ユラはエナと森で楽しく過ごしてたのにまた事件? (改)
王国の会議室では、重鎮達による領土分割の話し合いがされていた。
「陛下ほんとうに領土を分割されるのですか?」
「ああ分割するぞ!お荷物になってる領地をなフフ」
バッカスが、モルトン陛下に予定候補の領地と領土境界線を決める事を話す
「それで我々の領土は、このライトベフトから南にあるブリンカー領バルバスト、キルエ領、アスラム領、レクレス領を結んだ南側を我々が指定する」
ゴルトン財務大臣とリクトル農性食糧担当大臣も納得し意見を述べる
「農業政策担当リクトルが調べた所では、先程陛下が述べられた。
領地の北側では、干ばつの影響を受けた地域、害虫の影響で作物が全滅の地域が広がり、かなりの被害が出てるようです」
次に私環境を担当するトーキスが発言を始める
「私が調査したところ、先程の干ばつもそうですが、辺境のビーストモール領では、長雨により川が氾濫し多くの家屋が流されかなりの被害が出ています。
それにサザンシスト では、疫病が流行して付近に広がり、領内のいくつかの村は壊滅、サザンシスト領への移動を現在中止し移動制限しています。」
モルトンが質問する
「先程バッカスが示した領地より南側での状況はどうなんだ?」
「はい!農作物に関しては、収穫量が2割前年減となってます。
農地に干ばつとかの天候の被害は出てません、作物の被害はなく収穫量が減っただけです。」
「なら問題ないか、疫病は発生してないのか?」
「はい!それらの地域の移動を制限してますので、問題ありません」
バッカスが補足する
「この領土分割でこちら側の領土は半分以下になりますが、向こうは、開拓できない広大なミラブル大森林が含まれての事です。
それに疫病や干ばつ、害虫被害とまともに行政が行われる領地はかなり少ないはずです。これでキャサリン様と話し合いましょう」
「わかった、早速呼び出し話し合いを設けよう」
そこにバッカスの諜報部の者が入ってくる
「失礼します、キャサリン様は、現在護衛部隊を引き連れ視察でセントラーズ領へ向かってると報告ありました。
お戻りになるのは1ヶ月以上先になるかと思います」
モルトンが視察と聞いて警告する
「ほう視察か、あそこから南を割譲するのだな、既に予想していたと言う事か、対策打たれる前に例の事を頼むバッカス、周りの者は死んでもかまわないがキャサリンはならんぞ!」
「はい!わかっております。姫様達はどうされますか?」
モルトンは娘については信じられない事を口にする。
「あやつらは、儂を毛嫌いしておるどうなっても構わん好きにせよ!
もうすぐ第二妃のメルサに子供が生まれる問題ない!」
バッカスはニヤニヤしながら答える
「わかりました。大人数での移動ですから自分が統治する領地で襲われる設定にしましょう」
モルトンはバッカスの提案に嬉しそうに答える
「おお!それでよい!どうせ離縁に近い領土分割じゃ。儂をバカにした罰を与えて視察を妨害してやるわフハハ」
バッカス頷く
「では、早速手配いたします」
モルトンは襲撃について尋ねる
「どこで襲わせる?キャサリンの姫騎士は、全員猛者ばかりだぞ!
あの領地までほとんどが平原ではないか!そんなところに襲撃かければ、逆に返り討ちにされるぞ!」
バッカスは進路について詳しく説明しモルトンを安心させる情報を伝える
「陛下あの領地に向かうには、山岳地帯を迂回するため、ミラブルの森を通る必要があります、森の外れとはいえ、多少の魔物もいます。」
その情報を聞いて質問をする
「なるほどのぉ、森を抜けるのにどれくらいかかりそうなのじゃ?」
モルトンの質問に答えるバッカス
「ほとんどが手前の村で一泊して早朝早く出発し早掛けして日暮ギリギリに出口の平原に出て夜営するパターンですね」
モルトンは野営せず森を抜けれると聞いて怒りだす。
「なら無理ではないか!どこでやるつもりじゃ!儂を散々バカにした生意気なキャサリンに怖さを教えてやれんではないか!」
バッカスは怒りだすモルトンをいさめる
「陛下!落ちついて下さい!あの大所帯での移動は、森を抜けるのに2日はかかります。
森の中を通る付近に魔物特に、コブリンの好きそうな人間の雌の匂いがする袋を仕掛けておきます。」
モルトンはバッカスの説明に納得する
「なるほどの女が月に1回出す血じゃな、任せたぞ」
バッカスは王妃には部下が張り付いてる事を告げる
「王妃様は、我らの諜報部の者があの部隊に張り付いていますので必ず救出いたします」
モルトンは、キャサリンが恐怖で震える姿を想像しニヤニヤする
「うむ頼む、これで恐怖を覚えれぱ上手くキャサリンを調教できるかもしれん。従順になったキャサリンにお荷物領地を回復させて、キャサリンも儂のいいなりになる実にいい計画だ」
バッカスはモルトンに王女二人の処遇についてお願いをする。
「陛下褒美に、王女様二人を我が家の息子に嫁に頂けないでしょうか?」
モルトンほバッカスが王女二人を求めたことに了承する
「ああ、かまわぬぞ、襲われた後なら素直に従うじゃろ、二人の息子のためか、二人ともグレープと歳が近かったな?よいぞ」
バッカスはユラの事を言われ否定し2年前に生まれ息子にと説明する。
「いえ違います、長子のユラは、廃嫡にしょうと思ってたのですが2年以上前に家を出て行きました、なので今年8歳になるトータスにエレン王女をそして2歳のホークにグレープ王女をと考えています」
「ああそう言う事かよいぞ、それで儂らの絆も深まるいいだろ」
「では、早速かからせてもらいます」
「さあキャサリンよ、どう対処する楽しみだわい」
☆・☆・☆
少し時間は遡りユラが少女を救い村での交渉も決裂し仕方なく森に戻ったユラ達
ユラの回復ポーションとユラの野菜を使った料理を食べ体調もすっかり回復したエナは、森に来て1ヶ月ユラがいつも一緒に湖で水浴びするのを嫌がるから、後からこっそりついて行った入った。
「ユラお姉ちゃん何でエナと一緒に水浴びしないのかなぁ?」
バシャッ
「あ!いた!いつもフード被ってて解らなかったけど綺麗な長い髪だぁ、何でいつもフード被ってるの?はずかしいのかな?あ!上がってくる… え?嘘ユラお姉ちゃんじゃなくてお兄ちゃん?なの?」
バキッ!
「ひゃう!誰?」
「あ!しまった… 」
エナは木の陰から出て謝る
「 ごめんなさい」
「え?何でさっきエナちゃん先に水浴びしたでしょ?」
「だってユラお姉ちゃん… じゃなくてお兄ちゃんだったんだね、フフフ」
「はう…」
「男の子だから、エナと一緒に水浴びしてくれなかったの?」
「うん… 男ってわかったら嫌われるって思ったから」
「エナは、ユラさんが男の子でも女の子でも関係ないの、だから気にしないで、フードもとってほしいです、こんなに綺麗な髪してるのに、ダメたよ隠しちゃうの」
「ユラが男の子でも嫌いじゃないの?」
「うん♪どっちも大好きだもん」
「良かったの、嬉しい… 」
「エナには、もうユラお兄ちゃんしかいないの、だからエナをお兄ちゃんの家族にして」
「うん♪そのつもりだったから良かったの、これからずっと一緒だよエナ♪」
エナが嬉しそうにユラに飛び込んで来た
バフッ
「ユラお兄ちゃん大好き!」
「アハハ、ユラも大好きだよ♪」
その後ユラは、フードも取りエナと仲良く森での生活を楽しく続けていた
以外だったのが、エナのユニークスキルが、ティマーEXで獣も虫も使役できると言うとんでもないスキルだった。
今はレベルが低いから、そんなにまだ使役できないみたいだけど、すでにコハク達と普通に話ししてるし
「エナって凄い、なぁユラは、まだめちゃくちゃ集中しないと、わからないのに、コハク達は、エナに任せてユラは、この前の村で見た虫や病気の対策だ」
エナは、よくコハク達と森の中へ出かけユラは、土壌錬成で虫や病気に強い野菜の改良中だ、ユラの回りにはコルリとレンがいて二人と楽しく話しながら研究を続けていた
ある時、コハクに乗ったエナが叫びながら飛び込んでくる
「ユラお兄ちゃん!大変女の人達が森の中でコブリンやオーク達に襲われてるー」
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