、ないな。


 和平交渉の席で銃を撃つ。

 エルフを奴隷にする。

 ハジメ・マツバヤシの屋敷にあったおかしな部屋。


 この男にタブーはない。

 モラルが欠如している。


 話し合い、協力し合えるとは、とても思えない。


「ハジメ様。魔法の反応がありましたが、一体――」


 俺がハジメ・マツバヤシをどうするか考えていると、天幕の入り口が開き、女魔法使いが入ってきた。


 女魔法使いは、天幕の中の惨状を見て表情を硬くし、俺は身構える。

 千切れた腕を押さえ息も絶え絶えのハジメ・マツバヤシは、女魔法使いにすがろうとする。


「ミオ……ミオ……魔法で治してくれ。早く……早く……」


 女魔法使いは、ジッとハジメ・マツバヤシを見ている。


「ミオ……なあ、早く……」


「ハジメ様……。策は、失敗したのですね?」


「ああ。そうだ……」


「そうですか……。ハジメ様!」


 ミオと呼ばれた女魔法使いは、懐から拳銃を取り出して構えた。

 銃口がハジメ・マツバヤシの額に突きつけられ、拳銃が鈍く輝く。


「――!」


 ハジメ・マツバヤシが、驚いて目をむいた。

 女魔法使いは、冷たい目をして迷わず引き金を引いた。


 ――パン。


 乾ききった音が天幕に響き、ハジメ・マツバヤシがゆっくりと地に沈む。


 驚きよりも、『やっと終わった』と、安堵ではなく、達成感でもない、なんとも言えない気持ちが俺の心に広がった。


(そっか……。これ、残業して終電に乗った時の気分だ)


 どっと疲れが押し寄せてきた。


 アルドギスル兄上が、女魔法使いに問い質した。


「なぜ殺したの? 君は、その子の家臣だろ?」


「家臣というのは、ちょっと違います。王命でお世話をしていただけです」


「そう。それで、どうして殺したの?」


「さあ、なぜでしょう。多分、もう、うんざりしたのだと思います」


「うんざり?」


「私は、騙し討ちする卑怯な策にも反対でしたし……。ハジメ様とは、色々合いませんでしたし。それに……嫌なことも……」


「そう……」


 アルドギスル兄上も、このミオという女魔法使いも戦う気はないようだ。

 女魔法使いが、拳銃を懐にしまう。


「見逃して貰えませんか?」


「ふっ……。僕は美人を斬る剣を持ってないなあ。アンジェロはどう?」


 アルドギスル兄上が、ニコリと笑った。

 俺もつられて笑う。


「美人が嫌いなヤツは、いないでしょうね」


 女魔法使いは一瞬呆気に取られてから、笑顔を見せてくれた。


「ありがとうございます」



 *



 俺とアルドギスル兄上は、フリージア王国軍の宿営地に向けて歩いている。


 もう、空は暗く星が見え始めているが、太陽が沈んだばかりの地平近くの空は薄紫で、辺りはボンヤリと明るさを保っていた。


 あの騒ぎで、馬は逃げてしまった。

 疲れた足を引きずるように、二人で歩く。


「ねえ、アンジェロ」


「なんですか? アルドギスル兄上」


「戻ったらさあ。あのクイックってお酒を頂戴よ」


「ダメです」


「なーんで?」


「兄上は、また、悪酔いするでしょう?」


「大丈夫! 大丈夫! 今度はちゃんとペースを考えて飲むから!」


「……ちょっとだけですよ?」


「やった!」


 他愛のないことを話しながら、俺とアルドギスル兄上は歩いた。


 やがて、ボンヤリと、たき火のあかが見えてきた。

 フリージア王国軍の宿営地だ。


 スープと肉を焼く臭い。

 星空に向かって、無数の炊煙が上がり、遠くに見える炎が兵士の汚れたブーツを照らす。


 兵士たちが酒を飲んでいるのだろう。

 心地よい笑い声や騒ぎ声が、風に乗って聞こえてくる。



 ――戦争は終わった。

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